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ワイシャツに袖を通し
カーテンを開ける
陽射しがこれみよがしに降り注ぐ
俺は塾講師だ
自転車に乗り煙草を吹かし口笛を吹け
汗が滲む
郊外型スーパーの前 ....
マモルの呼吸は光る
学校のうさぎが死んだ日
マモルは自分の呼吸が時々
光の礫(つぶて)になるのを知った
マモルは決して泣かない子だった
おかあ ....
僕は
アパートメントの窓から
君の住んでいた方に
見惚れている
君が
虹をつむぐ
優しい指の
君が
終わりを告げる
優しい眼の ....
冬
風が商店街の路地で
空から見れば沈殿している
バス停からそれを眺めて
タバコを一服、宙に吐いた
背広を着込むようになってから
時々、神様の音を探して
じっと耳を澄ましてい ....
雨粒が頬に当たる
雨降りだな
目の前を通り過ぎた白いワゴン
その後を追うように
コンクリートの上を歩いた
すれ違う子が跳ねている
微笑ましいのも束の間で
僕の体はスキップ ....
蒼いトゥインゴがエンジンを止めた
雨がしとしとと降っていて
少しだけ埃の匂いがする
人通りはあまりなく
時々カラフルな傘が
フランス生まれのトゥインゴを隠した
....