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お前は笑っただろうが
俺は世界一周旅行を100円で行こうとしてたんだ
お前はあきれただろうが
俺は月に立つことができたんだ
お前は聞こうともしなかっただろう ....
誰もいない
鳥の声もせず
花粉ばかりが熟れて
待ちわびるのは
ただ明日
−季節外れの福寿草が咲いた朝に
眼を閉じていたいんだ
烏
その眼は遠くが見えるから
口を噤んでいたいんだ
烏
叫び声はしわがれているから
太陽は今日も低 ....
夕焼け空を見て
胸に何かが込み上げる
少年はそれを言葉にできなくて
とりあえず 叫んでみた
ふと我に返り 辺りを見回す
恐らく あの空より赤い顔隠して
家まで走って行った
....
あまりに授業がつまんないから
後ろの方の席で
寝たふりしていたんだ
そのうち授業も終わって
学級委員の相馬君が
「起立」って言って
みんなの立つ音が聞こえてきた
それでも ....
自分さえよければいいのだと
平気で人に投げつけるナイフ
一度ささったナイフはなかなか抜けない
みんなが幸せならそれでいいと
心をこめてつくってあげるシチュー
一度飲んだシチュ ....
春の空は水色にあかるい
真綿のような白い雲が
浮かんでいるぞ
白い雲はなぜ白い
無彩色透明の問いかけに
毅然として答えてやる
私の宇宙のまんなかに
悠々とお日さま耀いて ....
『ヨーイドンッ!』
した瞬間に全力でこける。
全力出した結果なので正解。
でも後ろの人に後頭部を踏まれたので不正解。
『グチョッ!』
新品の靴で吐き捨てられたガムを踏む。
他の誰かが踏 ....
まっしろな世界が
360度見渡す限りの地平線が
この広いのか狭いのかわからない空間で
私は立っている
位置はわからないけど立っている
足のつま先にマッキーで自分と平行に線 ....
虚ろに見える太陽と
しらけてみえる箒星の大晦日
除夜のねだけが遠くから
「時空」のかげを撫でている
としつきをいとおしむ悔恨がこだまする ....
あの日
砂利道で蹴り上げたものは
小石 なんかじゃなくて
はっきりしない哀しさだった
どこかに行けそうな気がするのに
行くべきだと思うのに
どこにも行けない自分だった
何 ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです
風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
何杯も
何杯も
インスタントコーヒーの素を
カップに入れた
別に勉強するつもりなんてない
ただ私の胃をおかしくしたいの
そうしてその痛みで
私の感情を
全て消し去りたいの
感 ....
こんな冬の夜は
冷えて冷えてしかたないわ
あなたのその熱をもった身体で
わたしのすべてをあたためて
頭のてっぺんからつまさきまで
隙間なくキスで埋めて
あたためて
頭のてっぺんか ....
夢よりも一歩、現実に近かったから
振り返ることはたやすかったはずなのに
もうお風呂にはいった?
という彼の、決して難しくもない問いに
眠りに引き込まれるにまかせて
わたし、答 ....
瑠璃、瑠璃、瑠璃、瑠璃、
瑠璃色の
海、海、海、海
海の下
珊瑚はお手手をいっぱいに広げていたい
広げてお日様を集めていた
お日様を集めて花嫁の衣装に
花嫁さま
しずしずと ....
父は聖書を読んでいた
本屋さんの片隅の椅子に座り世間から隠れるように
家族から遠く離れていくように
哲学書の背表紙を意味もなく鳴らしながら
横目で父の姿を盗み見る
十戒を教えてくれたのは ....
チャーリーブラウンは後退なんかしない
あの頃に踏みとどまっているだけ
英語の勉強になるならと
無理して読んでみたけれど
やっぱし後退なんてしてくれなかった
それがリアルってやつ
細い線で描 ....
こたえがわかりました
もとめてるもの、したいこと、わかりました
きいてきたあなただけど、つたえられません
とてもとてもとおくなってしまいま ....
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鎖骨のようなライターを着火して、
円熟した蝋燭を灯せば、
仄暗いひかりの闇が、立ち上がり、
うな垂れて、黄ばんでいる静物たちを照らしては、
かつて丸い青空を支える尖塔が ....
夜、
左の肩甲骨に
小さな傷が生まれた
羽根でも生えてくるのなら
わたしはきっと毟り取ろう
朝、
柔らかい霧雨が降ってきて
わたしは傘を捨てた
強く責めるなら抵抗もしたけれど
....
すべてを委ねてしまった私に
君の「間違ってる」が優しくて
すべらかな灰色に接吻をおとした
体温のないものに
もうすぐ春だから
フェティシズムはきみどりいろの雨 ....
自分にとって大事な物
試してみないと分からない
自分の中に何が埋まっているか
すくい取ろうとしないと分からない
本当に大切なもの
自分の心の奥底に
静かに静 ....
朝焼けは朱く 日暮れは蒼く
染まりたる頬 我には見えず
君が心はあてなくさまよい
消え行く影に我は戸惑う
紡ぐ夢とてかりそめの幻
白き峰にかかる雪すら
死 ....
みなさんどうしてそんな顔してるんですかと
もう猫も言わない
電車はいくつもの死体を引きずって走る
国民みんなにワライダケを月一回配給すればいい
ついでにあんこにくるんで北朝 ....
バイクが欲しい
ただ
ひたすら走りたい
私が生まれる前
あなたが走った
遥かかなたの地を
そして
自分の肌で感じたい
あなたを変えたものを
裕福な青年を
歴史的な革命家に変えた ....
ブランコの順番を並んで待っている
子ども達の笑い声が響き渡る
傍らで親達は井戸端会議
夕飯の献立で頭がいっぱい
この場所にミサイルは届かない
滑り台で横入りしたと
些細な事で喧嘩が ....
螺旋階段の
回転の
向きを
途中で
変えてごらん
逆さまになった
コバンザメみたいに
張り付いたまま
落下して
こんどは
地面にへばり付いて
いくら言っても
顔を上げようと ....
一日が終わった、
その後にようやく新しい時間が始まる。
ぼくはよくそういう気分になる。
それがどんな一日でも、早く忘れてしまいたい。
まっしろなページを言葉で埋めたくなる。
書く、その一 ....
夏の僕らに
色をつけるなら、たぶん
それは透けてゆく、ライトブルー
てのひらに載せた水を打ち上げると
はじける あなたの 歓喜、にも似た
飛沫が 止められない光を集めて
虹を降 ....
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