青々と
広がる蓮葉には
明け方の雨の
ひとつぶ、ふたつぶ
みつぶ、よつぶが
それは見事な玉を作り
ころころと
風にゆれながら
まるで生まれたての
宝石のよう

真っすぐのびた
 ....
この家で始まった事はこの家で終わらせる

いっそのこと
この体  捨ててしまいたい
文字が恐い・・・彼らは殺そうとしている・・・
今までこの目は色彩だけを捉えてきた  色彩に形は無い
赤は ....
君の操る必殺技を
よく知らなかったので
不用意に踏み込んで
吹き飛ばされてしまった
それと同じような時代、なのかもしれない

人は満水になると、河へ


誰の肩にも当たらないように夢 ....
旅先で
必ず訪れる旅館があって
其の庭には
花をつけない
見事な桜が佇んでいた



  花をつけないのは
  私のせいなんですよ



其処の女将は笑う


彼女は ....
夏ひらく夢は

空に爆ぜる大輪の花

ほんのり蛍の揺らめき

風孕むびいどろの澄んだ音色

今を鳴ききる蝉の声

儚く琥珀色に透ける抜け殻

明けていく毎日の残像
 花つき言葉   −もとこへ−


一周年の祝いに
なにか書いてみせようと思ったが
気負いのせいかどうもうまく書けず
かといって最初の年に
なんにもなしでは済まないぞと思い
月並みだが ....
たとえば
いま、ぼくらがみまわれている不幸とういうものの正体が
医者達のあきらかな過失により生じたと
ぼくらが
つよく
つよく
信じたとしても
それはそれとして
ただ
ただ
にこや ....
あなたが、水かさを増す

「では、また 」
と 言って
あなたが身を反らして
木立から、わたしから
離れていった
その刹那から

あなたが、視界でいっぱいになる

あなたが、
 ....
月のようでもなかった私は
君にうすぼんやりとした影を
もたらしたり
することもなかった

輪郭を
持ちはじめた気持ち
境界を求めてはいけなかった
あいまいなまま

分針が何度、 ....
豊かなだけの想像力なんか俺はいらない
そう思いながら自転車専用の真っ赤な道を歩いていたら
後ろから
すけぼーで
いかついリーゼントのお姉さんが
ざっ
と通り過ぎた
首筋には漢字で ....
ショーウィンドウを飾る
真夏のアイテムたちは 
誇らしげに季節を謳歌する

けれどそこには灼熱の光線も 
砂浜の輝きも届きはしなくて 
街の雑踏はただ息苦しくて 

日焼けした肌を ....
どんな蝶でも蜜を求める花に
好き嫌いがあるように
あなたの望む花と
わたしのなりたい花には
どうしても相容れないものが
あるのかも知れない
たとえば地味目なおんなのひとがいて
百人のおと ....
それは壊れやすいものでできていた

シャボンの玉のように
危うげに
きらきらと
風に舞いながら
全てに優しく見えた

時には硝子のように
透明であったり
曇ってしまったり
一度壊 ....
月の光がさしこんでいる
誰もいない部屋
片隅で
灰色猫が爪を研ぐ

テーブルの上には
開封されることのない手紙
赤い切手の消印は───

窓の外を
遠い汽笛が通り過ぎてゆく

 ....
ひとたびの雷鳴を合図に
夏は堰を切って
日向にまばゆく流れ込む

其処ここの屋根は銀灰色に眩しく反射して
昨日まで主役だった紫陽花は
向日葵の待ちわびていた陽射しに
少しずつ紫を忘れる
 ....
かつて高貴なひとびとは
憂き世離れた恋に身をやつし
夜空を見上げては月に思い寄せ
浜辺を見やっては海に思い投げ
紫の綺羅 星のごとく

そのころ私のご先祖さまは
きっと真っ黒けに日焼けし ....
幾たびも、ひたむきに萌え上がる、
いにしえの稲穂の原景が、
小走りに薫りたって
遠き草創のまほろばの底流は
大和から飛鳥に、涼やかに下ってゆく。

万葉のけむりを煽り、
壬申の衛士の錐立 ....
手と手を繋ぐ帰り道
あなたが嫌いなこの田舎
あなたの涙を見るたびに
私の心が裂かれます



「ねえ、星がすごく綺麗だね」
あなたが初めて褒めた田舎は
夜空の星たちでした
そんな言 ....
雷鳴に少し怯えて
ようやく雨が遠ざかると
いつしか黄身色の月が
丸く夏の宵を告げる

湿度が首筋に貼りついて
ついさっき流れた汗を思う

狡猾な二本の腕を
互いの背に回して
策略の ....
肌の全部が
湿った薄い膜で被われて
少しの息苦しさで
満ちている午後

畳の跡がついてしまうかしら
そう思いながらも
まるで猫の昼寝の如く
時折どこからか吹いてくる風で
意識を保って ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられ ....
愛なんていらねぇからさ、温泉で混浴チョメチョメしてぇのよ、夏。

君が持つ花火の描く曲線が僕らの絆の擦過傷です

都合よく凸(でこ)と凹(ぼこ)とがあるのに僕ら蚊帳を隔てて交わりもせず

 ....
いんげんの つる夏がきて 萌えいづる
         添え竹よりも 高見の空へ
仕事が楽しくって
忙しさも勲章だと思っているうちに
携帯のメールもおざなりになっていく毎日
すれ違いばかりのあたし達
待ちぼうけを喰っている奴が
新しい局面を模索するのは世の常で
 ....
夏休みになると自転車で旅に出る男の子たちがうらやましかった。
大きな国道沿いの集合住宅から、蝉のぬけがらを轢いて、
日差しに溶けないように黒くなる細っこい脚の駆け出す
立ちこぎの夏を横目に ....
大きなサボテン
小さな鉢で
よけいおおきみえる

小さなサボテン
大きな鉢で
よけいちっこみえる

だからよけい両方かわいいねけど

大きいサボテン
「なんか家まちごうてへん ....
カタカナの文字をでたらめに選んで
並べてみる
見たこともない言葉ができあがる
けれどたいていは
どこか遠い国の言葉を探せば
なにがしかの意味が見つかるだろうし
ネットで検索すれ ....
?.

(じーっとお空を見上げている
 僕の屹立)


寝過ごして
宿酔で
テラスにでて
サボテンと一緒に
太陽をあびて

磨いていたら
人前で裸になることは
特 ....
ずっと遠くの方を、
水平線が見たかったのに
空との区切りがよくわからない
から

少しだけ背中を丸めた
薄い水色のワンピースから
覗く白い腕が
夏には似合わない
から

ただ黙っ ....
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