長い洗濯をしていると
パンツもシャツもくつ下も
きれいになって
空を飛べるようになる
洗濯の匂いが土にしみ込み
そして全ての建築物にしみ込み
青い空で見えない
全ての恒星にしみ込んで ....
一千本の咲き乱れる桜の木の、舞踏が繰り返される。
そこから溢れ出る、花弁の洪水のあでやかさ。
男は桜のにおいに溺れながら、身をゆだねていった。
何も振り返らずに、ここに来たのかも知れない ....
一言で充分なのに わざと歌ってみたりして
大切なことは 一つも 伝えられない僕の癖
君の前では 誰だってそうなるんだろう わかっている
いつか黒になると 答えを知っていながら
好きな色を ....
{引用=E=mc^2}
私が質量を持って存在するならば、
エネルギーを発するもんなのよ。
光ってやる こんにゃろー。
俺はピカチュウじゃねー!
月曜日は眠くて布団から出られなく
火曜日は星空を見上げて涙して
水曜日は透き通った青空に思いを寄せて
木曜日は何もする事が無くただがむしゃらに
走り続けた
金曜日は放課後 ....
みることは きくことです
きこえることは みえることです
そして おもいが なみうつことです
そのうえ くちびるをむすぶことで
とびかう よじげ ....
朝、鳥
群れが
一匹の鳥がついていけないでいる
どうしても次のピースは
此処でなくてはならない
気が狂いそうになる
そして夕暮れ時に描いた水の入ったグラスは
描き終えてから
ほとんどが ....
朝の通学の時何時も通りの席に座った
そこは優先席と書いてあるが
未だにそこに該当する人が座った所は見たことない
気づけば誰もがその場所に座り続けている
何の意味が在るのか分からないと感じていた ....
(喪失の物語)
一人きりで出かけることのないよう
常に用意周到に手筈を整えていたのに
この日に限って
使える者はだ ....
わたしは
なんて酷い女
仕事もあなたも
とりあえずの間
利用させていただこうと
思っていたのに
こんなに永くお世話になってしまいました
ごめんなさい
それで済まない事もありました
で ....
団地の掲示板に
吊り下げられたままの
忘れ物の手袋
歩道に
転がったままの
棄てられた長靴
{ルビ棚=たな}に放りこまれたまま
ガラスケースの中に座っている
うす汚れた ....
見たもの全てに名前を付ける私の子供
ノラ犬の太郎や
ノラ猫のにゃー助に始まり
電線で休んでいた鳥のすず子
コンクリートの壁に張りついたナメリータ(なめくじ)
名付けは生き ....
トリノオリンピックが終わった
日本は頑張った
最後まであきらめずに
でもメダルは
荒川選手の金一つだけ
でもぼくは思った
銀は金より良いと書いて
銀
銅 ....
プラネット・ラダー12番地へようこそ
新しい入居者の方ですね
本アパートの管理人です
お部屋まで見送りと
各部屋のご案内をさせて頂きます
こちらへどうぞ
廊下入りまして直ぐ手前から ....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ
それでも君は幸せなんだから
今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
Dear Fujiko
出がけに大雨だったので,
駅まで車で送れと女房に言ったら,
ブツブツいわれて,
キレタ
(オッ,なんだか詩みたいだなぁ)
タクシー拾おうとし ....
目覚めのあと 君は ポケットに
物語を入れて 歩き出す
星達がかすれてゆく
夜明けの波が
足跡を消す前に
渚でひろった卵の殻を
見つめても
思い出せない家路
....
あなたに手紙を書くけれど
あなたは返事をよこさない。
あなたに電話を掛けるけど
あなたは受話器を握らない。
聞きたいことがあるのよ!
沢山ね。
言いたいことも沢山あるのよ!
あな ....
恐怖は予感の中にある
また希望も
子供たちよ
お前たちは予感に満ちている
予感とは芽
野放図に枝はりめぐらせる巨木の苗木
声ほとばしるとばぐち
かき鳴らされる開放弦
お前たちは ....
小さな水溜りに巨大な魚
広い部屋に小さな空
とにかく
さりげないもの
そんな幸せを
特に何事も無く
日常に隠して来ました。
....
お月見の日に
呪文のように祈りを囁くと
願いが叶いました
という噂を耳にしたので
信じて囁いてみたところ
私はにんげんになれました
でも気になることがふたつだけ
しっぽとねこ ....
大きな口を開けたワニが
天気の真似をして
すっかり晴れわたってる
魚の数匹は遠ざかり続け
それでもまだ
誰の指にも泳ぎつかない
沢山の羊を乱雑に並べて
さて、どれが正解で ....
今日もわたしはあなたに貰った
たった100円ぽっちのボールペンで
無限大の愛を込めた手紙を
あなたに向けてしたためます
原価100円、無限大の恋なんです。
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=59946
> 右半身と左半身がずれてしまわないように
> そっと ちからをこめて歩く
....
きみがガンガン彫刻刀で
ぼくの胸を彫った
そりゃ彫った
彫って彫って彫った
彫刻等は曲がった
曲がり果ててもまだ彫った
とびちった粉末や
木片に汚れまみれて
きみは
こんなん出て ....
最近しきりに、学生時代の或る失恋を思ひ出す。
彼女は美少女だった。さうして、それをよく自覚してゐた。
「またモデルにスカウトされたよ!」
有り体に言ふと、私は二股を掛けられたのだった。
「 ....
とてもすきなものが多すぎる。
しかも、そのすきなもののひとつひとつが、あまりに強すぎる。
わたしは身体に支配されたかと思うと次の瞬間には音に支配されていて、
その次の瞬間には色に支配されてい ....
小さな僕らの手が創りあげる物
それは時に優しさだったり
それは時に狂気だったりする
世界の平和を願い続ける
その一方では相変わらずの戦
昨日の人も死への道を歩む
手を伸ばせば君を止 ....
午前3時に シャーペンの芯が切れた
俺にとっての生命線だ
午前3時にシャーペンの芯が切れた
至急コンビニへ買いに行くのだが
シャーペンの芯だけ買うのは何かカッコ悪い
コンドームを買いに行くカ ....
彼女の落としたペンシルを
返しそびれてそのままに
そっと握りしめてみて
ドキドキしていたこともある
机の引き出しその奥に
眠っていましたペンシルが
転がり出てきたその時に
あの日の気 ....
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