虫が
蛍光灯の光を求めて
スパイラルに昇ってゆく初夏

おれと
おまえは
ひまわりの
双葉になる

みずいろに
蛍が
ゆらいでいる
今日
トーキョー
川のようなもの
手のひらに残ったすれ違う人の一片
  あれが私たちの足跡の塊
    掴もうとしなかっただけ、なんて
    強がりの溶けた夕暮れの音


誰かが落としたぶ ....
目覚めのひと呼吸が
かなしかった日は
ふい、と
砂漠に連れて行かれるようだ


そこは盛り上がった砂地/育ちかけたトマト/の/墓標が整列/黄色い花が手向けられている/生ぬるい南風が/背中/ ....
例えば
すぱあっと気持ちよく切れる
流線型のペーパーナイフ

例えば
小さな蜜蜂の脚についた花粉
のこぼれる音

例えば
南の島のからりとした朝の白いテーブルクロスと
熱々のコーヒ ....
みずいろの包み紙
ていっぱいに覆う
ふってくるのは、空
太陽は光線ビームだ
こどもらは眠かろうと
眠くなかろうと
ひもでくくられてるから
寺子屋みたいなところに、ひきこまれていく
で、 ....
あのころ
きみが蒔いた
虹のかけらは

かぜにふかれ
悠久をこえ
きょう
ぼくらのちいさな庭に
七色の花を咲かせた

きみは
あのころとおなじ笑顔して
花たちを
いとおしそう ....
きつけ薬はいらない
太鼓がなっても
砂漠に沈んでも
それはそれで、そのままにするから

扇子を燃やして
その間うちわで扇いで
母がつくられた日は過ぎてゆく

しおれた水菜
貴重なじ ....
 
 
電話のむこうに
君はいたのだから
わたしは
分解して探す

真夜中
君からの電話で目覚める
何も話さない
街の音が聞こえる
誰かを探してる
足音が聞こえる

分解す ....
生きてるあいだ
出来るだけわらって
思って 泣いて 知りたい


あとどれくらい?




どれくらい?

飛行機雲にぶらさがって
世界を全部見下ろしたら
じぶんの知らない ....
わたしをつれていってくれるの
衝動的にマンホール
わたしの時間軸
ぶれまくればいい

どーんといってダイブ
そらからふってきて
空に召されたい
あなたのいない地球なんて


彼女 ....
ほほう ではあなたが寝入った直後に串カツが現れたと…
しかし寝入り端に揚げたてサクサクの串カツが枕元に現れても
寝ているから分からないのではないですか!
寄せる波に向かって
心の潮「A/アー/(ラ)」の音を放つ


わたしと海はパラレル


返す波からは原始の抑揚
「G/ゲ-/(ソ)」の音がかえってくる

海は ....
夏の縁側に腰かけて
入道雲が真っ青な空に湧き上がるのを
見ている

背後の部屋は暗くて
ひんやりとしていて

もらい物の生菓子を食べようと
手を伸ばした瞬間

チリリ

(一陣 ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
筆先に
少しついた水を
ふりはらえば
雨もあがった

かならずそこに
たどりつける

ゆびがいたくても
ほほがしくしくしても

なんて濁った川
を体は流れている
発信しつづけ ....
 幼い頃、私は炭火に憧れていた。

 休日、父に連れられて入った山野。街灯一本無い川辺で、良く炭火を囲んだ。
 米軍のハライサゲだと父が言う。大人でも一抱えほどある、鉄製の缶の中に紙袋の口をあけ ....
詩は


誰にでも届かないところで
誰にでも触れられない距離で
詩は やわらかい
詩は 傷ついている


詩は
誰にでもからだをゆだねて
詩は おとなしく それでも ....
あしたから受話器に拘束はされない 7時半から8時半まで


夕暮れに犬と歩いている我のマリリン・モンロー笑うTシャツ


ごめんねと言われたあの日の靴箱の前でふつうにバイバイと言う

 ....
{引用=いきなさい}
そう言われて
ここまで来たと言った

うすぼんやりとした目の奥で
覚えていた景色はたぶん
泣いていたのだと思う


赦されないと解っていたから
一度も振り返ら ....
誰とも話さず曇りになって
ざんざんと夕暮れが過ぎる日は
きまってしじまがおとずれて
そういう日に
ステレオは死ぬんだ


くちのわるいひとが 正しいこといってる
やさしいひ ....
あなたのひざっこぞうの
上でおどりたい

あなたのジャージの
がざがざにもぐりこみたい

わらってるなら
あたしをたべてよ
その歯のひとつひとつの
感触を覚えとこう


手をつ ....
すみからすみまで
あんたってわけじゃなかったけれど
アンタがいるから安心だった
アンタがいるから安心してた
難しいことじゃなくて
ベイベーってだけで
いろんなことを
おしえて ....
みっしりと命を詰めた白い箱
マッチの箱のような病院


その腕に繋がれた管 カラフルな
命の綱か
あるいは枷か


真っ白なシーツの上で
しぼんでく 風船のようだったおなか

 ....
簡単なことしかいえないよ
だっていちばん
簡単な気持ちだから

もう言葉
えらばなくても いいよ
あたしを傷つける
言葉なんてない

他のひとにはしないこと
あたしにはしていいよ
 ....
毎朝
燻る私の香りに包まれている
踏み込んだ片足が抜けないまま、明日に来てしまった
靴はいつの間にかなくなって、そんなことにも気付かない
それでも柔らかい、朝は好きだ
コップ一杯のミルクで、 ....
ひらくことすら 忘れた花に
まぶたをふれ ささやく

かなしさのこと 花かざる店の花の
さみしさのこと 枯野のさむさの

ひざしはあふれかえっているのに

いつまでも こたえない
ひ ....
昔 大きな戦いがあり
そのせいで手首の骨が曲がったままついている
と祖父が言う
痛かった?
そりゃ痛いよ
(おじいちゃん人を殺したの?)
とは聞けない
昔 大きな戦いがあり
みな人を殺 ....
{引用=
目の前が滲んで
晴れた日が怖くなった



何でもいいと思っていたけど

やっぱりそれじゃ
上手くいかなかったよ


{引用=雨が、降るのを待ってる}


見 ....
 朝から
 しゃっくりする
 左の指
 秒針を無視して
 血管の縮れる音

 何かに似ている
 
 携帯の着信ランプ

 あおい点滅の吐息
 
 あなたの奥へ
 踏み出せない ....
ダンプティ・ハンプティ
そのあと どうなるのか
いつか思いだすだろう
あなたは知っているのに
教えてくれはしなかった
ハンプティ
生卵 それとも
ゆで卵 とにかく
われやすいので
あ ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スパイラル_初夏- 草野大悟自由詩209-5-15
川のような、もの- 霜天自由詩209-5-14
トマトジュース- 銀猫自由詩9*09-5-14
こんな詩が書きたい- ふるる自由詩13*09-5-14
よがあけたら- 唐草フウ自由詩3*09-5-14
風がきみのやわらかな髪をなびかせる五月に- 草野大悟自由詩509-5-14
気づかないふり- かなりや自由詩109-5-13
基盤- 小川 葉自由詩309-5-13
はしる- はちはち ...自由詩4*09-5-12
いつ- 唐草フウ自由詩3*09-5-12
串カツの侵入- サトタロ自由詩3*09-5-12
渚のドレミ_アゲハの音_木星のカケラ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-5-11
Rへえへくくらへら- kauz ...自由詩17*09-5-10
ソレイユ- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-5-7
ゆっくり歩こう- 唐草フウ自由詩8*09-5-7
求道者- 影山影司散文(批評 ...109-5-7
遠ざかる5月の輪郭- うめぜき自由詩6*09-5-6
ななつ、恋に破れるのうた- はちはち ...短歌1*09-5-4
いきなさい- 自由詩3*09-5-3
prius- あすくれ ...自由詩8*09-5-3
わすれちゃいけない- はちはち ...自由詩4*09-5-3
そんなに考えることはない- ホロウ・ ...自由詩1*09-5-2
ノアの箱舟- 衿野果歩短歌209-5-2
大切- はちはち ...自由詩4*09-5-2
ベーカリー- 霜天自由詩409-5-2
午後のゆううつ- 非在の虹自由詩209-5-2
足は大地を踏む- ふるる自由詩6*09-5-2
うりずん- 自由詩4*09-5-2
『ユビオト』- あおい満 ...自由詩4*09-5-2
ハンプティ- フクスケ自由詩109-5-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186