若い苗木を植えるときは、上の枝をはらうだけではなく、木の根っこもかなり切ります。細かいヒゲのようになった毛細部分は一度 土から離してしまうともう力がなくなり腐り始めてしまうからで、新しい土に新しい強 .... 黄昏は
銀杏をゆらし
金色、降りそそぐ
風の{ルビ音=ね}、葉の{ルビ音=ね}
寄せては返し
伸びた影にも戯れて
落ち葉の色を並べて遊ぶ
孤独を愛しいと思うとき

胸の内を
やさし ....
   キッチンから窓の外が見える
   小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
   巨大な三つ葉の風車が
   /ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている

この街に近づく冬はい ....
さよならさよなら
聞いて、聞いて
まだ笑ってるね
まだ泣いてはだめ
だめだよ、えがおで

いっしょに おどって
忘れるまでくやしいなら叩け
わたしは大丈夫だから
 腕も足も折っていい ....
それでも
優しい歌を
優しく、歌えるようになりたくて
手に取った十年前の手紙を
そっと引き出しに戻した


単純なことを
回りくどくする
それについては、僕らは天才で
ついにここま ....
ちいさな雲を
いちまい、いちまい、風が縫って
空に真っ白な衣を着せている

あそこへ往くの?
問いかけても
もう動かない唇は冷たく
ひかれた紅の赤さだけが
今のあなたとわたしの今を
 ....
生後三ヶ月を風呂につける

いきていやがる
いきていやがる

生後四十七年が
血の繋がらない孫のようなもんを
ゆにつける

あくびしやがる
いねむりしやがる
はねやがる
うりの ....
きゆうううううううがががががが
せまいせまい毛布の中で
かたまった感情を
溶かせ・とかせ

すれちがうことも
無心でおいかけるのも
からだがなければ
この下肢、裸足
つめたい

 ....
{引用=夢を見た。}

夢の国に行ったら神様はいなかったけど
ミッキーマウスがいた。
「みんなの人気者」なんて嫌いだったから
ディズニーランドで会っても
手なんか振ってやらないと思ってたけ ....
真っ昼間から夜中まで
入り浸ったよストリップ
あの世もこの世もありません
ミラーボールに照らされて
ヘラヘラ笑っておりました

ピアス落ちてたよ
アリガトウマタキテル
デートできない? ....
風呂でいっぺんしずめる


(あつゅい)
まどろみの向こうで
たまごが焦げる
かしゅ、かしゅ、と三つを割って
手馴れた指は
ぬるく充満した昨夜の空気と
朝とを掻き混ぜたのだろう

ふっと白くなる意識と
休日の実感とを
贅沢に ....
メールのだるい
やりとりが嫌になってくるから
メールとか手紙とかあんまり
気が進まなくて逃げていた
もしくは
仕掛けたりして
逃げられたり
嵌められたり
だれともつながってないと
な ....
今日も君と騙くらかし合い

きっと君の名前は僕の来世の恋人の飼い猫の前世の名前だね
なんて言ったら
僕の名前はメトロノームの親戚に違いない
なんて言ってくれたね
仕方がないから聞こえなかっ ....
涙の雫のような
透明な珠

光を集めて
輝きを集めて

まるで
明日が
あるかのように
あなたの横顔が懐かしく、
僕は手を伸ばしてみたのです
南風にただよう
幸福のかけらのようなもの、
あなたの日傘をにぎる手に
すこしだけ集まっています


なれない革靴から
愉快なメロ ....
おなじになろうなんておもうなよ
背はばらばらにつくってあんだよ

どうして、って上目つかって聞く
それは、えーとそれは
そうだ

みえかたが少しずつちがうだろう
あかちゃん・ようち ....
      燃える水滴たちは
   河の中で流れながら
    ここにいるよと
     会いたい者へ 点滅 
      からだで示している

ティンパニーの連打に
はねうつ 飛びうつ ....
それは
ほんの気まぐれ



『贋作 手袋を買いに』



真夜中に差し込んだ月光を
唇ですくって
指編みし
小さな誰かに合う
手袋を編んだ

私の指は
夜霧の摩擦に赤 ....
あき
おひさまのまどべで
ひるねしました
ぽかぽかして
あたたかくて
きみがいるようで
ぼくはとけて

きがついたら
かわいてしまって
かたまって
わらうことも なくことも
で ....
黒板の粉が
午後の日差しの中で踊ってた
あたしもその消された文字の一粒で
キラキラと笑っていたんだ

ブラウスの隙間から
風がこぼれないように
37℃の痛みを飾って
眼鏡越しに見える世 ....
冷たいアクアリウムの床は濡れていないのに濡れた色をして
あたしたちの足音を消してゆく
透明な嘘の輪郭に包まれた
透明に眠る魚たちの呼吸は泡となり嘘の空へと昇る
あたしたちはぴ、ぴとその輪郭を辿 ....
夕映えを湛えた水面は
紅葉の最後に火照り
林に、ひっそりと隠れて

  雲場池

湧き水の注ぐ豊かは
常に清冽を極め
水鳥の、
その羽根の下にある深さを忘れさせる

黄色や褐色の ....
細胞のしかく・てん
から線を引いてみる
遠く遠く
君の耳まで

白濁する土手の上には、昨日と今日と明日の車輪

細胞のしかく・てん
から伸びる線で
三葉虫の形を描く

遠く遠く
 ....
回るやら絡まるやらぶら下がるやらの困難が大変に憎たらしい鉄棒の、仕組みがいっこうに理解できない、あなたは、どのような装置なのですか、あなたは、どのようなおつもりですか、あたしをこんなにも弱らせて、あた ....  ビートルズ愛好者として生き続けて早や三十有余年。ビートルズのギター完コピは難しい。ミッシェルのアコギもそのひとつ。こんどこそ完全に解明してやろうと試みては果たせず、年ばかり無駄に重ねる人生でありまし .... 空はいつからか
うそをつくことを忘れたようだ






また 冬に近づいた







寄せ集めた言葉で
とりあえず冬を迎える準備をした






 ....
しずかに激しく
ひとたちが群れては
やさしいことばをかけて
やさしいことばにすくわれる


ああ、きみの手ぇ、あったかいねぇ

網の目たちがあくしゅを、している
みえないものをわたし ....
江ノ電の窓辺に{ルビ凭=もた}れ 
冷たい緑茶を飲みながら 
ぼうっと海を見ていた 

突然下から小さい手が伸びてきて 
「かんぱ〜い」 
若い母の膝元から 
無邪気な娘がオレンジジュー ....
視界に入った 
地面の上の
{ルビ蟷螂=かまきり}に 
思わず急ブレーキを握り 
ペダルを止める 

足元に 
身じろぎもせず
老兵のように 
土色に身を溶かした 
秋の蟷螂 
 ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
根っこ- リーフレ ...散文(批評 ...107-11-22
イマージュ- LEO自由詩12*07-11-22
かぜのいれもの、のなかで- たりぽん ...自由詩11*07-11-21
ガランス- 唐草フウ未詩・独白11*07-11-20
影法師- 霜天自由詩507-11-19
百年樹- LEO自由詩25*07-11-18
三ヶ月- A-29自由詩7*07-11-17
ものとおもいで- 唐草フウ未詩・独白5+*07-11-17
ミッキーに会いに- とうどう ...自由詩20*07-11-16
ストリップ__永遠の踊り子、ペギー・ルーに捧げる- A-29自由詩4*07-11-16
赤ん坊にしてみたきこと_2- A-29自由詩3*07-11-15
オムレツ- 銀猫自由詩27*07-11-15
おやすみ。- 蒼木りん自由詩407-11-14
まどろっこしい- 紫苑自由詩2*07-11-14
光の珠- 風音携帯写真+ ...2*07-11-14
サニー- アヅサ自由詩6*07-11-12
めせん- 唐草フウ未詩・独白4*07-11-12
燃える水- 唐草フウ自由詩10*07-11-12
贋作_手袋を買いに- 蒸発王自由詩4*07-11-11
おひさまのまどべで- 日朗歩野携帯写真+ ...507-11-11
透明だけど、在る- ku-mi自由詩11*07-11-11
水族館の日- サトリイ ...自由詩8*07-11-11
雲場池、入水- 銀猫自由詩15*07-11-10
遠い日- サトリイ ...自由詩4+*07-11-10
鉄棒の日- サトリイ ...自由詩4*07-11-10
ミッシェルのチンピラ- A-29散文(批評 ...5*07-11-10
五つ目の季節- なつぎ自由詩27*07-11-10
朝_あるところの人たち- 唐草フウ自由詩8*07-11-9
ウルトラマンの人形_ー江ノ電にてー_- 服部 剛自由詩7*07-11-8
秋の蟷螂_- 服部 剛自由詩3*07-11-8

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186