夕暮れの
韓国料理店の
店先に
出された
長椅子
の上に
地球儀が
鎮座する

海の色は
リアルに
青く
塗られている
くせに
陸は
ピンクだの
レモンイエローだの
 ....
ヘンゼルとグレーテルは
かしこさとかわいらしさで人気だけど
ほんとのところは
名前がよかったんだと思う

ヘンセルとクレーテルだったら
だめだったと思う
魔女にも勝てないし
道にも迷わ ....
「出たよ」
「ねぇ、あのさ」
「あん?」
「今からそっち行っていい?」
「はァ?」
「ダメ?」
 ダメだと思うが、ダメじゃない気もする。正直、会いたく無いけど、断る理由も無い。 ....
たとえその大半が常套句だったとしても、その書き手にとってほんとうに書くべきことなら書いても良い、と断言するほどの勇気はぼくにはないけど、でもその逆に、数百年前にもう誰かが解決済みの悩みを単なる無知のせ .... 聖なる夜のイブにだって
血は何リットルも流れる

殺人てわけじゃなく
輸血用の血が無駄に捨てられたってことだけど
ニュースで言ってた

それを聞いたからってわけじゃないけど
聖なる夜に ....
アスファルトの照り返しは穏やかではない
24号線沿いのひび割れた歩道を蹴って
いつまでも変わらない信号を見上げる
太陽がもうひとつ増えた気がした

雨と晴れの境目を見つけた少年時代の君を
 ....
浮いた光は気まぐれに運ばれているのか
それとも決まった順路を漂っているのか
ただ、示されたとおりに視線を動かす

乾きから守ろうとする瞳は水の膜を張り
鮮明だったはずのものがぼんやりにじむ
 ....
すこしでもさかむけがあればきみがきてこころをたしかめられるんだ

ちょっとしたかわいさがぼくのたねをまくはながさくまでわらってられる

ぬりつぶすてがみのなかのあてなにはぶらっくほーるよりふか ....
旅するひとよ、空は
くるくる重低音を行き来して
雨の匂いさえも はなうたの
材料にしながら

「これからの僕を分けよう」
粒は汚れのない アリスの涙
少女は聞きわけよく
旅するひとに付 ....
切り削る弦月は
生温かい月明かり
星の角先が知らぬ間、円みを帯びている
 
願いを込めれば 
河瀬に
天の河の流れは淀み
瀞(とろ)に溜まった星たちが
あふれて
私(ここ)に落ちてく ....
 湯船の中に身体を沈めて、肺の中を空っぽにするまで息を吐き出した。
「おい」
「何だ、珍しいな。お前から俺を呼ぶなんて」
「聞いてただろ?あいつが帰ってきやがった」
「何だお前、今更そ ....
 変わらない毎日と言うのは、とても安心できるものである。俺が正気でいられるからだ。周囲の環境が変われば、俺もそれに柔軟に対応しなけりゃならない。彼女と付き合い始めた、と周囲に言われれば、それなりの反応 .... まちのすき間や
料理のかくし味や
音楽のうらがわに
そして、こころのどこかのしょっぱい海に
古ぼけた教室のような空間があって

気まぐれにドアがひらけば
そこには、
だいすきな人たちと ....
深海に潜るようにと梅雨が来る、それはさておき君は元気か

傘さえも寂しいですよ、と群れる夕、東京タワーがひとり濡れてる

遠くとも月のかたちがつなぐのに、その暗号を雨が閉ざすよ

不意打ち ....
隣の部屋のカップルは
毎晩遅くまで話をしている
笑い声がわたしのベットまで聞こえていて 眠れない
わたしは耳をすます

彼らがセックスをするとき
わたしは自分の恥部に手を当てて
そこから ....
 ナスがなった
 まだ小さい
 そっと撫でた
 冷たかった
 夏の音
 風が聞こえる
 雨は降る
 土は湿り 葉は大きく広がる

 ナスがなる
 まだ小さい
 重そうに 頭は ....
幸せだったら
誰も詩など書きはしない
一文字でも
書いてしまえば後戻りのできない、
あなたは
詩人のはしくれ
行き場などない
銀河の小さな島宇宙に住まう囚われ人
詩人はだから、いつ ....
橋をくぐる橋の向こうに
ひとつおきに壊れた灯があり
ひとつおきに鳥の背を射る


青のなかの金
金のなかの青
朝に昼に 夢をめくり
めくりめくり 剥がれ落ちる

 ....
月夜に犬を連れて散歩に出た。
境川という神奈川と東京都の県境に
流れる川の畔を歩く。
橋のたもとまで来ると何やら小さな生き物が
何匹も橋の隅をぞろぞろ動いている。
アメリカザリガニだ。
 ....
頭がパンクしそうなとき、ぎゅうぎゅうに詰め込んで容量オーバーなとき、泣きたくなるとき、
君の力をよく借りる。

優しくってひたすら甘やかしてくれて、思わずホッとする。他の誰にも見せたことない面、君には ....
忘れかけている遠い記憶のあの子

白いワンピースがお気に入りだった
生まれつき色素が薄かったようで
肌は陶器のようにつるりと白く
髪は太陽に透けるような茶色だった

大人は口をそろえて
 ....
空の低いところ
まる が
貼り付くさま
きれい
薄紫の
ほくろ ぴたりと
空に寄り添って
引き摺られながら
消えた
また地面の下にゆくね
私の知らない裏側に
混ざりにゆくのね
 ....
小さなまどから
両手を広げたら
境も {ルビ閊=つか}える枠もなかった

風は湿り気
きょうもいくつもの紙ふうせん
昇ってゆく
まだ、両手広げたまま 吸って 吐いて


十字架のか ....
教室の窓際の席でさ
ルーズリーフのページがひらひらめくられて
あの子はそれを器用に切り取って
便箋に書いた“彼が好き”って

夏休み前の放課後
先生に呼び出し食らってね
“君 ....
君が唱えた夢のような言葉を
僕は未だに捉えきれないでいる
指先から滴る紅を
君は汚いと笑った

「あなたにはもう微笑まないわ」と
俯きながら君は呟いたけれど
君が一度だって微笑んでくれた ....
ノックをしても返事は帰ってこない

薄暗い井戸に落ちていくのは

諦めた人達

安心したくていつも命綱を

硬く身に付けていた

辛うじて意識があるうちに

君に会いに行こうと ....
骨のような夏が街におりてくる
空はまぶしすぎて暗示しない
目を細めて輪郭や影を
確かな物にしようとしているだけで

湿った風は川からあがってくる潮の香りがする
どこか遠いところまでいつ ....
雪解け水が湧く頃に
キツネの蕎麦菜を食べに行きます

湿原は今日もしとってて
湿原は今日も青い空

キツネの蕎麦菜をからりと揚げて
天ぷら蕎麦をばいただきましょう

店の名前は玉藻亭 ....
波が立っている
波が立っている
波が立っている
波が立っている
波が立っている
もんどりうっては少し
また少し盛り上がり
大きな盛りへ大きな波の
筋に白さの小さな白い

少し大きな ....
 心臓を氷水の中にぶち込まれたような感覚に襲われて、目を覚ました。悪夢みたいなものを見た気がするが、どんな夢だったか思い出せない。心臓が 物凄い速さで、波打っている。喉がカラカラになっている事に気付き ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
地球儀- kauz ...自由詩11*09-6-19
ヘンゼルとグレーテル- ふるる自由詩3*09-6-19
面接(13)- 虹村 凌散文(批評 ...109-6-19
ほろ酔いりんごヨーグルト- 国産和風 ...自由詩109-6-19
カプセルトイ- ふるる自由詩209-6-19
24号線/快晴アオゾラ- Rin.自由詩28*09-6-19
ほたる追い- あ。自由詩17*09-6-19
即興(ハート)- 唐草フウ短歌5*09-6-19
頬に旅- 唐草フウ自由詩6*09-6-19
「星受胎」(せいじゅたい)- 月乃助自由詩5*09-6-19
面接(12)- 虹村 凌散文(批評 ...109-6-18
面接(11)- 虹村 凌散文(批評 ...109-6-18
再会- jin自由詩209-6-18
それはさておき君は元気か- たにがわ ...短歌209-6-18
夜のベランダ、マスターベーション- とんぼ自由詩409-6-18
- doon自由詩11*09-6-18
Strawberry_honey- 月乃助自由詩4*09-6-18
火_目_飛- 木立 悟自由詩509-6-17
月夜の散歩- shu自由詩809-6-17
栄養補給- つゆ携帯写真+ ...5*09-6-17
白い世界- あ。自由詩15*09-6-16
太陽浴- 佐藤真夏自由詩9*09-6-16
六月のキイホール- 唐草フウ自由詩8*09-6-15
手紙- かのこ自由詩209-6-15
カサブランカ- 智鶴自由詩109-6-15
変わっていく- こめ自由詩1809-6-15
残照- たりぽん ...自由詩1309-6-15
砂漠の中の砂時計/キツネの蕎麦菜- 海里自由詩209-6-14
浜辺- kiriko自由詩109-6-14
面接(10)- 虹村 凌散文(批評 ...109-6-14

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