今は亡き作家が
生前過ごした祈りの家を目指し 
地下鉄の風が吹き抜ける 
階段を地上へ上る 

煉瓦の壁に掛かる白い看板に 
一行の言葉が浮かび上がっていた 

「 Be yourse ....
風のかがやきとセピアを追いかけるようにくるるるらせんを描く

あっ銀杏仲良く囁きあってるねあれは秋の置き土産なの


後にも元にも戻れない路上のニュースペイパーサクサク言って

 ....
イブの夜に赤い炎をイメージし生きていることラッキーと思ふ クリスマスの
イルミネーションの陰には
忍者がひそんでいて
みんなのおこないや
愛の深さを偵察しているのでござる

担当する区域を
偵察し終えると忍者は
忍び足で誰に気づかれることもな ....
 
 
男の人が白い塀に寄りかかってる
ぼんやりした格好で
衣服には模様のようなものがついている
何をしているのか聞くと
誰かの夢の中なので勝手に動くことができないんです
と言う
かわ ....
水道の蛇口から
船の汽笛が聞こえる
船に乗った
親子の会話が聞こえる

いつになったら
港に着くの
少女の声がする
父は黙して
母はかもめを指差して
話をそらした

遠い昔
 ....
幸せが側に来ると
男は
おびえて
目を背けた

いままで
幸せなどというものを
見たことのなかった
男の目に
それは
あまりに
まぶしすぎた

男が
幸せから
目をそらし ....
               071223


考える人のポーズで休んでいたら
さぼるなと先輩にどやされた
先輩はそのまた先輩にどやされて
休むことはさぼることだと信じている
生きている ....
ぼくらの言葉は
山でありました。
緑でありました。
渓谷の流れでありました。


あなたが
お嫁にいくといいます。
リュックもクツも
ハーケンもハンマーも
ザイルも投げ捨てて
お ....
人の心にはいつのまにかビーチが形成されるものでございましてね
それを永久ビーチとよびまして
むしろ人はそのビーチに飲み込まれ
消滅するわけでございます
むろん主体をなくしたビーチが外在的ビーチ ....
どこかに風がふいている

耳を澄まして
あなたは言った。
ほら、あの渓谷の流れに
風がほほえんでいる。

私たちの幸せは
どこかに眠っている

登り道ばかりつづくとき
あなたは言 ....
  停止線を越えたぼくの感情のかたまりが
  きみの言葉で編まれたハンモックに絡め取られた
  ぼくが自分の臆病さを知る頃にはすでに
  第二の呟きが世界の水面に波紋を描く



 ....
未来は過去だ
そして
過去は未来だ
なんて言うと
歴史学者か何かと
思われるかもしれないが
ある時代を生きることのできる
人間の絶対量は決まっている
たとえば
西暦1969年生ま ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
    


好きだよ 君の言葉が空っぽの心を満たしていく
でも間に合わない
この乾ききった星は潤うはずの心を何処までも吸収し還元する
サイクルが足りない
駆け足で通り過ぎる日常を横目に ....
静かな水面を犯す
色あせた小船
風に運ばれ
流れ

中ほどで止まり
つっと少女が生え

東雲の空を仰ぎ
湖に
か細い背を預け
ざばん


透明なほのお飛び散り
幾多の波紋 ....
地平線の上で
縄跳びをしている
少女がある日
その向こう側に
行ってしまった

縄は残されたまま
速度をうしなわずに
今もまわり続けている

地平線の向こう側には
言葉のい ....
(夕火の)
雨がふっている
多分、あの崖に植わっていた木の枝
くすぶっていた赤や黄は

ゆうやけが
いや葉っぱが
お互いを見ながら
しばらくのまどろみを
一日のしめくくりを
見つめ ....
ましろい壁に伏せた顔を 
100数えて振り向くと 
そこは360°静まり返った 
今日という日の地平だった 

いつのまにか鬼になっていたぼくは 
今から探さなきゃならない 

閉ざさ ....
石原裕次郎がとことんファンサービスに努めるディナーショウの夢を見た

石原裕次郎がこれでもかこれでもかとおどけ、飛び跳ね、ターンしていた

私のようなオヤジにまで頬ずりしてくる

やめてく ....
これ
だ〜れだ

みっちゃん

えいこちゃん

これは?

みっちゃん

じゃ、これ?

おこった
みっちゃん
ぶーっ

ほっぺを
いっぱいに
ふくらまして
 ....
黒い道がのびている
静かな{ルビ轍=わだち}が寄りそうように走り
道の上には白い雪が
粉砂糖のようにやさしく降り置いて


灰色の空には切り裂く翼もなく
肌を刺す冷たい空気ばかりが動く
 ....
時計は空を飛んだ
時間のことなどすっかり忘れて

町工場の青い屋根と
遊園地の小さな乗り物と
チャペルへと向かう花嫁が見えた
風景はずっと続いているようだった

やがて良い感じのする原 ....
亡き人を偲び 
酒の机を囲むと何故か 

予想外におまけな 
一本のビールや 

皆の和に 
入りたそうな誰かの為に  
余分なグラスが運ばれる 

皿に盛られたつまみはどれも 
 ....
{ルビ霞=かすみ}のかかる朝 
交差点を横切る車の窓に 
雲間から射す 
日が光った 

( 冬の澄んだ路上に浮かぶ 
( かたまった光の残照 

次の瞬間 
「通りゃんせ」の唄は流 ....
     


朝焼けの 光の中に 立つ影は 鏡を無くし 空を見上げる




あなたの言葉が 今も 耳に残る
点滅する街燈の 下は 黄昏時
じっと見ていた あなたの顔を 遠ざかっ ....
灰色に曇った窓の雫を
つ、となぞると
白い雨は上がっていて
弱々しい陽射しの予感がする

こうして朝の死角で透けていると
ぬるい部屋全体が
わたしの抜け殻のようだ

だんだんと色が濃 ....
                   071213



 なにかをもとめてなかにしさんのうちにゆくと、
かけらのようなおとこのこがかけてきて、
たもとをひっぱるので、
なくなったはずの ....
交差点を右に曲がって
2つ目の信号を左折するとおおよそ500メートル先に
ローソンがあるのでそこをipodに上書きされ
ピチカートがブラボーブラボーいうので乗るはずじゃなかった高速道路を東京方面 ....
最後まで
射しこむ視線
うっとりと透ける黄金の光に
浮かびあがる白い顔が沈黙をまもっている
一瞬間、

じゅうりんされた庭に
咲く血の花が
わたしの静脈でかおる午後

いく ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クリスマスの夜_- 服部 剛自由詩1*07-12-25
舞葉・遊葉- 唐草フウ短歌6*07-12-25
イブ- A-29短歌1*07-12-25
クリスマスは忍者でござる- 小川 葉未詩・独白8*07-12-24
夢を見る人- たもつ自由詩1407-12-24
旅客船- 小川 葉自由詩907-12-24
心の悲- 草野大悟自由詩607-12-24
夢を見る人- あおば自由詩8*07-12-23
ぼくらの言葉は- 草野大悟自由詩807-12-23
ビーチ- A-29自由詩2*07-12-23
どこかに・・・・- 草野大悟自由詩507-12-22
つまずき- 草野春心自由詩807-12-22
存在する二人- 小川 葉自由詩107-12-22
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
なだれ- 川口 掌自由詩7*07-12-21
湖にロボット- ふるる自由詩9+*07-12-21
少女- 小川 葉自由詩707-12-21
夕葉- 唐草フウ自由詩8*07-12-20
かくれんぼ_- 服部 剛自由詩6*07-12-20
石原裕次郎- A-29自由詩1*07-12-20
写真- 草野大悟自由詩207-12-19
絵本- 石瀬琳々自由詩18*07-12-19
準備- たもつ自由詩907-12-18
グラスの影_- 服部 剛自由詩607-12-17
しろいひと- 服部 剛自由詩707-12-15
暁の空- 川口 掌自由詩5*07-12-14
ふゆの空蝉- 銀猫自由詩18*07-12-14
中庭- あおば自由詩3*07-12-13
二文字以上- 佐々木妖 ...自由詩11*07-12-13
白い顔- こしごえ自由詩9*07-12-12

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