夕暮れ、薔薇は香っていた
まだ残る夕光の中で
私は花びらをそっとむしりとる
指先がいとしくて
何かを待ちわびて


ふっと夏の透き通る波が
心に押し寄せて来て足先を濡らし
すべてを呑 ....
一面の草むらから、湧きあがる青い空。
向き合うわたしの窓は、青い空をもたない。
手にした一枚の写真を見て、
水を得た魚のように泳いだ海は、
黄ばんだ家族の笑 ....
あじさいは雨に
色をもらう
少しずつ少しずつ
となりの子とは違うように
淡く。パープル

ぬれてるからって
傘は差しださないで
雨がすきなのわたしたち
雨でわたしたちは
きせつを彩 ....
世界が生まれて消えるまで
それをはかる時ならばいらない
、どこまでいっても自分
それを刻む鼓動の美しい機械に

     {ルビ内燃機関=エンジン}
    {ルビ回転速度計=タコメーター ....
ふしぎな
ずっと
ふしぎな

きみのあくび、つたわると
こっちまで弱いんだ
あくあくあく

 (うさこちゃんのだきまくら・・・)

アンテナとおして
でんせん
リラックスの色水 ....
アテネ・フランセの
フランス人のフランス語の先生に
彼は恋をしました
ジュ・テームあなたが好きです
彼のフランス語が通じません
日本語も通じません
ミラボー橋の下を
セーヌ川は流れるそう ....
雨に浸されて
ぼくのジーンズは裾から濡れだす
(ねぇ 君のカーテン
  いつかすはだにまとうはずの、
   快晴のあお・・・・・)
ぼくは今日も雨だったんだよ


軽く頭をこづかれ
 ....
君を今更思っても

何も始まらなくて

何も終わらないから


心に一粒の種を抱いて

風に身を任せてみる


お日様に挨拶をして

風と友達になったら


どこまで ....
たっぷりとあふれんばかりに湛えて
こぼさないように歩く
ネットの海に棲む詩人が紡いでいる
いつまでも色褪せない
磨きこまれたナイフ
のような綴りに痺れ
少しでも掬い取ろうとつかんでも
手 ....
この{ルビ季節=とき}こそと
一点の曇り無く
嬉々として
降り注ぐ陽光
風おだやかに
黒髪戯れる

木漏れ日揺れ
うつらうつら
遠退く意識の中
手招くまぼろし
誘われるまま
白 ....
まだ恋をしたことがないので
彼女はカルピスを飲んでみました
甘くて
酸っぱくて
冷たくて
あたまの芯がきいんとなって
失神しそうになりました
けれども
なんだか物足りません
キスの味 ....
『 幾千の

  酌み交わし 月 

  ひきかえに

  三々九度の

  今日 この 日 』




『 君 在りき

  この人生を

  愛しむ

  歩 ....
不確かなものにさらされて

その上に立ち

ボロボロになろうとも

それを超えるでなく

漠然と

ただ もうろうと 

これではいけない



思いつつ


 ....
5月

新緑は 鮮やかに

丸く 優しい
木漏れ日を 揺らして・・・

きみと ふたり・・・

わたしは

「すき。」

と 呟いた。


風が

さわわと吹いて
 ....
窓越しの陽射しが
薄いまぶたを通過する
汗ばむ髪をかき上げると
晩夏が私に混ざり合って香る

あの日に帰りたい
そう思ったことの無い自分が
幸せなのか不幸せなのかわからぬまま
季節がま ....
電車を降りたら
小雨が降っていた
セブンイレブンで傘を買った
駅前の商店街を抜けると
道は一気に暗くなる
細い道の両側から漏れる
家々の明かりがメインで
わたしは足早に家路を急ぐ

 ....
捨てるように なぐり蹴るように
削ぐようにして
落としていっても
それはあなたの  ものだ  よ。


てのひらに集まる
てのひらによせるならば
そう 小さな花びらのやさしさで 
包 ....
血のにじむ空をゆびでなぞる
なぞりながらする自慰の必然性で結わかれた髪の毛のリボンがほどけていく
地下鉄の券売機の中に吸い込まれていく札をみている
どこにいくんだろう
あたしはこれに乗っかって ....
白い絵の中に
あたしひとり
どこかしらへ続く道の上を
あるいている
果てなのか
入り口なのか

雨が降ってきた
どこまでも{ルビ清=す}んだ
スコール 激しく
白い絵は白いままで
 ....
灰色の雨が上がって
ようやく緑が光り始めた
葉脈を辿る水の音さえ
響いてくる気がする

穏やかな五月の庭で
白いシャツが揺れる
遠くから届く草野球の掛け声が
太陽を呼ぶ


きみ ....
おばちゃん お花綺麗だね
小さな甥の手をつなぎ散歩をすると
道端の花にみとれて
顔を近づけては嬉しそうで
お歌を歌いながら林檎畑を歩くのは
葉っぱ一枚震えるのにも 笑みがこぼれた
 ....
ピンクのクレヨンで太陽を描いた
みさちゃんが先生に怒られてるのをみて泣いた

だってみさちゃんはピンクで太陽を描きたくて
それを怒るのは可愛そうだと思ったし
ぼくが赤のクレヨンで描いた太陽よ ....
くぼみに合わせたように
はずむ はじく
その球体
まつ毛の先に

手の中に落とすと
水たまり
手相は小さな 細い川
まるで地図帳の
一角


屈することなく
落ちて  ....
ブルーのタイツの傷跡に
流星のようなひかりが宿る
夢に見た女の子のうなじに触れる
超新星爆発、
その スカートのなか見せてよ


まつげに触れると空気が震え
清潔すぎる白いブラウスもゆ ....
ひどく深い山奥に
その百貨店は建っていた
百貨店といっても実際にはよろずやで
それでも、食料品から最新のテレビまで
なんでも売っているのだ

ダムが出来ると
集落のすぐしたまで水面になる ....
母が心を病んでいると医師に言われてからはや5年が過ぎようとしています。
その1年ほど前から軽うつと診断されて、薬を飲んでいたのですが、どうもこれは「アダルトチルドレン」とか「中年危機」の症状が強いと ....
(1)
まぶたには
海よりもたくさんの
なみだ というものが
満ちては引いて
ときに こぼれます

しあわせな、いちにち
うつむいた、いちにち

わたしは顔をあげて
まるで洗面器 ....
きみを知って
わたしのコトだらけでゴチャついていた引き出しを
まずは区分したいと思った
それはすなわち
シンプルになりたいということだ


きみを知って
つぎに シンプルになったわたし ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}

愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
罪をゆるすことなどは出来ないが

腹を撫でさせてやる

癒されるがいい
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
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