一瞬、のゆれに
目をあけると車内は
きれいに一人だった
座席という場所には
わたしひとり

ひとりのわたしが
はまりこむのは
手入れされた苔に寝転がるような
世界を一望するような
 ....
「気球」




気球に乗って
ぼくは旅に出る
今 ふくらましてるとこ
きみは
地上に立って
それを見てる


ぼくはたぶん
他の人らとそりが合わなくて
もうずいぶんつか ....
「めそめそさん」



ある朝目が覚めると
隣に知らない女の子が寝ていた
くびが細くて大きい目をしている
名前はめそめそさんというらしい
それからぼくはめそめそさんと暮らしている

 ....
本当のことはカチッと停止している、これが本当だとすぐに分かる。

本当っぽくても本当でないことは、たいてい良い条件が揃っている。しかし時計の長い針のように少しずつ輪郭がズレていく。
ズレに対 ....
うまく言葉がでてこなくて
一生懸命探すのだけど
やっぱりしっくりこなくて

あなたに伝えたいという思いだけが
あなたに届いて
何を届けたいかが伝わらない

きっともうそれは
言葉で表 ....
          2000/05/31

17歳の桜の木
満開の花を咲かせる

ほんとにやつら
好きなこと言ってやがる
いったいおれたちの
基本的人権も労働者の権利も
そんなものど ....
家出をしようと思った
理由なんて適当だ
ただやってみたかったんだ

とりあえず思い切り外へ飛び出した
母さんが追いかけてきて
財布だけ取り上げられた

仕方がないからひたすら歩く
と ....
 ありふれた【豆】。――心奪われて
一粒づつ、手の生えたやつを鋏で切り落とし、
妖しい黄緑の笑いに負けまいとする
僕は生体機械。幸せなど知らない

 そう。かなり前に飯炊きの胎から生まれて
 ....
 
耕す
土の中にも幾千もの命
ちぎれても生き抜くものもあれば
七年ののちの七夜の花で
ついのなりわいをとげるものもあり
それを耕す
おかに生きるものよりも
海に生きるものが多いとか
 ....
古{ルビ=いにしえ}の
例{ルビ=ためし}にならい
花の下{ルビ=もと}
逝く魂よ
安らかに眠れ
今君に電話したいと思ったのは酔ってるだけと言い聞かせてる


日常に戻ればきっと忘れてく淋しさを知る休日の午後


君のその「逢いたい」のうちいつだって5割以上は淋しさだろう


 ....
  
誰も聞いてなかったけど

私は聞いといて良かったです

退屈な授業の合間にしてくれた

教科書に載ってないお話し

今すごく役に立ってます


「ありがとね せんせ。 ....
目を覚ますと、
おちんちんがなくなっていた。
びっくりして鏡の前で確かめると、
やっぱりおちんちんがなかった。
おちんちんの代わりに、
林檎の芯のようなものが ....
少年に乗ったイルカは
本来そこにいるべきでない人々を
本来の居場所に導いていく
それが仕事なのだ

例えば、あすこの大教室で
頬杖をついて居眠りしている女学生
彼女なんかも
少年に乗っ ....
わたしはいつも、つつまれている。 
目の前に広がる空を
覆い尽くすほどの 
風に揺られる{ルビ椛=もみじ}のような 
数え切れない、{ルビ掌=てのひら}に。 

その手の一つは、親であり  ....
春だから星を見てても暖かい一緒に見たよね僕ら青春


桜餅葉っぱを食べてもいいのかな会話の中にも散る散る桜


月笑うあなたは笑っているかしら卒業式を抱きしめる四月


水色が似合う ....
花冷えのころ
すきとおるあおと
ぬくもりをさがしながら
蝶のようにとびたち

風の声をとどけに
あなたの耳で
蕾になって

向日葵のだいたんな喜び
わすれな草のブルー
おしろ ....
りんご甘そうで、
きみは眠そうで。
とろり、とろり、
朝、だよ、って。
(ねぇ、おきてんの、)
あたし、上目づかい。
虎視眈々。
ほんとはきみも、甘そうで。

(おきて、る?) ....
いっぱい喋って
いっぱい笑って
いっぱい隠した

1番したいのは
いっぱい泣くことなのに
それだけはできなかった
あてもなく、この先は、動かされるままに。
意識とは別に、行く先は、南、でした。

無音の、ファンネルからの、伏流は、
見ている人しか、伝わらないなんて。
見えないだけでしょう。

 ....
 
まずは、
背中の秋を追いかけて
レダの卵を採取しなくてはなりません。
(ゆめです。きづかれぬようにかくしてしまった、)

それは、此処からずっと北、
一つ長い橋を渡って弓なりに沿っ ....
かぜ。が、
なみ。を、

いちばん。
(ちいさくしたから)

しんとう。
(するようなやさしさで)

つつまれ。
(きょうめいするのは)

はる。が、
(うまれたから ....
いってらっしゃい
見送る朝がある
おかえりなさい
迎える夕暮れがある

うそつき
わがまま
くちげんか

だいっきらいって言いながら
いっしょに揺れる影法師

そしてまた朝が来 ....
女は消印を食べ続けた
消印を食べなければ生きていけなかった
医者には病気のようなものだと言われた
普通に届く郵便物だけでは
必要な量は満たせなかった
子供のころは
両親が女のために手紙を書 ....
 昨日、上京する前に友達に言われたことを急に思い出した。

 「お前さ、動物が好きやのに、獣医になるん」


 『ベテリナリーアナトミー』は副教科書だから、別に購入する必要はなかった。特別価 ....
頭が少々重く
風邪気味であったので
目覚まし時計をかけずに
ゆっくりと眠ることにした
そのままうっかり百年間眠ってしまった

百年後の人類は
ファッションや顔色が少しおかしくなっただ ....
ぼんやりとした光が
畑を一面に降り注いでいます
真っ赤な郵便局のバイクが
畑の中を通り過ぎて行きます
なんだか春らしい
道の草が風で揺れています

ゆるやかに道が曲がっています
雀が私 ....
こうえいの
ぷうるで
しんでいるかのように
ひとが
かんせいをあげている

いきているひとは
ときおりじょうずに
しんだひとの
ものまねをしてみせる

そして
みずのしぶきをみ ....
砂原を歩いていると、人間の手が蠢いていたので、掘り出した
父だった
父はこんなところに埋まっていたのだ
途中から誰かがわかったので、指先でなでるように、焦って掘り出した
息をし ....
一二一二三、一二一二三
変な拍子頭がこんがらかる
ティンパニーが又叩きたい
シンバルを打ちたい

クラシックそれは昔聞いた
音楽懐かしい
スネアドラムは難しくて
叩けなかった。

 ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
迷子- ポッケ自由詩2*07-4-26
「気球」- ソティロ自由詩5*07-4-26
「めそめそさん」- ソティロ自由詩10*07-4-26
みる- 猫のひた ...自由詩5*07-4-26
きもち- 優羽自由詩9*07-4-26
17歳- あおば自由詩4*07-4-26
はじめての- 優羽自由詩6*07-4-26
ビーンズボーンの詩- atsuchan69自由詩4*07-4-26
木漏れ日隠れ- AB(な ...自由詩907-4-25
祖母に捧ぐ- 月焦狼携帯写真+ ...3*07-4-25
ベッドに伏して- 歌乱亭カ ...短歌3*07-4-25
仰げば尊し- 優飛自由詩14*07-4-25
「_ぼくはおちんちん。_」- PULL.自由詩9*07-4-25
少年に乗ったイルカ- シリ・カ ...自由詩707-4-24
椛の木陰_- 服部 剛自由詩25*07-4-24
【短歌祭参加作品】僕ら青春- ふるる短歌1507-4-24
*耳の産声*- かおる自由詩25*07-4-24
- 紅魚自由詩407-4-24
泣き虫- 優羽自由詩6*07-4-24
融雪プランクトン- 鯨 勇魚自由詩20*07-4-24
九月童話- 紅魚自由詩1307-4-22
春。- 鯨 勇魚自由詩5*07-4-22
しあわせ- yaka自由詩10*07-4-22
愛称- たもつ自由詩1607-4-21
‐突きつけられたのはメスではなく‐- 士狼(銀)未詩・独白8*07-4-21
春眠- 楢山孝介自由詩13*07-4-21
なんだか春らしい- ぽえむ君自由詩12*07-4-21
くんれん(ものまね)- たもつ自由詩607-4-21
砂原に- リーフレ ...自由詩38*07-4-21
パーカス- ペポパン ...自由詩4*07-4-21

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