私は死んだので
私の体を抜け出した
いつか死んだらきっと飛べるだろうと思っていたから
私は飛んだ
町中を飛び回った

何人かの人と目が合った
けれど何も尋ねられなかった
飛ぶことができ ....
遠く虹が見えた

それは
儚く夢のように

あのひととそれを見た
わたしのなかに
さざ波のような
何かが広がって

虹のたもとには
幸せがあるという

探しに行かなくても
ささやかな幸せは

たぶんこ ....
風船が
割れなくなって

空が
割れて

閃光星の隣まで
来てしまった
息の代わりに
靄を吸う

風船の中は
温かい未来で
階段も天井も
白く

湿ったものは
どこに ....
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

目覚めのいい朝
太郎さんと花子さんの家に泊めてもらったぼくは、哀しみとともにすがすがしい朝を迎えたよ
昨日の夜は楽しかった
太郎さん、面白い人で、花子さん ....
鼻先に突き出してやると
給食の匂いに
ひょいと頭だけを出す
小さくあくびをして
そこでは伸びも出来ないだろう
机の中の猫

小学生の夏、4年目の
算数の教科書を探そうと思ったら
手を ....


わたしの住む町にはトンネルがある
トンネルはぽっかり口を開いて
雨の日にも晴れの日にもただ
怠惰そうに横たわっている

トンネルってなんだか産道みたいだ
トンネルを通り抜けるとい ....
ずっと向こうの
そのまた ずっと向こうの
背中の海で
泳ぐひとがいる


しずかな潮がつぶやいている


わたしたち
泡ぶくだったのね
小さな水とたわむれて
いつか
生まれた ....
外されて飛び出す身体が宙を舞うかすりもしない全てのことが

ピッチャー前わき目もふらずに一直線こんな時だけ素直なわたし

気づくのはいつも遅すぎだったよねツーアウト後に伸ばしたバット

小 ....
君は息継ぎが苦手だからプールの真ん中で立ち止まってはいつも大きく深呼吸してる
わりと息継ぎが上手に出来る僕は昨日まで立ち止まる事も無く此処まで平気で泳いで来た
でも今僕は何故だろう息継ぎが出来ない ....
何年ぶりだったろう
母のうでの中で眠っていた
幼いころに 暑がっては
アトピーの背中で いら立つわたしを
そうっと うちわで仰いで寝かせつける
記憶が 優しかった
起きたときに
とても
 ....
{引用=po・et・ic ―― a. 詩の、詩的な、詩趣に富んだ、詩に適する、詩人の(ような)
stig・ma ―― n. (pl. 〜s, stig・ma・ta )〔古〕(奴隷や囚人に押した)焼 ....
つきと金星のあいだに
カチャリと流れていったものが一瞬をすぎて
それは未来のような行方で


幸せとか苦しいとかというものと別次元
何もない世界のもとにある、わたし
すべての動作や感情を ....
遠い山の稜線が
水墨画のように
かすんで

ゆるゆると
時間だけが
澱のようにたまっていく

さがしているものは
光りにはじける 青
とろりと熟した 赤

なげだされたキャンバ ....
職安で黒人に会った
Interview sheet を
書いてくれと言われた
どうやら履歴書のようだ

黒人は背も高く、体が大きく
力もあり、怖い。
携帯の番号も交換した。
何回か電話 ....
標識は海それだけを手がかりにギアはトップで{ルビ夏風疾走=サマーラナウェイ}

かざなぎでアクアスカイに叫ぶとき見えていたんだ白きクラック

無人駅いつから来ない夢列車ココナツの浜 ....
昨日友達と会ったら 友達じゃないことが分かった

剥げ落ちた友達の抜け殻は 少し目を離した瞬間にどこかに行ってしまった
目の前の元友達は 公判中の元少年みたいで 何者か分からない存在に思えた
 ....
わたしは生まれて初めて牛をかっこいいと思った
君は赤い牛が真ん中でにらみをきかせた黒いTシャツを着ていた
いいだろ マイケル・ジョーダンがいるシカゴ・ブルズのだぜ
得意そうにTシャツを広げると  ....
               07/07/24


これからは、
哺乳類のように生きていきます
そんなこと言われても
初めからそうなのだと言いたかったが
爬虫類と言い違えたのかも知れない ....
攻撃用メモリーをセットして開始のゴングを待つ間に汗が首筋から噴き出てくるのを意識する。手でセンサーの位置を少しずらして、改めて合図を待つ間に戦意が遠のくのを覚え、敵陣の相手の顔をもう一度睨み付けて、憎 .... おい

ローズマリーが
茂りすぎだよ

中に何か
住み着いてるんじゃないか

お前は
ここで待ってろよ

俺が
見てきてやる

(いやいや、その手には乗らん)
 シュウジはもう随分飲んできているようだった。隅っこのテーブル席で、コート着たまんまで細長い身体を丸めて、携帯電話のクルクル部分をクルクルいじっていた。(つか何年前のだよ。いい加減機種変しろ)目はケー .... 君を連れていこう
この 干上げられてゆく都会の
最後の楽園へ
マンションに包囲されながら
奇跡のように生き残った
ちいさな田園のそばへ

君を連れていこう
この 干上げられてゆく都会の ....
はじまりは一本の大きな幹でした
その幹がどんなに大きくたって
みんなみんなその場所にいたから
誰かが声を発すれば
その声は確実な伝言ゲームで
紛うことなく誰かのもとに届けられました

や ....
 一月の休耕田を、妹とふたり手をつないで歩いていた。

 灰色に塗り潰された空からは今にも雨かみぞれが落ちてきそうで、どこか雨宿りができそうな場所を求めて、ぼくたちは黙りこんで歩き続けていた。とは ....
干されるのを待っている
真白な空じゃなくてよかった
げに太陽の一方照射
くだ、さい
元気ジュース

もてあそべるならいくらでも買いたい
くしゃみをしてもねっころがり態
黒くならないの、 ....
GIVEが先、TAKEが後
与えて与えて与えて
始めて貰える物
皆損得で動いている

GIVEばかりでもだめ
TAKEばかりでもだめ
GIVEですぐに見返りを
期待すると行き詰ってしま ....
あなたは耳が聞こえない
先天的なものでおまけにその為に捨てられた孤児だ
施設で知り合った
そこで勤めていて あなたは毎日のように通って来ていた
花のように美しく 一目見るとすぐに心惹かれた
 ....
長雨の晴れておちこち競ふごと干し物
ひらめく冬空の下

おしどりが小さき雨の波紋消し
みどりに染みし池をめぐれる
            (苔寺にて)

花冷えの椿の寺はひっそりと五色の ....
アイタイキモチを結句に
歌えるようになったとき
恋が始まるのだと誰が言ったのだろう
2002年5月8日


あなたは今、幸せですか
リフレインしてやまない君の問いかけに
若 ....
あなたは私を見抜いてるでしょ?でも私は気にしない。

自転車で並んで走るっていうのはいい。歩道を並んで走るととっても迷惑でごめんなさいって思う。

自転車で並んで走ると手をつなぎたいって思って ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空飛び死人- なかがわ ...自由詩5*07-7-29
虹のたもと- 風音携帯写真+ ...9*07-7-28
風船- ロカニク ...自由詩10*07-7-28
哀しみ皇子(9)- アマル・ ...未詩・独白2*07-7-28
あいのねこ- 夕凪ここ ...自由詩1307-7-27
トンネル/天国/書店- 吉田ぐん ...自由詩2107-7-27
背中の海- yo-yo自由詩9*07-7-27
バント失敗- 楠木理沙短歌3+07-7-27
別れの詩- 川口 掌自由詩4*07-7-26
夏、もろうで- 唐草フウ自由詩11*07-7-26
The_Poetic_Stigma- 岡部淳太 ...散文(批評 ...14+*07-7-25
首飾り- 唐草フウ自由詩14*07-7-25
夏の残像- 渡 ひろ ...自由詩16*07-7-25
黒人- ペポパン ...自由詩5*07-7-25
「サファイアン・サマー」- Rin K短歌21*07-7-25
君は友達- 楠木理沙自由詩4*07-7-25
牛の魔法使い- 楠木理沙自由詩6*07-7-25
哺乳類- あおば自由詩8*07-7-24
擬人化- あおば自由詩5*07-7-24
ジャングル探検もしくは自由への逃走- weed & s ...携帯写真+ ...6*07-7-24
シュウちゃん- 石原ユキ ...散文(批評 ...4*07-7-24
中野島- 大村 浩 ...自由詩24*07-7-24
- チグトセ自由詩10*07-7-24
世界の終わりについて- 大覚アキ ...散文(批評 ...607-7-23
花を泳ぐ- 唐草フウ自由詩8*07-7-23
GIVE_AND_TAKE(愛)- ペポパン ...自由詩11*07-7-23
聾唖のあなた- 円谷一自由詩4*07-7-23
39P_「短歌2」より__〜苔寺、椿寺_etc- むさこ短歌9*07-7-22
40ページの手帳日記- Rin K自由詩38*07-7-22
ソーダ水- umineko自由詩12*07-7-22

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