それは自然のなせる業にはちがひないが

梢からまつすぐ

命中するやうに頭に降つてきた木の実

重たく硬い木の実


何か不当な打擲を受けたやうで

穏やかではなかつ ....
 東の空から揚々と日の光りが白み始め
 僕らのこの街は柔らかに浮かび上がる
 すこし肌寒いひんやりとした空気
 胸いっぱいに吸い込んで蒼朝と一体になる

 まだ少し眠い目を大空に向ける
  ....
ちょっぴり悲しい思い出です 雪道を滑らないように歩きながら山の寺へ向かう
お姫様が松の木に恋をした伝説が残る谷間
キスをして抱き合うと
どんなに寒い夜でも
雪さえも
暖かかった

この恋がいつか消えてしまうこと
 ....
夜に沈んでいくてのひら
蒼い灯りは微かに私の頬をなぞる
くすぐったいよ
くくとないて

泣き虫だねと言われたの むかし
今でも泣き虫だよ わたし

ひとりぽっちで地球に立って きみは
 ....
ごらん
はらはらゆく、
あれは、
空気から砂地へ
落下してゆく、あれは、


公園の
あらゆる輪郭をなぞる夕刻の光の
限られた範囲をなぞられればいい
限られた範 ....
日曜日、妻は眼鏡をはずした顔で
ハムエッグとデニッシュブレッドの朝食をとりながら

やつらに全体を見せてはならないの」と言い、

世界は分裂させて統治するのがふさわしいのよ
思想も宗教もそ ....
体のまあるい婆ちゃんが 
ぜいぜいと団地の階段を上っていた 

通りがかりの少年は 
後ろから両手で腰を抱えて 
ゆっくりとした歩調と合わせ押し上げた 

( 振り返ると 
( 団地の ....
朝の車の中で 
おばあちゃんは 
他のお婆ちゃん達に 
七色のあめ玉をくばって 
僕にもくれた 

「 このあめ玉をなめると 
  元気百倍ですね    」

というと 
おばあち ....
ピンポン。
宅配便です。
ピンポン。
ドンドン。
宅配便です。
科学的見地に立てば
推し量ることは到底不能な
矜持をお運びしてまいりましたが。

ピンポン。
宅配便です。
ピンピ ....
そらにもよ
でっかいそらが まつんだと

まんずだまって みあげてみれ
そっだらここちが するもんだでよ
ふしぎなもんさな
なしてかな

はらっぱはよ うみのすみっこなんだと
うなば ....
★調整中 苦しみの果てに何が見える?

真夏のアスファルトからの熱気に倒れそうだった

僕自身を映した蜃気楼はゆらゆら揺れる

あの日のままの気持ちでいるのに

君はそれを気が付かないふ ....
{引用=





青と蒼のはざまに
すれ違う風
伝言は儚く
雲は 日常を
虚しく過ごすばかり

遙かに空を
跨ぐ人がいるのだが
躰が透けているので
気づく者はほとんど ....
乾きたてのネグリジェーは柔らかく
僅かに生臭いにおいがした
貝のぼたんが付いている
それを
人差し指で
上から順にさわってゆくと
真ん中のぼたんだけ
緑色の丸いぼたんに
付け替えられて ....
しらないものが多すぎて
わたしたちはいつも
上手におぼれる

陽射しとは
なにを探し出すための
あかりだろう
こたえなどわかる筈もなく
求めるわけもなく
わたしたちはいつも
上 ....
めぐり めぐる時と共に

あの花の香薫る 季節

甘く むせる 思い出の色も

今は {ルビ永久=とわ}に

鼻先を 掠めて

通り過ぎていく 季節に

涙は 見せない で
十月の
夕刻にしては
あたたかい風が
秋の
冬の
装いを始めた草の
乾いた匂いを運んでくる

霞がかった空は
穏やかな表情で
まだ染まるには早い
青く連なる山々に添う

静か ....
浴室に腰掛けて身体を洗っていると
虫の声が
地面を敷き詰めるように湧きあがって
ワッショイワッショイ
ジーンリージーンリー
私を神輿にかついでいるつもりらしいのだ
それならこちらも ....
露草がぽつんと畦道に咲いておりました
宇宙まで大きく口を開けていそうな
高く澄み切った空に負けない
素敵な蒼い色
雨にも負けず
風にも負けず
道行く人を
ほっと和ませる可憐なけな ....
  ひとむかし前まで聞けたとおもいます
土間の片隅で マツムシやコオロギのねが
それが いまは裏庭に出ないと聞けません
       しかも弱々しげにしか----
  (いくら沈潜してしまった ....
きみはかわいい

けれど僕はきみの眉間を憎む
特にその皺のできた眉間を憎む

だからきみと一緒にいて
きみが眉間に皺を寄せると

いつもそいつをぐいぐいっと
指で伸ばして消してや ....
朝焼け前の海に小船を浮かべ
冷たい海水から網を揚げる
その人の背中は何も語らず

先代の想いを受け継ぐ船
傷痕が静かに海面を滑り
明日に繋ぐ

夜が明ければ港に帰ってくる
今日も無事 ....
一日の疲れを
音楽で流して
明日を夢見る
すっきり朝を
向かえる。

疲れが積もって行く
遊びが無い
苦しみだけが
通り過ぎて行く。

皆から声を掛けられて
返事をするのが大変 ....
茜の風に肩を撫でられ
少し頬染め
薄紅色に髪が笑う

少女の儚い夢のように
秋桜揺れては
深い空に落ちてゆく

花びらが落ちた空には
ほんのり波紋のうろこ雲
今日が ....
どうして足のうらなのに
土を踏まないのだろう
そんなに凹んで
まっしろな砂丘のように

いつかほんとうの
おまえの生まれた土地を
踏みしめるためなのだろうか
いつかほんとうの
おまえ ....
親父・母ちゃん婆ちゃんは 
姉・婿・孫娘のいる富山に行き 
一週間は帰らないので
家はがらんと広くなった 

仕事を終えた帰り道 
夜空を見上げ 
雲から顔を出す十五夜お月さんと話し 
 ....
瓶ジュースが主流だった頃
こんな所にも
お店屋があったのかっていう田舎みち

ケースの中で
空びん
カタカタ

ケースごと返しに行く
冷やしてくれてて
ありがとう

あの頃のお ....
反復法だけに、許してね ―万引き犯をつかまえたら
 それは母さんだった
 ジャスコの事務室で
 母さんの盗んだ乾電池二個を
 なんに使うのだろうと思ったら
 かなしくて
 かなしくて
 かなしくて
 もうじゅ ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
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