また春がきたね
よねたみつひろ

また春がきたね
「のどかに愛し
 愛して死のう」
と囁くたびに
あなたも歳をとり
ぼくも
樹木の内側に広がる空洞のように惚けて
なみだいっぱい流したことも
愛されたことも
みんな忘れてしまうのさ


自由詩 また春がきたね Copyright よねたみつひろ 2004-01-29 07:56:39
notebook Home 戻る