夢のなかで草原を走りまわってきた
飛び乗った駐輪場の屋根が思ったより熱かった

スーパーの裏口で搬入のおっさんとの
ちょっとしたバトルに勝利を収めてきた
玄関のペットボトルのむこうに
 ....
ああ、雨リア
風を吹いてゆけ雨リア

泥だらけの足は
土の匂いは
毎朝欠かさず
しみこませているよ

長いということは
古いということともちがう
近いということは
親しいというこ ....
ジャンプするときはいつか
分からないのに
控えた足どりで
ホップステップ、のループを
あなたも走っていますか。

一年が来てまた
リピート、あと何回も針の道を
針の跡を追われている
 ....
あまりに綺麗な世界の中で
素敵なものが多すぎて
いつも君だけを
見ているわけにはいかない
よそみしてしまう時もある

だけどその感動を
君のいちばん近くで感じられたら
いちばん最初に君 ....
神よ
ねがわくば私に
変えることのできることを変える勇気と
変えることのできないことを受け入れる落ち着きと
そのふたつを常に見分ける知恵とを与えたまえ
はよ与えたまえ

ほんだら君よ
 ....
義弟が風呂上がりに寝っ転がっていると
娘がコロコロを拾ってきて
いきなり
一心不乱に背中を転がし始めた

マッサージか、気持ちいいな。
笑う義弟をよそに
手を休めない娘
真剣そのもの

ついさっき、猫 ....
                090105


九官鳥を起こしてから
夜具をたたむ

昨夜、飲み過ぎてしまい
エスカレーターで蹌踉けて
危なく転落するところだった
すぐうしろの ....
あけまておめでとござましゅ。
今年は、ももでしゅ。
もも!
もも!
うす水いろの
かぜのように
正月につかれて
病院でねむっている

かわいいひと

もういちど
海のうえで
にっこりと
太陽になろうね

オリオンが
その名前を残して隠れ
朝は針のような空気で
小鳥の声を迎えうつ
わたしは
昨日と今日の境目にいるらしく
まだ影が無い

太古より繰り返す冬の日
あたたかい巣箱から
掴み ....
女の子は春に生まれました
桃色の小さな小さな靴が贈られました
風が若葉や清楚な花の匂いを運んできました

女の子の母親は六月がいっとう好きでした
雨が降ると木々や庭の草たちが
歌を歌うから ....
 
なぐさめ方が
せつなすぎるから
苦笑してばかりいたけれど
ちゃんと泣いてくれる君の横顔を
ろくに見ることもできないで
最後にはいつも涙が零れていた

北風が目にしみるね
ふたりの ....
 
いつからだろう僕のからだには
アルファベットと数字が記されている
いくつめかの恋をした時に
恋人により偶然見つけられて
それからすぐに彼女とは別れた
とても怖がりながら僕のもとから去っ ....
誰もが足早に
小雨模様がアスファルトににじむ街
ぼやけて見える
いや、見てなかった
一人で歩くには この日は 酔いすぎる

風が吹くから
皆脇をしめて塞ぐ
でもその中身は
あったかい ....
地球のスギと
同じ塩基配列の木が茂るこの惑星で
リョービのチェンソーをバリバリいわせて
よさそうなのを一本伐採する

たんに切ってみたかっただけだけど

ま、でも暇にまかせてさらにバリバ ....
鳥取人は背中に羽が生えていて
夜には砂丘から日本海へ向かって羽ばたいている
ような気がする
毎晩三十人ぐらいで
両翼の長さは長い人で六メートル
でも、海は渡れない
みんな頑張っても砂丘から ....
カトレア (優美な女性)


含み笑いの訳すら読ませてはくれずに

まろやかな眼差しで僕を押しとどめて

あなたは沈黙の端に句読点を置いた

微かな痛みを伴った午後が紫に薫っ ....
 
二十歳になった時
ずっと十九歳でいようと思った
三十歳になった時も
ずっと二十九歳でいようと思った

来年わたしは
四十歳になるのだけれども
三十九歳は
なかなか簡単には終わって ....
鳥取の冬雲が北風に迷っています
今日は大潮だというのに月が
複雑にからまっているのです

 私の言葉は上手でしょうか
 そんなことよりも伝えたいことの、
 たとえば月の輪郭を
 なぞる指 ....
雪雲を連れてきそうなつよい風
いっそそのまま私をさらって欲しかった

12月の厚着をほどく
髪に触れた唇
隠してる想い
わたしを見つけて欲しくて
願いをこめて目を閉じる瞬間


わ ....
てっぽうゆり (純潔)


迷うことのない指先が夜を滑って

僕が吐いた言葉を花に変えていく

闇にも溶けないひたむきさを透かして

仄見える君の純潔が僕を温かくする

 ....
わたしたちの夏は
ガラス玉みたいに透き通って
どこまでも不安定に揺らめいて泡してく

炭酸水の中でうまく泳げない
わたしとあなた
きっとまったく別々のままに飽和して
まぶたの裏でまだ小さ ....
影を
その影を
見ていると
いなくなった人が
その中にいるみたい といった

姉や親の影に
似てきたのだと
その黒い動きの中に
いるのだと

そうだね
わたしもいつか
母さ ....
メリー、
それは細長い
木々の根元から枝の先までがちょうど、
ひかりだけ流れているようにみえた
夢みたいな夜


ぼくらは産み落とされて
地図だけを持たされていた
しずかに痛みな ....
冬の薄灰色の空に
硝子の太陽
私が歩む通り沿いの柵には
光沢のない有刺鉄線
遠くに鉄塔群

私の今のこの歩みは
自分の部屋へと帰るためだが
それでいて
どこへ向かっているのでもない! ....
小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった

なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした

あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
 ....
ムーミン谷に不眠症はない
眠れなくても誰も困らないから

ムーミンママは
もし眠れなかったら台所の整理
夜出てくるトロールたちに
小さなお菓子をこさえてくれたり
あたたかい飲み物をくれた ....
 
そのひとの
エタニティという香水の
匂いが好きだった

あまい匂いがしていた
君といる時はいつまでも
永遠だと思っていた

エタニティは
永遠
という意味であることを
その ....
舞う、

それは、かすかに穏やかで
重力と風をさらう

そして、アスファルトへと帰るまで
溶けては消え、溶けては、


あたりは、
そうそうと時をつなげている、師走
風を分けて走 ....
神さまからひとつだけ願いを叶えてあげる
と言われたので

幸せになりたいとお願いしてみた

神さまはふむふむと頷いて
では、早速明日から叶えてあげよう
と言ってくれた

期待に胸膨ら ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
猫が顔を洗ういくつかの事情- 角田寿星自由詩7*09-1-12
雨リア- さくら自由詩7*09-1-8
24/7の助走- 唐草フウ自由詩4*09-1-8
この世界- アズアミ自由詩309-1-8
悪魔の子- udegeuneru自由詩3*09-1-8
学習- しげ携帯写真+ ...309-1-7
やさしく眠る/急いで起きる- あおば自由詩6*09-1-7
年賀- しげ携帯写真+ ...109-1-6
かわいいひと- 草野大悟自由詩5*09-1-5
ふゆの背中- 銀猫自由詩21*09-1-4
六月- ふるる自由詩8*08-12-30
友達- 小川 葉自由詩708-12-29
R305- 小川 葉自由詩4*08-12-26
slight- 唐草フウ自由詩2*08-12-25
タクティクス- A-29自由詩3*08-12-25
背中- A-29自由詩6+*08-12-23
花言葉四行詩_<8>- nonya自由詩9*08-12-23
三十九歳- 小川 葉自由詩308-12-22
月の輪郭、風の影- たりぽん ...自由詩19*08-12-22
北風と太陽- ku-mi自由詩508-12-21
花言葉四行詩_<7>- nonya自由詩10*08-12-20
ラムネ- 夕凪ここ ...自由詩1508-12-20
- 唐草フウ自由詩5*08-12-19
Arrow/ぼくら- 石田 圭 ...自由詩2408-12-19
硝子の太陽- 塔野夏子自由詩3*08-12-17
いつか、約束の- 夏野雨自由詩47*08-12-16
トロールたちの眠れない夜- 小池房枝自由詩20*08-12-14
エタニティ- 小川 葉自由詩308-12-14
雪のはじまり- さくら自由詩17*08-12-13
きづくひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*08-12-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186