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深く 長い髪の
水脈は 静かに 拍動する
たたえているのは
浄化の記憶
プルトニウムの鉱脈の下
暗く 白く 透けて
目のつぶれた白色の生き物
メタモルフォゼの呼吸
湖水の暗 ....
陽が落ちて夜が来る 月が出て僕は目を覚ます
僕は昼間が嫌い 太陽がまぶしい
僕はいわゆるドラキュラ 君の血は吸わないけど
棺桶で眠るのさ 昼の間眠るのさ ....
散策の道すがら
春の嵐がしきりと猫背に纏わりつく
普段寂しい公園広場は
活きかえっていた
絶え間ない風の子の喚声で
ミレニアムを ....
「地球は廻っている」
学校でそう習った
だが本当か私は知らない
教えられただけ
眠らなくても朝はくるし
働かなくても日は落ちる
それは私の目でみた
たしかな事実
眠りたくもない ....
男は
シャンデリアを殴り続けた
シャンデリアは落ちて
男はつぶされて死んだ
白詰草の花冠
年上のお姉さんに教わった
作り方
今でも覚えている
手に草の露を付けながら
夢中で編む
その姿は
小さな花嫁のようで
強く生きるその花は
だけど、優しく微笑みか ....
早朝の通り
誰もいない
ここは本当に東京?
寒い
がらんとした空
車の運転が楽だ
絹糸をつむぐ
喜ばれる
ホッとして眠りに付く
今日までだ今日が過ぎれば
楽になる。
毎週 ....
来る日も来る日も
こうやって
涙さえでるのを忘れて
来る日も来る日も
こうやって
焦燥を{ルビ抱=だ}く他仕方ない
去る日を何時も
忘れてしまって
うつくし日々は嗚呼何処
....
君は踊り続ける
君のような人間はいない
僕と合わせてくれるような人は
一緒にスコーンを食べてくれて
一緒にファンタグレープを飲んでくれる人
一緒にお風呂に入って
一緒に髪を乾 ....
窓辺には
ガラスケースにしまわれた
誰かの心臓が置かれている
真夜中の無人の部屋に現れる
今は亡きピアニストの面影
奏でられる旋律に
永い眠りから覚めた心臓は
脈を ....
問) けんじくんは夏休みに、385ページの本を1日12ページずつ読むことにしました。
何日で読み終えるでしょう?
答) 385÷12=32 あまり 1
最 ....
背後の空に
{ルビ烏=カラス}の群が旋回していた
丘の上の広場で
寄りかかる柵から身を乗り出す
目の前に広がる凪いだ海
正午の日は
無数に{ルビ煌=きらめ ....
わたしはいい人を演じている
間違いない
人の悪口は言わず
頼まれれば断らず
お年寄りには席を譲り
飲みの席でも気を使い
赤ちゃん見れば手を振って
重い物は無理して持って
泣いて ....
君は今どこにいるのか?
深い深い海の底で
さながら交換不可能な進化の果てにいるのか?
でも君は人気者だよ
今だってセカイジュウのケンキュウシャたちが
瞳を真っ赤に染めて
君を探してる
で ....
背中が守られている
抱擁でなく
囁きでなく
いつも見えない後ろが
守られて温かい
そんな気がしている
口元が護られている
くちづけでなく
言い付けでなく
冷たい言葉が洩れない ....
木々が立ち並ぶ隙間の向こう
若い女が赤いグローブはめて
いかつい男がかまえる黒いグローブに
パンチを連打していた
背後の一本道からやってくる
よれよれのマラソンおじさん
木陰 ....
五月晴れの匂う
青い空の下
潤いの粒がキラキラ光る
生き生きとした緑の葉っぱたちが
風に揺られて
カサカサと何かお喋りをしていた
何だろうと聞き耳を立てても
わたしは人間なので
うまく ....
少女を演じてるんです ホントは悪女なんです
男はみんなそうです これを好んでるんです
シイナリンゴを聞いてます 毎晩独りで聞いてます
だけど あの人の前では ドリカムばかり唄ってます ....
セイタカアワダチソウは
他の植物の
成長を抑える物質を出し
いつの間にやら増えてゆく
あっという間に増えてゆく
あれ、なんか
どっかの誰かさんと似てません?
どっかの誰かさんは
....
月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く
鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ
{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
....
コルトレーンのサックスが
僕のペンを踊らせて
水色のノートに
リズムを覚えた言葉達
派手に転んでは
また立ち上がる
詩がダンスなら
人生だってダンス
空白のページに
素敵な言 ....
露草色の空を
のどかな雲が流れて行く
いつか見た雲が白い蝶をかたどって
私の頭の上を
風に吹かれて飛んで行く
どこへ行くのと手を振ると
今度は白い子馬となって
東の空へ駆けて行った
....
くだらない話に明け暮れて
夜が明けて
人の嫌なことばかりする
自分の信念がない
代替案のない
罵声は野蛮だ
壊す事は誰にでもできる
作る事は努力が必要だ。
馬鹿犬ほどよく吠える ....
「秒針」
いちばんほそい針が
無段階に滞りなく
滑ってゆく
きちんと六度ずつ
かっちこっち
鳴っていたはずなのに
いつのまにか
一秒、
という物差しを
見落 ....
捨てられてた子猫
拾ってあげられなかった僕だから
ずぶ濡れの君を
ほってはおけなかったんだよ
優しいだなんて思わないでおくれよ
ただの罪滅ぼしだって
そう思ってくれてかま ....
目を閉じて君を思い浮かべれば
ほら 目の前に君がいるんだよ
永遠の10代に憧れる僕
海辺のカフカじゃないんだからさ
僕には君とセックスすることを想像できないんだ
Hなことしか考え ....
たったひとつの言葉
大切な
なくしてはならない
いきている喜び
あなたのもとに届けたい
母の日のカーネーションのように
感謝も込めて
日中の眩い陽射しの下で
踊る蝶々も ....
時の流れは 人を弱くする
生れ落ちたときは
精一杯握り締めていた手が
いつしか
力をなくし 藁を掴みすらしなくなっていた
声高に叫んだ
輝かしい未来は
いつしか
金にまみれて ....
窓際に並べた氷がとけていくのを眺めていた
わたし以外に誰もいない
広い部屋の中で
ひざをかかえるように小さくなって
息を潜めて
日が落ちて暗くなっていく
とけた雫か
わたしを伝って流 ....
2007/05/22
小笠原高気圧に追われて
やむなく上京したと
台風の息子たちが
小遣いをせびるので
梅雨のおかあさんに
怒られるから
内緒だぜと蝦蟇口から
....
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