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「ちりぬるを」 いろはにほへと 、でも君は死なないだろう それが君だろう さわやかな朝さわやかになれずにぼーっと見てる空中のひび

朝の風胸の毒素を吐ききって濁る自分を脱がせて剥いで

丸もる身体空いた頭は寝不足あと一寸の涼をただ待つ

車道から通行音だけ響いて ....
天井をかき分け浮いてまた沈む浮遊した昼チャイムは重く

ざわつきも混乱も日々続いてく国道沿いを見ては陽炎

いつだって風を待ってる蜃気楼オアシスがすぐそこにある

さみしい季節だと思ってた ....
とまどったかたつむりたち目の前に信号がまだ青にならない

くちびるの荒れぐあいさえ忘れてる降り叩く雨呼吸の中に

いたむのは見とれすぎた胃ぶくろで蒼ざめるのはあなたの番だ

以上を持ち ....
肩書きは「青い新宿回遊魚」まだあのひとはいますかここに





膝を抱き「東京事変」聴いていた人恋しくてベゴニアを買う



束縛を嫌いみずから糸切れば動けなくな ....
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない



やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる



ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
・国語

休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで

「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない


・算数

「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
沈む森空覆う森踏みつづけ隠れる陰なくさまよえる象




足跡のかたちに残る氷から時かき乱す水の手を知る




母を呼ぶ子を呼ぶ誰も居ぬ道の果ての果て ....
六本木合成麻薬再逮捕保護責任者遺棄容疑だね ○ 一羽来て日輪背負いカラス鳴く冬枯れの土手に小用足すとき


○ 風となり枯野駆け往く自転車は赤子の瞳に何を残して


○ オルガンを枯野一面響かせて陽は寒風に反比例して


○  ....
息の続かない夜更け 知らないひとの肩越しに見るアップライト


運命を信じるとか信じないとかはいいから今すぐ抱いてよ


背中からあいしてほしい つまさきからからだは冷たくなってゆく

 ....
無い音が無い音のまま駆け廻る影より疾く影より疾く




花はただ花を呼吸し花に在るわたしたちでなくわたしらでなく




空つまみ冬を廻して雪を舐め夜を分 ....
梅雨明ける片側に傾いているしかないんだね朝のシーソー

野球帽はすに被ってきみは行く夏炎天の田んぼの道を

風多き場所より早く秋が来てまだ夏の日の街をかなしむ

水門はただ待っている秋の日 ....
黒なりや濃紺なりや愛らしきウエイトレスのブラはガストの ケータイで
挟んで潰したカナブンの
そのおやを持つこの気持ち
日没を追い越したくて海岸線
灯台よ、まだ闇を告げるな




たき火して語り合う手の缶ビール
温んでいくのはだれのしわざか


まっさきに真っ赤に落ちてしまうのも
 ....
除光駅では星たちが手を繋ぎつぎの太陽がくるのを待っている。

惑星になった気分で飛び乗ってなのにここは居場所じゃない気分。

降りる勇気もないのにつぎの駅つぎの ....
夕暮れはかなしみを着てその外に星空を着て地球の夜


梅雨明けぬ空灰色に夕暮れて蝙蝠滴るごとく降り来る


すでに夜の側にいてまだ夕映えをガラスの壁のビルは反して


きみは玉乗りゆ ....
{引用=昨日の空と、今日のわたしと、明日の凪と、そこに存在しない隙間、}




窓際のプリズム きみと共有し 虹のない冬に射しこむキセキ



近づいてなお遠ざかる逃げ水にかざす指 ....
森色の匂いがついてる木漏れ日に「ぐっぴい」と娘名前をつける


由々しきは森を這い出て森に似た住居をあがなう罪の深奥


常しえに遊ぶ子らの基地宿す森あざやかに日々よ集え息して ....
白雲をシーツに寝付かせカルテには「ただただ青い」と記す看護婦


「お水まだ、青くないね」とはしゃぐ子の満ちてくプールに濡れるくるぶし


ルウプするデイジェイのかける ....
すこしでもさかむけがあればきみがきてこころをたしかめられるんだ

ちょっとしたかわいさがぼくのたねをまくはながさくまでわらってられる

ぬりつぶすてがみのなかのあてなにはぶらっくほーるよりふか ....
深海に潜るようにと梅雨が来る、それはさておき君は元気か

傘さえも寂しいですよ、と群れる夕、東京タワーがひとり濡れてる

遠くとも月のかたちがつなぐのに、その暗号を雨が閉ざすよ

不意打ち ....
SLの汽笛の音が響く時昔の未来が見えた気がした ほら、夏の風が吹いてる今日なので、ちょっとお先にしつれいします

半袖にしようかなんて君が言う、まだ夏遠い父の{ルビ永久日=とわび}に

あついね、が半音ずれるアクセント、夏が呼ぶから君の街 ....
一生の約束使ったあとだからはみがき味のアイスもうまい



あら、貴方、背骨が曲がっていますわよ、パパ、新しい椅子買って、椅子



おなか痛いおでこにおなかの痛さ度を表示でき ....
羽生さんが氏名を説明するたびにやさしい口調で羽が生まれる


初夏がきてみかがみのような水田の空にむかって落ちてゆく羽


ケチャップの湖沼に沈める手羽先をお箸でさくのが彼女の ....
あしたから受話器に拘束はされない 7時半から8時半まで


夕暮れに犬と歩いている我のマリリン・モンロー笑うTシャツ


ごめんねと言われたあの日の靴箱の前でふつうにバイバイと言う

 ....
みっしりと命を詰めた白い箱
マッチの箱のような病院


その腕に繋がれた管 カラフルな
命の綱か
あるいは枷か


真っ白なシーツの上で
しぼんでく 風船のようだったおなか

 ....
影を踏み続ける悪役になり切れないきみのヒールなかかと。

書こうとすればするほど加工している気にもなるいつか実る木もあるのに。

このこころの鈍いいしをただ磨き ....
佐野権太さんの短歌おすすめリスト(187)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ちりぬるを- はるな短歌311-9-23
11911(朝)- 唐草フウ短歌6*11-9-12
何回も夏- 唐草フウ短歌8*11-7-15
うう- 唐草フウ短歌10*10-6-21
東京哀歌- Rin.短歌2410-6-15
さみしさで貧血- ふるる短歌26*10-5-21
教、育- 吉田ぐん ...短歌3710-2-9
Dark_Magus- 木立 悟短歌310-1-6
六本木オクスリ- A-29短歌3*10-1-5
冬枯れ- 都志雄短歌4*09-12-27
朝と夜のあいだ- 七波短歌109-12-25
わたしたち_わたしら- 木立 悟短歌409-12-21
八〜十月の短歌- kaeru短歌409-11-3
ブラとブラウス- A-29短歌2*09-10-29
二つ折り- サトタロ短歌109-9-13
◆夏占い- 千波 一 ...短歌4+*09-8-25
「_除光駅。_」- PULL.短歌3*09-8-18
七月の短歌- kaeru短歌109-8-1
終わりなき、グラデーション- 望月 ゆ ...短歌9*09-7-21
森のぐっぴい- あすくれ ...短歌8*09-6-24
- あすくれ ...短歌3*09-6-22
即興(ハート)- 唐草フウ短歌5*09-6-19
それはさておき君は元気か- たにがわ ...短歌209-6-18
Nostalgie- 十六夜短歌109-6-10
ちょっとお先にしつれいします- たにがわ ...短歌109-6-5
ヤックデカルチャー- ピッピ短歌309-5-20
羽化するうたげ- あすくれ ...短歌8*09-5-19
ななつ、恋に破れるのうた- はちはち ...短歌1*09-5-4
ノアの箱舟- 衿野果歩短歌209-5-2
「_ミラクルくるくる。_」- PULL.短歌3*09-4-16

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