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さようなら
さようなら、
空を
じっと
眺めている
百千万の兵隊が
降り注いでいる
擦り鉢状のせいめいに
朝が、
手渡されている
擦り潰すの ....
ボケも受け入れて
昼食べてないと
言われれば
まあお茶でもと言い
恥も外聞も捨て
がっぷりよつで
カッコも気にせず
柔軟に対応する
お年寄りの求めるものも
最終的には愛情です ....
いもうとを 見つけた
薄紅色のあじさいに架かる蜘蛛の巣に
囚われて 泣いて
いもうとを 見つけた
砂まじりの南風に吹き舞わされて
囚われて 叫んで
やあ ....
―健二に
包丁一本さらしに巻いて
君は西洋にやってきた
言葉なんて何にも知らないのに
義理人情
いろんな人を愛し 愛 ....
古い家の
納戸の隅とか仏壇とかに
小さな暗やみがいっぱいあったけれど
おばあさんがいつも座っていた
土間につづく台所にも
深い暗やみがあった
その暗がりに何があったのか
覗いたことも ....
泣いて泣いてただ泣きじゃくって
目を腫らし鼻先赤くなんてして
泣き疲れ ふと夜空を見上げれば
そこには月だけが輝いてるから
僕はまた 泣いた
静寂だけが包み込む世界で
....
夕闇に
小鳥が影を落とす頃
灯りが灯り始める
家々
眠たげに瞬いては
輝くその灯りに
吸い込まれるかのように
人々は
家へと足を向ける
灯りに向かって
話しかけて ....
私の体を キノコが 侵食する
菌糸は腕をからみとり
足をからみとり 心臓をからめとり
やがて 脳に達し
心すら からめとる
私は キノコと同化し
静かに 眠りにつく
やがてキノコははい出 ....
07/07/05
驚いた!
変わったわね、
と言われて
鏡を見たら
知らない人が
こちらを見ている
顔を盗まれたのかと思ったが
盗まれたのは記憶のよう ....
街灯に群がる虫たちを見ると
なんだか かわいそうになってくる。
地面には無数の死骸がポトリ。
なんて人間にそっくりなんだ。
私なら星に向かっていく虫になりたい。
みんなにバカだと笑われな ....
今日もまた この店に来る
昔から栄えていた 商店街の一角
日が沈むと
怪しげな ネオンが点滅して
どこからともなく もれる
男女の笑い声 娼婦のささやき
この店は 不思議
深い ....
てんとう虫が
はじまりを見ようとしている
いつも黒々として
その目に届く瞬間
昨日の蝶のように青くなる
寂れた車輪の下
命の枝葉いくらでも伸びる
葉を噛んでみると
溢れんば ....
虹のように孤を描いていた
その雲を辿っていけば
どこか遠くへ
どこか探している所へ
どこかへ行ける気がした
雲の道は儚げで
本気で本気で走らないとすぐにでも消えてしまいそう ....
暗闇にはだぁくんがいる
たぶん夜行性で
明かりのない部屋とか
夜中の長い廊下とかに
体育座りをして
誰かが来るのを
待っている
照明をつけないで
廊下を歩くと
だぁくんは近づいて ....
雨上がりの空に
星は出ていなくても
月は出ていた
私は鼻歌を歌っていたけれど
自転車が接近してきたので
鼻歌はやめた
不意に
私の中から勢いが消えている事に
気がついた
....
かがやいてしまう星の名を、
つなぎ留めたかった
防波堤
かなえたものは
夜を、
彩ることの、
つづけざまの果て、
失うはずなど無いというのに
のが ....
梅雨が一服してくれた朝
南風と陽光に履き清められた
小庭に立ちながら
なぜか むなもとで痞える
気・血・水のアンバランス
そして ....
?.
星を
呼べるんだね
あのロバ
ほら
また流れたよ
願い事三回は
いじわるだね
静かにしていよう
叶わないよ なにも
どうせこれ以上
たどり着こうとして
....
たまには
笑い方も
泣き方も
怒り方も
そっと忘れて
休んでもいいんじゃない?
霧雨よりさらに細かい雨粒
空気と一緒に 胸いっぱい、吸い込んだら
葉っぱの匂いがした
このまま靴をぬいで 立ち呆けてたら
ちゃんと根っこが生えてくるかも
家に ....
暗い
暗い暗い海の中で
私は浮かんでいる
浮くことも沈むこともない
そのときの私は
長い髪で
白いワンピースを身に纏っている
ゆらゆらと
私は漂い続けている
そのと ....
しとしとと続く雨
カエルは喜び
鳥は泣く
蒸し暑い
世界中は
ジェットコースター
今日も
インスタントコーヒー
クリスタルガラスに
指文字
夢
カジ取りに迷う
空が暗くなると
あなたが来る暗示
空が明るくなると
あなたが離れる合図
夜は好き
あなたに会えるから
暗いのが好きだから
でも
あなた ....
カレンダーの塗り潰しすぎにより
よし子の来世もしくは永遠
それは壁になった
よし子が生まれたのは暑い日だった
怠惰をまとった団扇の風がピタリと止み
それがよし子の生まれた証になった
....
「ありがとう」
「いただきます」
「ごちそうさま」
ちゃんと気持ち込めて言う
感謝とか 幸せだとか
「まいど」
「おおきに」
「どこ行かはりますの ....
ジャックは豆の木に登らない
代わりに木の台に座る
そうすると
(地面にいる虫たちに邪魔されない)
らしい
犬らしくないジャックは
だけど、海賊でもない
ただのジャックだった
犬 ....
若草色のかざぐるまに
しがみついていた、あの人が
夕風にさらわれて
私の中を流れてゆきます
水たまりの映す青さの
ほんとうを
確かめるまえに
軽々と飛び越えて
もう
行ってしまっ ....
すきなひとがいる
わたしを、すきでいてくれる
{引用=
恋愛は共同責任よ
うまくいくのも失敗するのも 二人の責任だわ
}
そのとおりだ
自分ひとりだけが、恋焦 ....
窓の外は
すいこまれそうな
青空
雲が 羽に変わり
私を 呼び寄せる
空から見上げる景色は
街では
車や 電車 人々が
テープの早送りのように
忙しそう
穏やかな ....
説明不足のままで
鳴らしていた警報は
今はもう、空気に溶けて
宇宙へと
気化している
いるから、
正論をぶつけたと思っている
君の思考から
ネジをほどよく外して
考えることを
....
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