なにげなく偶然に
となりどうしになった、名前
お互いブランコだなあって
思った、夜

こいでるスピードもたぶん違うし
わたしは何かとものを言いたがるから
足でとめて また土をける け ....
 
水の上にアズキ大の、血豆がういていて。
そっと手に取ればペシャとなり。
不安はつぶれず、つぶさず

深い森の映画を見たあとからねむくて眠くて
気を失うように寝てたのに
まだ 眠い
 ....
大きめの呼吸をスーツの内側に用意して
品川改札から人の波にとびこんだら
高層ビルという名の大きな魚の口に吸い込まれていく
ちいさな私たちは、たぶんプランクトン
生産したり分解したりの役割の中で ....
素足に若草
浅く緑の
木々は萌え
目眩するほどに
花曇りの日なら
なおのこと
生まれたてのそれらは
やわらかに躍る

耳に愛しい鳥の名を
春になるたび
あなたに訊ね
匂い淡しい ....
ものの名を知ることは
世界ととけあうことだ
曇天の下
すべては自らを中心に
分断されている
その心がかなしく
またこわいのだ
誰も知らない場所で
花が落ちるように
周囲から急速に暮れ ....
パスカル、

それは
小さくて
切ない

君みたいな
方向音痴は
つきあってると
つかれるからって

こまかく
きざんで

パスカル、

こんな僕をゆるして
いつまで ....
{引用=(いつでも、何もないえがおでいてほしい、無条件に)}

近づきすぎると見えなくなる
遠のいてゆくとさみしくなる


他に、どこも、どこにもみつからない
てさぐりで、探した宇宙 ....
ほの甘い色の胞子が降りしきる午後
小さな昏い紫の遊星の影が
君の瞼をよぎってゆくのを見る

チェス盤のうえ
気まぐれに並べられた駒たちのあいだを
七角形の記憶がすり抜けるように踊っている
 ....
汗をかいたグラスに、こはく色のグラデーション。色彩
ゆっくりと・・・・沈んで、しずんで、いる。向こう側の見えない
夏の灯・かげろうの夕がた、
コンビナート、それに至るまで
の地平線、待ちくたび ....
散歩をした

車椅子に君を乗せて

君は
新しい家を見に行く約束を
楽しみに待っていたけど

疲れ切った君を
ぼくは
新しい家まで
連れては行けなかった

散歩をした

 ....
日差しの強い、つよいなか
歩いてわたりました。
まどの中から でしたが
緑葉のまぶしいこと

ひとつぶひとつぶの
空にむかう


ふさふさ
ゆれゆれて
ゆさぶられ



 ....
せっちゃんは津田沼高校の生徒に戻った夢を見ました

そしてデブ専のゲイバーでウーロン茶二杯飲んだら百六十万円だったそうです

みんなせっちゃんにお金をあげてください

お金がないとせっちや ....
髪が耳を隠すくらいに伸びて

長髪にするの?

妻から皮肉にも取れるクエスチョンを受けて
久しぶりの散髪

ザクザクと刈り取られ
半分になった髪は
散髪前とまるで印象が違うから
 ....
きれいな空があることを
忘れたくなかった

雨が降るのを
真下から見上げて

見上げた空がきれいであることを
確かめたかった

降りそそぐ雨が瞳からあふれても
それを ....
道を歩いていると
絶壁のように立ちはだかったそれは
登りきると平らになった
母さんと間違えて
息子が僕に抱きついてきた

首筋に
ぴったり口をくっつけて
おっぱいみたいに吸ってきた

ああ
母さんになるって
こういうことだったんだ

時計を見ると朝の六 ....
責めないで。えー。けー。AK。AK。と彼女は言った。
水しかいない生き物をのードーでー。んでんに。の。と彼女は言った。
島の杉が軋み次第、森を出ます。と言ったのはヘリコプターの操縦士。
遠くのス ....
地球がもう少し傾いてたら
この斜め振りな雨に濡れることはなかったかもしれない。


寝ぐせとも天パとも云えぬような頭からは
まっすぐな言葉は生まれない、かもしれないから




今 ....
掴みきれない砂を
別れ際におとした
5月の夜空は
何も知らなすぎる

またね、と約束して
帰ってこなかった人を
悔やむ
その先に空白





・・・
わたしは正しい ....
ほどけてしまいそうな
女の子のからだから
春をとり出してならべる

つみぶかい瞳が
まだそこにおよいでいる
名前の知らない五月の旗
活字から顔をあげて
だれをみる
外をみた
窓 ....
激しく降りつづいて
やむ気配のない雨
屋根や庭を盛大に叩いている
縁側にすわって
いつもより濃いお茶を飲むあいだも
軒先にならべた大小の容器が
たてる音がまるで不揃いだ
灰色ににごり ....
ボトルの内側に貼り付いた
水滴がつるりと滑り 落ちる
そんなあっという間にも僕たちは
死にあい 生まれあっている

細い点の中にある、線を描く息の中にある

骨が飛び出そうなくらいの
 ....
雨の降る夜は
無口になって
過ぎるときと
訪れるときを
見つめるばかり
触れるのは
雨の音と
薫る灯り
窓辺においた影を
揺らした

あなたの夜も独り
何を見つめているの
た ....
雨の日なば
いっぱい
匂いっこするっけおの

雨の日なば
匂いっこ嗅ぎつけて
いっぱい
犬っこ集まるっけおの

雨の日なば
いっつも
なんかの大会
やってらっけおの

ば ....
窓辺に香る黒いグラジオラス
いつか見た記憶のようだった
車のライトがフラッシュバックのように
無言の部屋を通り過ぎてゆく


雨夜の帰り道
突然君にくちづけた
あのあたたかい
湿った ....
庭に植えた柿の種は
その後
いっこうに音沙汰がなかった
毎日欠かさず水をあげたのに
うんともすんともいわなかった
ひょっとしたら
間違えて王冠を埋めたのだろうか
上下さかさまに植えて ....
手がちぎれるくらいにのばしてみる
空 に
とどくわけないの に
そんなことは知っているの に

ふう、と窓に息をふけば
くもる
・しばらくだけ、くもる
・また、みえてくる

どっち ....
週末
接待のため夜中に帰った
けっこう酔っていて
おみやげに肉まんを買って帰った

あっくんが起きてたら
一緒に食べたかったのに

と、言おうとしたのに

あっくんが生きてた ....

わたしの好きなひとの眼の中には
いつでも空がひろがっている
外が雨でも嵐でも
すこんと晴れた青空の眼だ
することが何もない
曇った日曜日なんかには
一日中好きな人の眼を見ている
そ ....
たった
一つの愛しみを
抱いて
思うところを
見つめ
寄りそう人の
片時


ほほ笑んで
いる
貴女の
握りしめた
左の手の
小さな 小さな
種に
なりた
 ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぶらんこ- 唐草フウ自由詩11*08-5-16
前夜- 唐草フウ自由詩5*08-5-14
デトリタス- ku-mi自由詩7*08-5-13
春おぼろ- LEO自由詩10*08-5-12
落花- 岡部淳太 ...自由詩1108-5-11
シャクシャク、- 楠萃自由詩208-5-11
かげぼうし/母- 唐草フウ自由詩7*08-5-11
春の桟橋- 塔野夏子自由詩7*08-5-11
こはく色- 唐草フウ自由詩3*08-5-11
ダ・・・い・・ジョ・・・・・・う・ブな散歩- 草野大悟自由詩408-5-8
緑陽- 唐草フウ自由詩7*08-5-7
せっちやんの夢- A-29自由詩4*08-5-7
髪を切る- kauz ...自由詩11*08-5-7
「空と大地のあいだで」- ベンジャ ...自由詩14*08-5-7
- ここ自由詩608-5-6
それでも世界は美しい- 小川 葉自由詩5*08-5-6
再現ドロシー森をブレイク- キリギリ自由詩208-5-6
かもしれない事情- ku-mi自由詩11*08-5-3
ああ- 唐草フウ自由詩7*08-5-2
メーデー- アオゾラ ...自由詩2508-5-1
- アンテ自由詩508-4-30
渇き- 唐草フウ自由詩8*08-4-28
a_shooting_star- LEO自由詩8*08-4-25
雨の日にいっぱいの、におい大会- 小川 葉自由詩6*08-4-25
くちづけ- 石瀬琳々自由詩7*08-4-25
- アンテ自由詩508-4-25
そえ手- 唐草フウ自由詩5*08-4-24
三人家族- 小川 葉自由詩708-4-24
砂になった好きな人- 吉田ぐん ...自由詩21+08-4-23
むすんで_ひらいて_春の陽よ- ひより自由詩18*08-4-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186