妻の
右前頭葉が
どこかに
遊びに行き
脳幹が
ふて寝し
思いもしなかった
生活を
ぼくらは
送ることになって
毎日、毎日
何かを信じて
何かにすがるように
リハビリを続けて ....
僕は、毎朝
市民農園で育てた
形の悪いニンジンで笛を作る
ウサギたちが楽しみにしているのだ

僕は、ウサギたちの喜ぶ顔が見たくて
苦心して笛を作る
リードのところなんて、ウサギたちの
 ....
胎児のような寝相も
遠い記憶のせいだとか

僕はひざを抱えて眠る

それが一番楽な姿勢なんだよ
間接がすっきりおさまって
頭からつま先までが一つになる

そう 一個の人間にな ....
1. パセリと手紙

 晴れた日にディーディーは死んだ。
 さっきからぼくはパセリを見ている。人工的な見栄えのあざやかに澄んだ緑色のパセリを。銀色のスプーンを脇に押しのけた。とりあえず何も考えて ....
先輩が急逝した。

スキー場で倒れたんだそうだ。ドクターヘリも飛んだらしい。まだまだ、これからというときに。

先輩が主催していたメーリングリストがある。会員は2500人。毎日の膨大な投稿に、 ....
             20007/02/15
白い雑巾縫い始めたのが
掃除の始まりで
真っ黒に汚れた足の裏
ぞうきんがけを覚えたのが
小学校の廊下
電車道のようにまっすぐに
競争して ....
ひとはせつなくなりたくて

ちいさな過ちを犯してしまう

せつなくなりたくて

きょうもひとは旅を続けている


今宵

僕らそれぞれに瞬く星が

いい星でありますように
 ....
 元気をプラットフォームで落としちゃった
 どこ探してもない
 誰かが拾って食べちゃったな
 困るんだよ
 元気がないと
 明日の仕事にも行けやしないじゃない
 もう、ずる休みできないんだ ....
猫集会というのは
聞いたことがあるけど
エビ集会というのも
あるのですね

ところで
議題は何でしょう

餌の量の件でしたら
善処します
いわゆる
ぜんじどうせんたくき

洗濯物が洗えます



たまんねーな
ぜんじどうせんたくき

自らの全てが動きます
どこいっちゃったんだろう
洗濯物がどうなった ....
さいはての地にふりつむ雪のごとく君と重ねる想いは純白


車窓より眺める赤のグラデーション眠れる君の夢に届ける


冬景色 北国の海 雪と星 その中にいる君と私と


ゆるや ....
降りつづく雨は涙であるという
土をさらい根をあらわにして
僕の虚勢を暴いてゆく

両手を広げれば
僕はまるで木のようであるのに
こんなにも簡単に倒れてしまう

水溜まりには
強が ....
ここはどうにも真っ暗だ。
寒気もするが、今の私にはそれが心地よくもある。
寒気がなければ、
私なぞすぐに使い物にならなくなってしまうのだろう。


ここはどうにも真っ暗だ。
ここが冷蔵庫 ....
ああごめんなさい
あたくしといたしましたことが
ひどくうろこむしてしまい
大変お見苦しゅうございましょう

うなじのあたりから
せなかまでがもう
ひどくうろこむしてしまい
はがしても、 ....
図書館の中に
戦場はひっそりと息をひそめていた
爆音も叫びも飛行機のエンジン音やプロペラ音も
溜息も束の間の笑顔も
音のない写真に詰め込まれていて
それらは見る者の脳に聞こえてくる ....
石ころが落ちていた
少し透きとおってきれいだったので
拾って帰った
こんなもの拾ってきて
母は決してそう叱らなかった
しばらく手で触ったり眺めたりしたあと
かわいそうだから放してあげて
 ....
「安いから買ったんだけどね、あまり袖を通していないのよ。
私の皮膚にはなじまないっていうか、もうすでに誰かの皮膚って感じがして。
・・・いやぁね。どういう人が着ていたのかしら。
きっと洋子とか ....
タイトル通りですかね。 何もすることがないし
小腹が減っていたので
とりあえず便利な未来の箱に

「ほぐした蟹の身」

と入力してみる
こうしてみても
パソコンの目の前に
本物のカニチャーハンが
出て来て ....
背中がまがっているよ
葉巻が落ちたよ
おじいちゃん
手を 貸すよ
おじいちゃん

買い物のビニール袋が
たくさんだよ
おばあちゃん
手を 貸すよ
おばあちゃん
 ....
春は黄色いバスに乗ってやって来る
嬉しそうな顔
不安そうな顔
いろんな笑顔を乗せて
春は黄色いバスに乗ってやって来る

わくわくするね
どきどきするね
もうすぐ春がやって来るよ

 ....
あの海になろう
あの森になろう

さかなたちのいる
けものたちのいる
いのちのある
かつて私を生み出した

波をうねらせ
梢をゆらす

力強く
両手をひろげ
すべてを抱 ....
画布一面に
描かれた椿の
色彩の深みは
凍えた空を思わせて
ひとすじの風にさえ
枝葉のさざめきが
聞こえてきそうであった
重なりあう緑葉の中に
たった一輪きりでも
咲き誇る花は
見 ....
漫画喫茶で生活している
あの子と僕は

まだ一度も口をきいたことがない

僕のタンスはコインロッカーだ
僕のバスルームは公園の水道だ
毎朝、派遣会社からの呼び出しを待って
暗いうちに出 ....
お茶缶が気になる
どうしてこれはお茶缶なのだろう
素材や意匠は自由だ
そう、自由なんだ、自由すぎるぐらいに

   ひとつだけ重要な事は
   茶葉が入っている、と言うことだ
    ....
俺様は草野球チームの四塁手だ
10番打者で四塁手だ
そんなポジションないよとか言うな!
メンバー足りてるからいらないよと言われても
三塁と本塁の間でばっちこーい!と叫んでやる

俺様は会社 ....
道の先をいつしか
岬と呼ぶのでしょうと
白い幾万もの手が
砕けては戻っていく
届かない場所に
北端という称号を与えて
みんな満足して
羅針盤の声を人は夢に見るのです

   根無 ....
きょうのお日様は
もうすぐ
海に沈んでいくよ

つめたい風
うちよせる波

お魚は釣れなかったね
   一   秘密の楽園

二人の世界の入り口は
いつだってこの実験室
あなたはそっと私を呼んで
脱いだばかりの白衣を着せた
袖の長さが余っていて
なんだかとても不恰好なのだけど
 ....
灰緑の部屋で 私たちは
話をしている
天井や壁に貼りつけた
太陽や月や星たちを
そろそろ違う場所に
貼りかえようか と

私たちは長らく
この部屋に棲んでいる
いや あるいは
この ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
頑張れよ- 草野大悟自由詩8*07-2-17
ニンジン笛- シリ・カ ...自由詩10*07-2-17
「からだの記憶」_(青年詩片)- ベンジャ ...自由詩5*07-2-17
パセリと手紙のある浮き島- hon散文(批評 ...207-2-17
浮遊する星- umineko散文(批評 ...13*07-2-15
白い布が足りない- あおば自由詩14*07-2-15
せつない星- 吉岡ペペ ...自由詩507-2-15
元気を売ってくれ- 山崎 風 ...自由詩707-2-14
エビ集会- weed & s ...携帯写真+ ...9*07-2-14
ぜんじどうせんたくき- さち未詩・独白11*07-2-14
返歌・北国にて- 落合朱美短歌1507-2-14
「そんな生き方」_(青年詩片)- ベンジャ ...自由詩9*07-2-14
タラコ・ディスティニー- ブルース ...自由詩2*07-2-13
ひどくうろこむして- ふるる自由詩31*07-2-13
音のない戦場- 九谷夏紀自由詩11*07-2-13
宝石- たもつ自由詩18*07-2-13
ミステリアスドレス- むらさき自由詩3*07-2-13
詩よ心を撃て!(アニメポエム)- ぽえむ君携帯写真+ ...11*07-2-13
カニ漁- 自由詩7*07-2-13
家に帰る- 水在らあ ...自由詩27*07-2-13
春は黄色いバスに乗って- 未有花自由詩12*07-2-13
「憧憬」- ベンジャ ...自由詩7*07-2-12
絵の中の、- LEO自由詩32*07-2-12
東京放浪- うめバア自由詩16*07-2-12
お茶缶についてのひと巡り- たりぽん ...未詩・独白8*07-2-12
俺様は四塁手- 新守山ダ ...自由詩2007-2-12
羅針盤は故郷を知らない- たりぽん ...自由詩9*07-2-12
しあわせな夕暮れ- weed & s ...携帯写真+ ...3*07-2-11
白衣の堕天使- Rin.自由詩25*07-2-11
灰緑の部屋で_私たちは- 塔野夏子自由詩15*07-2-11

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