電気などつけなくたってじゅうぶん明るかった

雑踏でさえも何かを叫ぶひとが皆無
熱くなるのがきっと恐いから抑制
保冷剤をどこかに忍ばせて
融けてしまったことなど知らずに

こころを切りた ....
 遅れてきた少年の一切合財」

早いに越したことことはないそうだ
みなが早教育、早教育
僕は幼いとき、若いときは
遊びたかった
戦争の小学生、
あつちこつちへ回されて
勉強などなん ....
{引用=
 ヒトラーの「わが闘争」を
 いつもポケットに入れていた
 まるでサリンジャーの小説の
 脇役のようなH君から
 十二年ぶりに電話がきたのは
 二年まえのことだった}
 何気な ....
カンガルーになりたい
カンガルーになったら
お腹にポケットがついているから
裸になってもへいき
どこへ行くのにも
子供をひょいと中に入れて
ピョンピョン飛んでいける
カンガルーになりたい ....
泣きながら
家に帰る
石をけり
缶をけり

手をつないでくれた
一緒に太陽を
追いかけ
迷子になる

又朝一緒に
学校に行く
10円みつけた
コーラ飴を分けた。
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
光の綱が 交差する
あや取りみたいにくぐり抜ける毎日
そのなかに哀しみでもいい
あなたにそばにいてほしい


知らない間にねむってしまった
カーテンが揺れて、わたしを起こした
 ....
テーブルにばんそうこうが貼ってあった


また3歳の娘がイタズラしたな、


と思って剥がすとそこには


小さな傷があった
ひさしぶりに会う
という 感覚は
目の前がはにかんで
人見知りのふりをして

かよっている
流れの果てには、どこ
時間の果てには、なにも


少しずつ、はなれてゆくね
さみしくな ....
顔が
いい感じで
寝転んだ姿が
可愛くて
何を考えているのか
よくわからなかったけど
ちょっと好きだった

京王線が好きで
就職したら
千歳烏山あたりで
一緒に暮らそうって
言 ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
良くできたうめぼしは
故郷の懐かしい味がする

すっぱさのなかから
忘れかけていたものが顔をのぞかせて
こんなんだったよね
と問いかけてくれるような

ほどよく皺くちゃで
秋アカネの ....
部屋で一人飲むビールは、まずい
いや、まずいと言ったら極端だがあまりおいしくない
ビールの真のおいしさとは
仕事の後の解放感とか何かをやり遂げた時の達成感とか
野外でスポーツやライヴを観る楽し ....
ぼくは小学校一年生の時、自分の誕生日に友人4人を呼んで誕生会を開いた。
普通の家庭ならこういう場合、母親がケーキを用意してくれるものだが、ぼくの家庭は両親共働きで昼間は母も家にいなかったので、ケーキ ....
明け闇に稲妻
白い栞のように

風は慌ててページをめくる
朝を探している


井戸につるべは落とされて
鏡が割れるように
宝石が生まれるように
しぶきは上がる

あたたかい頬 ....
今まで黙っていたけど僕はイケメンです
突っ込まないで下さい 突っ込みは後で受け付けますから
皆さんここは黙って僕をイケメンと認めて下さい
今日だけ僕をイケメンってことにして下さい
一度やってみ ....
かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている

朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
のんだぶんだけ
はきながら たがいの
さまつな ちがいを
ののしりあった おれたちの
ふれんどしっぷ に  
ぼんやりと見送る乗り遅れた電車ひと待たすことにも慣れて


柔らかいたんぼの風が撫でてゆく改札を出る冷えた二の腕


夏の田と風戯れてドミノ倒しあらわれ消える緑のライン


山の端の ....
雨に吸い取られるように
街から見上げると
あしもとの同心円は
忘れてしまう
私ではないあちこちを中心に
広がる波紋の重なりで
まちは夏の終わりに濡れて
遠い港の潮臭いしぶきまで
思い起 ....
まっ白いシーツが
かぜのように気まぐれに
ふっとためいきをついたとき
けずられたきみの脳は
まわりの景色に色をつける。

くりかえされる
ひかりのみえない毎日を
記憶から消し去り
ど ....
器の
壊し方を知っている
けれどもわたしは
外側にいない

器の
壊れ方をおぼえている
けれどもあなたは
内側にいない


 朝と呼ばれるものや
 愛と呼ばれるもの
 ....
電話番号占いって知ってる?
って唐突の質問
教えてよっていえば
じゃあここに番号入れてと
携帯を差し出すあなた
結果はどう?って訊いたら
明日運命のひとから電話があります、だって。
 ....
ひまわりのうなじは

ふれると

かたくてざらざらしていた

ひまわりといえば

黄いろと茶いろ

そのいろが語りかけていた


おう、そうかあ、

それはたいしたもんだなあ、

冷えたコロッケの香り ....
コッペパンを3分の1
残して 思案する
枝豆とチーズを少し
小さい親指で ぎゅぎゅっ
と 押し込んで
可愛い子 口角が少し上がっているね

『よくできました』◎

「ちゃんと食べ ....
やめたいと言うと
やめちゃいなと君は言う
そんなに簡単じゃ無いよって言うと
いつも簡単だよと返される
いつか君は僕をやめるのか
いつも簡単みたいだから
とても恐ろしい
一先ず君の胸に耳を ....
 
 
やさしみの
さかなが
しずかに
みなもをおよぐ

やわらかな
さざなみは
しあわせなきおくを
みたそうとする

やきつくされたあさ
さいれんがなりひびく
しきはまた ....
さよなら、さよなら、


記憶を解き放って 
遠ざかる夏の
四角く切り取られた 空


枠からはみだした場所では
かなしみによく似た顔の
ぼくたちが
今も、酸欠になっている

 ....
 Quartz
 震えて
 終わりと
 始まりのないものを
 区切っていく
 切り刻んで
 数をあてる
 なにものとも
 名づけられない筈の
 私より薄くて
 鉄も
 昼夜をも含 ....
松ぼっくりも
気づかないうちに
こんなに大きくなっていた

ほんとに秋がくるんだ

黄金色の秋が

色づく秋が
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