すべてのおすすめ
私を心の奥底に繋いでいた鎖
戒めは解き放たれ自由を得る
自由を得るということは
自分の全てに責任を取るという事
どういう精神状態になろうとも
自分で制御し、舵取 ....
旅がしたい
旅がしたい
旅がしたい
見知らぬ土地
見慣れぬ人々
わからない言葉
異国の風に吹かれて
砂埃にまみれて
太陽に焼かれて
そういう旅のイメージ
けれども
旅 ....
いつだって遥か遠くを
見つめていた、正太
本当はそんな名前じゃないのに
誰もがそう呼んでいた
*
学校へ行く途中
平然と菓子パンを買った、正太
朝飯なのだと、悪びれず
無造作に ....
2006/09/05
なにを書けば許されるのか
許されるわけもなし
なしじゃない、ない、だよ!
文語は駄目だよ、文語らしいのも
文語三十、二人菓 ....
某国営放送で観たイカ釣り漁のようす
脱サラして漁師になった夫を
影に日向に支える妻のけなげな姿
あれって夫婦舟っていうのかな
なんだか憧れてしまう、わたしがいる
確か奥さんの実家は代々の漁師 ....
(かじって
すてて)
レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと
知るのがいやで
本当はもう ....
早朝
{ルビ浴衣=ゆかた}のまま民宿の玄関を出ると
前方に鳥居があった
両脇の墓群の間に敷かれた石畳の道を歩き
賽銭箱に小銭を投げて手を合わす
高い木々の葉が茂る境内を抜けると ....
2枚目のハンカチで汗をぬぐう
いつものこと
当たり前に夏がきて
もうすぐ去っていく
スクランブル交差点の人ごみの中
ふと君とすれ違った気がした
振り返った瞬間には
ごく普通の ....
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
お前を映して
見ていた
ベッドの上で
二人向き合って
レモンを切った
そのナイフに
映ったお前は
....
買い物の整理も終わり
お風呂に入り
ご飯を食べると
私たちは
二人っきりでお菓子を食べていました
「なあ?テレビ見ても良い?」
私がうなずくと
夢月は
本で見たにんぎょひめが出ている
....
{引用=
青空の頁に
透明になった夏を
しまい
あなたの残り香を
時の風紋にゆだねる
世界は書物であり
読み飽きるはずもない私が
虚ろに頁を繰る
わたしはどう ....
ダチョウはいきなり
炎天の平原を走り出した
太い頑丈な足で
砂地を蹴立てて
彼の後ろには
砂埃が舞い上がり
動物たちは
砂つぶてをくら ....
リストカット、オーバードラッグ
鬱病患者の陥りやすい行為
気分が落ち込みすぎると
自己否定ばかりして存在を消したくなる
自分という存在が完全に無くなる
死ぬこと ....
お花畑に火をつけて
全部燃やしたら
火はどんな色だろう
どんな匂いがするだろう
甘い蜜に群がる虫も
燃えるだろう
めらめらと
静かに花畑は
灰になってゆくのだろう
海に火をつ ....
黒揚羽 日に咲く羽音 染めてありし世
零の
( 、血のうずく
私を見つめる
その目は
黒く透けていて底もなく
ゆらぎもせず
胎内で夢を見ていた ....
わたしは 小学生の頃
ずうっと
いじめられていました。
掃除の時間の
締め切った
理科実験室で
彼女達は
一列に列を作って
一人づつ順番に
わたしの頬を
殴ってゆきました。
....
私、いつも思う
夕暮れの
この終末感はなんだろう
キレイなほど
ひどく感じる
この終末感
世界の終わりだなんて
この際
大袈裟な事はいいません
....
雨が上がると
空気が透明を増して
夏の名残と夢とが冷まされ
水の中を歩くように九月
夏服の明るさが
どこか不似合いになり
息を潜めていた淋しさだとか
熱に乾いていた涙が
堰を切 ....
昔私は2つ下の弟に
私は本当は他の星から来たんだと嘘をついた
それはちょうど私が小学校に上がる頃で
家には新品のランドセルがあった
どうしてそんな嘘をついたのかは分からないけど
弟は ....
{引用=秘密と呟けば
何か呪文のようで心地良い
おんなのこ
ないしょと声に出せば
かわいらしいのに
秘密
お月様が昨日より欠けてく
ずいぶんと
欠片が順々に宿る秘密
昼間花柄が ....
ある新月の夜
死神の少年は広場で踊る天使の少女の姿を見つけた
死神は天使のいる広場に静かに舞い下りた
「やあ、こんばんは。ミニエル」
死神が声をかけると天使は足を止めて
死神の方に向き直った ....
この坂道の途中に
大きな金木犀の木があります
毎年秋になれば
そのやさしい香りに足を止め
この木を植えた人を思います
開け放された窓からは
ピアノの悲しげな音が響きます
赤茶けた壁に ....
君が僕の名前を
忘れる前に
僕は大きな風を
呼ばなくちゃ
たとえば君がその風に
気がつかないとしてもさ
秋が訪れれば またひとつ
目じりに刻まれる年輪のようなもの
早いもので開け放した窓の外では
秋の虫たちが鳴き始めている
この様に季節が巡るのであれば
歳を重ねてしまうのも致し方無い事
抗っ ....
あなたが書いた詩を読みたい
あなたは
詩を書いたことがなければ
詩を読んだことさえもないのかもしれない
だけど
あなたが一生懸命書いた詩を読んで
誰が笑うものか
あなたが書いた詩を読ませ ....
想像して
君はよくそう言うけれど
実際のところ僕は、何も思い出せずにいる
海沿いの寂しい国道を夕暮れに倣って左に折れると
何もない町があるのか
君の住む町があるのか
もう、どこにも行けない ....
生暖かい風に
数々の想いを馳せていた
初めて自転車に乗れたときのことだとか
ひとり泣いた夜だとか
もう陽は沈みかけていた
紅い空がやけに僕を孤独にさせた
....
ゼロになりたい
無ではなく
確かに存在し
しかも
姿はなく
誰も傷つけない
影響もされない
ただ
存在する
消え去る必要もない
見えないから
たとえば抱き合っても ....
花に救われ
風に救われ
友に救われ
笑顔に救われる
自分を好きになれたなら
半分は幸せになれるだろうか
{引用=
羽ばたくものと咲くものの別れの日
そのそこに さらさらと
さらさらと ながれている
輝くものと沈むものの分かれのは ....
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