風呂を浴び
ビール片手に
つまみのチーズ
頭を丁寧に洗った。

後を見ていると
落ち着きの無い{ルビ子=せいと}と
言われてもなんのその
クラスの空気を読む

小さい時グミを食べる ....
森の中を歩いていた
何かを探しているわけでもなく
何かに追われているわけでもない
ただ単に 森の中を歩いていた
しばらく歩くと ある空間に辿り着く
おそらくは森の中心なのだろう
大きく空が ....
どこか遠くの
名もない寒村の廃屋で
最後の詩人が
おしまいの言葉を
震える手で書き記そうとしている

彼の思考の荒野を
舐めるように滑っては消えてゆく
文字列

この世界の
あら ....
高く澄み切った青空が
宇宙に向かって
ぽっかり
口を開けている
そんな午後三時二十七分
たそがれまで
ほんの一時間とちょっと
それでも夜になると
街の灯りに負けずに
宇宙はこんな ....
ワインをかたむけて
フランスで
中山美穂を口説いた辻君のようには
俺たちはけっしてなれないんだよジョニー
お前のクレヨン描きのユニフォーム
どうしてはじめっから
泥で汚れているんだい

 ....
私の町
海辺の港町
夢うつつに波音で目覚めて
窓を開ければ
かすかな潮の香り
胸いっぱいに深呼吸して
優しい海で満たして
一日が始まる

私の家
高台の一軒家
階段を下りると
 ....
すこし遠回りな帰り道
緩やかにカーブしたその先は
西の方へとまっすぐ伸び
私の歩みを止めるには
充分な光景でした
いま少しで
山際に架かろうとする陽の
最後まで惜しみなく射す光は
山茶 ....
心が抜けてしぼんでしまった
わたしの身体に
あなたの息を吹き込んで
ちょっとあたたかな
ちょっと煙草臭いあなたの息を
自分までもが赦せなくなった
あの日から
わたしはわたしじゃ無くなって ....
その歌のはじまりとおわりを
わたしは知らない


空を見上げたとき
耳元で起きた風が
どこから来て どこへ行くのか
わからないまま
歩き出してしまったように


そ ....
お月さん

震えていなさる

今宵の風はあんまりじゃ

空が空っぽになってござる

塵ひとつ とんと見当たらぬ

裸で ぽつんと 

一人でいなさる

地上に降りて来れたら ....
「誰とでも、
 っくすするんですか?。」
と訊かれ、
きみとならと応えて、
XXX...

平手打ちをされたのは左。
右の頬を差し出して、
キスをもらう ....
二本の脚は胴につながっています
不潔
と言って男子の机に触れようとしない久美さんも
二本の脚がちゃんと胴につながっています
白い足首をつかみ
柔軟体操をしています

久美さんは高校生にな ....
雅、お父さんの禿はな、太陽を映す鏡なんだ。

ほら、見なさい。りっぱにお父さんの頭には太陽が光ってるだろ。

太陽みたいでかっこいいだろ。
小鳥さんたちもさえずりながら、お父さんのはげ頭に近 ....
中国人の女の子が
俺をじっと見ている
秋晴の真っ青な空の下
バスは
俺たちを乗せて
ゆっくり坂道を登ってゆく
母親が
女の子の目線をおって
俺と
目を合わせ 微笑む
 ....
              ―刺青


そこには船があって
ずっとずっと遠くで
何かを引きずりながら
航海を 続けている

そこには涙があって
ずっとずっと近くで ....
 太陽の雫が落ちてくる丘で
 あなたからの便りを待ちました
 やがて日が暮れ
 梟が夜を歌い上げる頃
 あなたの寝息が聞こえてきます
 あなたは私を必要としてますか?
 そんな問いにさえ答 ....
黄金に色づいた銀杏の葉が

枯れて萎んだプラタナスの葉が

静かに落ちてゆく


それら微かな音にも
わたしの耳は鋭く応えるのに
あなたの声が届くことは無い

印したインクの滲み ....
今夜はひとり、僕の手を取る君は
楽しそうに自販機のコーヒーを買う
立体駐車場の屋上に君は車をおいたという
スロープを二人、手を繋ぎながら

(君の子供は眠っている頃)

誰にも照らし出さ ....
{引用=↓↓ありがとうございます 一番下から空にむかってお読みください↓↓}














                  ☆






 ....
飲み屋を出たばかりの 
ほてった{ルビ頬=ほほ}を夜風に受けて 
改札に入ってゆく 
友の背中を見送っていた 

気がつくと 
「友情」という像の前に 
僕は独り立っていた 


 ....
雨が降ってくると
金沢を思い出します。
金沢は年間六十日しか
晴れの日がありません。
大体曇りか雨です。

空はいつも
ブルーグレイの薄雲がかかっています。
雲のない ....
ね。

この広がるあおぞらを、
どうやって伝えたら良いかな。

伝えたいんだよ。

あの人に。



-----
冷蔵庫を開けて卵を取り出す。
卵は冷えていて、
すこし硬い。

手の上で卵を転がす。
卵はなめらかで、
とてもすべすべしている。
頬に当てると、
ひんや ....
わたしたちぬけがら
中身なんていらないわね

足してふたりで十分

本当に欲しいのは皮でしょう

内側は暑苦しくて困るわね
ここならそんな心配ないのにね


だめだめ
間違えて ....
小さな足音が耳の横で止まり
「お兄ちゃんはうそつきだ」
と声がします

それはまるで今の心の中を引き裂くように
鋭い声で叫びます

私はただただ
恐ろしくなって
恐ろしく なって
 ....
訪れる人の無い部屋の片隅
透明なガラス鉢の中の

    私は金魚

一日一度 あなたの声を待っている
    「おはよう」

そうしてドアを出て行く音がすると
私の長い一日が始まる ....
わたしの中を
夜の明ける方へと飛ぶ
一羽の鳥がいる
同じころ
一羽の鳥の中を
どこまでも墜落する
わたしがいるのだ
その日最初の列車が
古い踏切を通過していく
建物の窓はひとつ
ま ....
買った記憶もないのに
本棚に入っている本というものがある

まるで私の目を盗んで狡猾に忍び込んできた
小動物か何かのようだ
そしてそれは
小動物となることで
本としての役割を ....
神様を時計でつぶして流れ出た液体はとうめい
色があったらいくらかましなのに
にごって先が見えなければもっといい
のどごしがわるいんだ
まとわりついて
私はあらゆることをみとめることができない ....
メールが便利なのは

こちらの自由に開けられるからかな

それなのに

誰かに

鎖で繋ぎ止められている

そんな気がするのはなぜなんだろう
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