宛てたい心があります

傍目には
いまさらでしょうが
いいえ
いまだからこそ

伝えたいことは簡単なのに
前置きが長すぎて
床に散る便箋は増えるばかり
傍目には
綺麗な足元か ....
僕と僕が語り合う夜
煙と溜め息の
化合物は昇天
夜と煙草と雨の
交じり合う微香空間
さてもう寝ようか
こわい夢を見る前に今日は
月の
背中の
粘着質な唾液の
日々の
なぞり愛 ....
 {ルビ一歩=いっぽ}踏み出せばどこまでも
 この季節が続いてゆきそうな気さえする

 はやるきもち
 紫陽花とひまわりの{ルビ間=あいだ}
 入道雲の{ルビ構成=つくり}
 光のつぶ
 ....
放課後のプールサイドに一人きり石を投げれば割れる太陽


まだ細い腕もいつかはヘラクレス鏡にうつる半裸少年


肝だめし墓場を歩く君とぼく怖くないよと結ぶゆびさき


花火あがる綿菓 ....
夜の雨を燃す火があり
風をつかみ
家を鳴らす
屋根のかたちが
曇に映る
明日の水を知る花の群れ
遠い音を見て動かない


鼓動と鼓動のつながりが
水平線を巡っている ....
まだ球根
ごめんなさい
誰にも迷惑かけてなくてよ

ほら見て
根も葉もない噂
大好きなんでしょ

血が出てる
ガソリンが欲しい

ちょうだい
もっと
ちょうだい


ほ ....
楽しかった時間が過ぎ
さようならの時間が訪れる
いつまでもこうしていたいと
切り無く思ってしまうけれど
やがてさようならの時間

僕等はさようならをしたけれど
嫌いだからじゃなくて
君 ....
天窓に響く雨の歌が
唐突に激しい叫びに変わり
秒針が半周も回らない内に
また静かな声に変わった

空の激情を表現した雲が
宵闇に何を描いたか知りたくて
僕は窓にへばりつき
 ....
乗り過ごしの君を乗せて都会の
寒いばかりのドアは行き過ぎる
ざらついた坂の向こうで、夏は
君の声を真似て、笑う

誰のものになるか、晴れ向日葵
種を植えたのはふたり、以上で
なりそこない ....
あたしの踵にね
鈴が入ってるの

歩くたびにね
動くたびにね
すごく
いい音で鳴るの

お母さんがね

入れてくれたの

うれしいときは
すごく可愛く
なるの

怒って ....
   障子のむこうでは
   雨の簾が揺れています

   重なり合う影を
   私の分だけ
   一枚引き剥がして
   あなたの流れに
   耳をすませ
   聞き取りたいのです
 ....
共に過ごした時間を
一人で抱えながら
可能性に縋っていても
現実は
色褪せていくだけだから

晴れの日に
風に晒して
綿毛のように
落下傘をふくらませて
地平線の向こう側まで
飛 ....
雨は 静かだ

落ち葉の曲線の下だけ

かわいてる


下ばかり向いてても いいことないよ

誰かが 云ってたけど・・・


わたしが 欲しかったのは

ともすれば 見落と ....
学校を卒業して
実家に戻った君から
普段と違う調子で
不意に電話が入る
ずいぶん遠い町に住む君と
昨夜同じ受話器から
おやすみと言ったばかりの僕は
醤油の有名な町で
働き暮らしていた
 ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
生活をここから始めます
一つ約束事

頑張ります
きっと泣きます
くじけます

いつか
隣に誰かいます

知らない街へも
恐れず往きますね

広げて広げて
たくさん愛して
 ....
振り分ける少女の、

名前もない
痛む、芯も
未完成な少女の主題は
誰にも知られない、それだけの行く末

本を開けば文字に溺れた
さかなに、なりたかった
揺らぎ揺らすからだの線
 ....
戯れる森の雫が、
ひとびとの拍手のなかで、静かに横たわる。
あなたの流れる姿が、
森の節目に、厳かに薫り立つ。

標高をあげている森は、
巧みに感度を敷きつめて、
わずかに彩色を動かしな ....
今日の空はぬかるむ

沈むように空に立って

私は天空へ

憤りを捨てに行く
打ち捨てられてそこにある
朽ちたピアノ
横たわる私
ぽろんぽろんと
雨音と共に
雫が鍵盤を叩く
音色が世界を包むとき
雷が悲しみを切り裂く
思いはどこへ
姿なき君の手をとり
ぬかる ....
見上げることに疲れた日には
雨上がりの空
足もとに見ています。
空だって泣きたくなる日
いっぱいあって
大きな駄々をこねるのですね。
親父さん
背負った重そうな荷物はどこまで運ぶんですか、
その電柱までですか、それともあの角までですか。

まるで、計画性のない夏休み前の小学生のようだ。
ランドセルの両脇に荷物付けて、両手にも一つずつ抱 ....
夜のアスファルトと
それに密着してゆく夏と雨とへ
車の落とす赤が付着しては
ひゅっ、と
離れてゆく一秒一秒、その風に
肌寒くなれる体の、少女である体の、わたしが
 ....
書けない日の日記を
どこに書こう

雨の窓に
夜の雲に
扇風機の風に
ゆびで書こう

しあわせってなに?

聞けない質問のこたえを
なにに聞こう

ドライフラワーに
飲み残 ....
カチュウシャをつけ
ペディキュアをして
帽子かぶって
ペンダントを付ける

汗が出る
扇子を仰ぐ
フリルのスカートはいて
ハイヒール履く

香水を付けて
指輪を付けて
噴水に足 ....
魚類図鑑を開き
少年は魚になった自分を
想像する
エラ呼吸の仕方が
わからないので
いつも溺れてしまう
遺書は
鳥類図鑑に挟まれている
夏空の飛び方なら
誰よりも詳しく
知って ....
本屋に寄った。
綿矢りさの本を立ち読みするために。
あんなにホメられたり、ケナされたりする作品とはどんなものかと思って。
ちなみに、基本的に私は生存中の作家の本は読まない。

『インストール ....
今年もまた 原っぱに
レンゲ草が一面に咲きましたよ

レンゲ草は
その真っ白なすべらかな姿を
揺らしています

中華料理店のトラックが
止まりました
レンゲ草をごっそりとっていきまし ....
シャチを吐いたなどとは
とても言えぬ

あの白と黒の

愛しい人             日傘で待ちます
私はいるから           死んだ後でも
ここにいるから          ....
揺れる洗濯物 少しほつれたシャツが今日は眩しい
こうして並んで空を見上げる喜びを 心から幸せに思う
時計を見る余裕なんてなかった 君と向き合っていたから

色鉛筆って懐かしい響きだよねって そ ....
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