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夜の終わりを
123数える
不思議とこの町には
生き物の気配がない
あるのは静寂に満ちた
silver moon
雲の隙間を塗っている
ハンカチーフには
春に咲いた花びら
....
純粋に吐き散らかしたいトワイライトの祈り
ぼくは だらっと 伸びしてた
コーラみたいな夕空がおよいでいた
あくびのでるリズムでさ 手紙は口笛みたいに舞ってきた
トウモロコシ畑で ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ
いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
仄暗い真夜中の階段
それらは裸足で降りると
冷たくなめらかな
黒猫の尻尾みたいで
よく畝っている
そう考えると
なんと愉快な夜なんだろうと
わたしはおもうのだ
....
頬を撫でる男の手は熱い影でできていて
影ってゆく白い女の左頬を震えた手で包んだ
歓びのあまり震えが止まらなくなると
月の女は夜空に幾千の氷菓子を抱きかかえ
男を待ち焦がれているというのに
....
景色は遠ざかり鋭くわたしの心臓あたりを逆撫でる
ブルーグラスという熱帯魚みたいに
紅い美醜を纏って
三角の空をながめている気分
ミントグリーンの空気
浮つく不揃いの恋人達が
汽笛を ....