{引用=ルール
・それぞれのお題の文字を1首に2つ以上入れる}





{引用=春}





腹巻で播磨の晴れ間春巻をパリパリ{ルビ食=は}める春の間に間に



 ....
 医者の下唇と鼻がにゅいとくっついて、僕の下っ腹を突っついた。
 円錐状の嘴、それはどうやら聴診器らしい。ストレスによって僕の胃がキュルルルと鳴き医者がげふりと笑う。「うるせぇ笑うな」と心の中でうっ ....
春がじかん切れとなり
贅沢な地下鉄のゆれにまかせて
それぞれ 肩から鳥を逃してゆく
そらにまいあがれ、ちぎれないままで 
そらを

みじゅくな鳥が
春の隅っこを
ゆっくりと ....
          2007/05/09

彼処に
白い雲が一つ見えます
窓の外を指さして
所感を述べる
君は表現が正確だねと
ニコニコしながら
先生は相づちを打つが
求人に来た社長 ....
世界一周歩道
乳母車に乗っていた青年が途中補修工事に加わるの
ワールド
そうしたら、人間にうまれたことを
埃ではなく
誇りに思うよ
赤い夕日が広がって
誰かの背中が燃えている

ゆっくりとオレンジ
急ぎ人が赤々と

今日の日よ さようなら
夕食の炎と共に
醜い私達 燃えてしまえ

赤い夕日が広がって
誰か ....
厚い雲が日中の暑さをまったりと拾い
風が だから冷たい
土手から眺めれば人の築いた塚に灯火は 赤く
「殖えたい」「殖えたい」と
スープみたいなカプセルみたいな螺旋馬鹿が
理知を
貝殻もどき ....
君が声をあげて駈けてゆく
たくさんの声のなかから、私はたった一つの声だけに引き寄せられる
どこへいくのか、
だれとなにをしているのか
気になるのは君が楽しいかどうかだ
いやな気持ちを味わって ....
フワフワと昇っていった太陽が
正午を待たずにフラフラと墜ちていくと
祖父は老人の特権を振りかざしてぼやく
「昔の太陽はこんなものじゃなかった」とぼやく
かといって、一日中大空に君臨し
見 ....
ななかまどの実は優しい
目覚めるにはまだ早いの、と
種を包んで眠らせる

外は雪、小鳥たちには信号
わたしはここよ
赤く光って合図する

ついばまれる実
やがて種は
生まれた場所を ....
「シエスタ」





ふたりでシエスタ
手をつないで眠る
肩が重なるくらい
寝息が前髪を揺らす、くらい


ぼくら同位置に同時存在できない
だからせめて、出来るだけ近くで
 ....
            2007/05/08


灰神楽の三太郎とは
私のことかも知れない
共通点は3男の戯け者か
実在の人物か分からないけど
昔、浪曲師相模太郎がよく演じてた

 ....
久しぶりに会った。
君はすねていた。
プレゼントを渡した。
手紙を読んだ。

背中でキスを
せがむんだ
君は「すき...」と言ったまま
黙ってしまった。

もどかしい思い
どうに ....
床下の古い梅酒の甕の中に
老女が一人 ちんまりと正座している
皺だらけの顔でにこにこと笑いながら
一匹の小さな透明な竜と遊んでいる

琥珀色に澄んだ酒の中で 軽く竜を弾く
竜 ....
ここはどこかとおもう
そしてすぐに
ここは大地だとおもった
風がふいて
雨がふって
鳥がないて
いきて
いる



奏でる というようなものではない
どこからともなく湧 ....
七十二歳になりて


 永い連休が過ぎた。5月7日72歳の誕生日である。フランス大統領は保守になった。共産党・社会党ご苦労さんである。その役割を果たし、社会主義は終焉しつつある。
 フランスは ....
ある晩、仕事から家に帰ると
両親と姉が深刻な声で何かを話し込んでいる
姉が仕事でも辞めるのかと思い
ブーンと低く唸る冷蔵庫にもたれて
自分がそれと同化してしまわないように
こっそり話しを聞い ....
久しぶりじゃないか

思わずそう言った僕の方を
あまがえるは振り返る

久しぶりのあまがえるは
少し痩せて見えた

仲間の合同葬儀なんだ

彼はそう言った

この ....
蝉の羽根は綺麗だね
落葉樹が真冬に
枝に張った
シャボンの虹色だ

大人になりたかったかい
ほんとうはずっと
いごこちの良いこの樹の根元で
ずっとずっと、すごしたかったろう

 ....
休日の静かな午後 
図書館で借りた
図録の頁を{ルビ捲=めく}っていた 

今は亡き画家が 
キャンバスに描いた野原に 
ぽつんと立って 
空っぽの{ルビ笊=ざる}を両手で持ち 
木苺 ....
オシロイバナがどこまでも咲く
原っぱの真ん中で
日焼けのしていない細い腕を
嬉しそうに振り回している
いくつになっても夢をあきらめない
ここまできてやっと
あなたは扇風機になれたのだった
 数多くいる詩人たちの中で、八木重吉ほど語りづらいと感じる詩人はそういない。何故だろうか。私だけの感じ方であるのかもしれないが、そんなふうに感じてしまう。おそらくそのあまりにも無防備すぎると思えるほど .... はやく暗くならないか

公園で

ぼくらは花火をしたいんだ

ひとが地球で

生きてゆくみたいに

ぼくらは

公園で花火をしたいんだ
一日のどこを切り取っても
水と緑の匂いがするような
素肌の季節がやってきた

僕はその真ん中で
体を風景に溶かしながら
それでも真っ直ぐ立っている
色々な細部や残像が
目の前を通り過ぎ ....
車窓の視界が
きらめく波でいっぱいになり
埠頭を渡る風の翼が
一瞬、かたちとなって見えた午後

岸壁の釣り人は
ただ垂れた糸の先と
深さの知れぬ水底近くを
くろい海水に遮られながら見つ ....
「海の中にいるみたいだね」って
会話が詩のようになる
あなたといるといつもこんな感じ

虹色の陽がさざなみのように揺れて
潮風に似た初夏の風が
午後の部屋を通り抜ける

乾き始めた髪に ....
                2007/05/04


古いカートリッジ式万年筆だから
何処にもカートリッジが売ってない
カートリッジの中にスポイトでインクを詰め込んだ
カートリッジには ....
子どもたちのかおり水はかがやく
わたしの足をのみさらうもの
それはとても自由な戯れに見えたけれど
目をとじて 耳をすませば
ひとつの韻律をかんじるわ
わたしもむかしは うたでした

 も ....
とおくながれゆく
やすらぎの衣は
たしかに
あの日
おれたちが纏っていた日常

じゃれあいながら
風に泳ぐ魚たちは
たしかに
あの日の
おれたちの心

べた凪の
深い
もっ ....
何年か前に
近所の空き地から
持ってきて植えた
ニワゼキショウ

この春は
白花だけが咲いていて
少しがっかりしてたのに

今朝は庭いちめんに
赤紫の花が咲いている

君たちいったい
き ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【短歌祭参加作品】夜桜よ涙の水は何色か手に取る月の顔に春の日- ピッピ短歌707-5-9
大きなノッポの樹乃下day- 影山影司散文(批評 ...207-5-9
砂の城- はな 自由詩29*07-5-9
広角- あおば自由詩13*07-5-9
ほこりにおもう- 紀茉莉携帯写真+ ...307-5-9
背中- 千月 話 ...自由詩16*07-5-8
囂々天国- 吉岡孝次自由詩307-5-8
息子の声- 美砂自由詩4*07-5-8
出来損ないの太陽が地上に墜ちてくる惑星にて- 楢山孝介自由詩5*07-5-8
ななかまどの実は- 北野つづ ...自由詩10*07-5-8
「シエスタ」- ソティロ自由詩10*07-5-8
灰と雪- あおば自由詩6*07-5-8
バースデー- ペポパン ...自由詩6*07-5-7
古梅酒- リーフレ ...自由詩10*07-5-7
にじのみさきにて- さち自由詩18*07-5-7
__七十二歳になりて- 生田 稔散文(批評 ...13*07-5-7
祝婚歌- 快晴自由詩3*07-5-7
あまがえる、再会- なかがわ ...自由詩3*07-5-7
シャボンの羽根で- たりぽん ...自由詩1207-5-6
麦藁の少女_- 服部 剛自由詩14*07-5-6
果て- たもつ自由詩14*07-5-6
近代詩再読_八木重吉- 岡部淳太 ...散文(批評 ...14*07-5-6
五月の花火- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...407-5-6
ニュートラル- 八布自由詩407-5-5
夢釣り- 銀猫自由詩15*07-5-5
ロマンチスト- 深雪自由詩507-5-4
カートリッジ式- あおば自由詩3*07-5-4
わたし_うたでした- soft_machine自由詩29*07-5-3
たとえば太陽が- 草野大悟自由詩8*07-5-3
神様からのプレゼント- weed & s ...携帯写真+ ...1*07-5-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186