(喪失の物語)


毎日ひとつ届けられる包みには
友達が一人入っていて
特に拒む理由もなかったので
彼女はそのたび家に ....
一瞬にして
涙は
凍り ついた
天は好きなだけ
雪を
零す というのに
彼には
涙を
流すな と
言っている のだろうか
「透明」という色を知っている


真実は色を重ねるほどに
現実へと置き換えられてゆくから
いつまでも透明は透明のまま
誰の目にも映らない

だから雨が降る日には
跳びまわ ....
さくらの つぼみが
ふくらんで
まるまると
ふくらんで

でもまだ さきません

ぷっ て ふきだすまえみたい

わくわくをいっぱいためて
こらえています
ようきなはるの ギャグ ....
やさしいあなたはわたしの何倍もやさしい
わたしはすぐになにもかもあきてしまってやさしくなんかないのに
あなたはわたしを許すとか許さないとかじゃなくただ
いろいろなことをやさしくこなし続けている
 ....
まるで葉っぱの落ちた木のようだ

風が吹くたびに
小さな声をあげている

ゆっくりと息を吐きながら
それでも溜め込んだ本音を飲み込んで

掲げた両手の先
どこまでも遠い空を眺めれば
 ....
陽炎ゆらめく金の砂子
彩雲は海風に吹き乱れ
てのひらに燃え立つストレリッチア
放った水際 横なぎにさらわれる

あの辺を転がってく
サクラ紙みたいな柔らかいの
さっき2人で食べた
カッ ....
敵はさるもの溶けるもの
固める温度の僅かな違い
なかなか上手にまいりません

昨日の昼休みに集まって
レシピ片手に挑みます
仕事のことは打っ棄って
頭の中はチョコだらけ
にこやかに ....
永遠の愛、が
刻まれていた
赤い鉱物顔料で飾られて
二千年の地層の中
地中にしみこんだ月の光で
風化した言葉だったから
秘密が解かれるまでそれは
王の名
呪い
花の名前
祈り
そ ....
大切な人へ (地下鉄の入り口)


真昼でも陽の光の届かない
そこは蛍光灯で照らされた

もう一つの夜だった

疲れた足取りで階段を降りてゆく
行き先を示す電光掲示板には
目的の場所が表示 ....
ねじくれない僕ら
合い言葉は 道行く人へ 
「ねじ、くれない?」

720度のギャップ
合い言葉は 道行く人へ 
「ねじ、くれない?」

ネジマキ派のつどい
ねじの回り ....
私の父は沖縄生まれだから
血の半分は南国のものなのよ
と、言ったら
君は目を丸くして色々聞いてきたね
東京の凍りつきそうな夜に
白い息をふっと吐き出して
私は記憶をたどって常夏の話をする
 ....
なにもない器に水を注ぎ
一気に飲み干してやる

おおきなため息を風船に詰めて
世界中に輸出して金をため

君の好きな水たまりをこしらえて
一粒のオイルを垂らし

いつまでも見て ....
髪を切ろうと決めたのは
特に心境の変化があったからではないけれど


肩までのびた髪を両手でまとめながら
記憶をほどいてみればさかのぼるほど
やけにたくさんの思い出が
ちらついてしまいま ....
ケータイ電話がならないことは、
決して寂しいことではない

新着メール問い合わせのたびに、
鬱になる必要なんかない

新着メールはありませんと言われたら、
死にたくなる気持ちは捨てておけ ....
短髪の
ジュニアハイスクール・ガールは また

てくてくと日没を切り拓いてゆく
タフでクールなハードボイルド・ウーマンでもある。


車道を挟み
並んで歩く。
波打ち際
雪に縁取られ
{ルビ烽火=のろし}をあげる夜

  松がいい、そうだ黒松だ

沖の漁船
送り雛のように
漁火を灯いて連なる夜

  星が海に突き刺ささってやがる

雲 ....
  

息吸って
吐く合間に
みっつのお願いをして
それから
境内出るまで
振り向いちゃだめ
走っちゃだめ
立ち止まっちゃだめ
声出しちゃだめ
お願いごと思い出しちゃだめ
息吸 ....
生まれたときから
親指が無かったのだと

その子はいつも
両手をポケットに入れて
両手を使わなければならないから
雨が降る日は嫌いだと

右利きなのに
五本そろった左手で書く文字 ....
しないよ
したら冷たく
なるから

したら
迷ってしまうから

したら
頼ってしまうから

したら
認めてしまうから

あなたにとっての外側が
わたしにとっての内側 だから ....
考え込んだって始まらないんだと

12才の少年は決心して

14才の少女に、

好きです、つきあってくださいと言って

年下に興味はないのと言われて

考え込んでしまって

自 ....
詩は 








うんちだ!






無理に出そうとしても

でるもんじゃございません。

体を

自然にしていたら

やってくるみたいよ。
網棚の新聞
その存在は誰かに読まれた証拠

僕の書いてる詩も
網棚に置かれていればそれで良い

誰かに読まれた証拠と証明
網棚にあればそれだけで十分

網棚の詩
それを僕は心から望 ....
「カーテン汚れてきたね
 洗濯して帰ってもいいかな?」


あと少しで離ればなれ
春からはあなたのいない土地が
私の新しい場所になる
『今から,遊びに行ってもいい?』
って
メールす ....
星はひとつづつ
オルゴォルのピンのよう
ゆっくりと巡って
光の楽譜をなぞる

  昼に
  雪を降らせるのは雲で
  夜に
  雪を積もらせるのは月だと
  指揮棒で譜台をたたく
 ....
雪が降ってきたからさよならをして

キスをした

お互いに唇がかさかさで

ごめんね と
謝った

初めて
大きな声で バイバイと
告げた

かけ足のあたしの頭には
あ ....
しきたりにそって やりすごそうと
しちてんばっとう しているうちに
かどがとれて しあわせなんですが
まんまるなので さかをころがりだしたら
もどってこれないきがして こわいんです
あなたの『大事だったもの』を
もらいにきました

あなたが
「もうそんなの古くてかっこわるいんだよ」
と言っていたのを聞いたので


  そうですか・・・
  やっぱり大事ですか・・ ....
腕を

上げ下げする時モーター音が少しうるさいでしょう
ごめんなさい

今日はどんな一日でしたか?

駅でまたお腹が痛くなったんですか
大丈夫ですか

私ですか
私は駅のホームか ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
友達の物語- アンテ自由詩106-2-13
涙痕- FUBAR未詩・独白2*06-2-13
「透明」という色- ベンジャ ...自由詩5*06-2-13
もうすぐ- 日朗歩野自由詩606-2-12
やさしいあなた- チアーヌ自由詩706-2-12
背伸びする- ベンジャ ...自由詩7*06-2-11
汗の匂い- とうどう ...自由詩19*06-2-11
チョコの春- あおば未詩・独白4*06-2-11
記念碑、月に埋もれて- たりぽん ...自由詩8*06-2-11
アップルパイ- fuchsia携帯写真+ ...5*06-2-11
「地下鉄には、もう一つの夜が」- ベンジャ ...自由詩3*06-2-11
手回しオルガニズム- 10010自由詩706-2-9
てぃんさぐの花- まほし自由詩11*06-2-9
いつの日にか- あおば自由詩4*06-2-9
髪を切る日- ベンジャ ...自由詩5*06-2-9
004_mail- 完食自由詩206-2-8
バレンタイン・デー- 吉岡孝次自由詩206-2-8
おくり- たりぽん ...自由詩9*06-2-8
息を止めて- AB(な ...自由詩506-2-8
手のひらの大きさ- ベンジャ ...自由詩6*06-2-8
しないよ- umineko自由詩4*06-2-8
哀愁12才- ブルース ...自由詩6*06-2-8
詩はうんち- むらさき自由詩2*06-2-7
網棚の詩- 海月自由詩1*06-2-7
置き手紙- 和歌こゆ ...自由詩2*06-2-7
うつつな夜のオルゴォル- たりぽん ...自由詩12*06-2-7
「雪」- hiyoku自由詩3*06-2-6
そろもん(ピークの話)- みつべえ自由詩606-2-6
あなたのものをもらいにきました- さくらほ自由詩11+*06-2-6
私の好きな詩- ふるる自由詩41*06-2-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186