晴れた日の自転車は
ちりちりと
陽射しが痛くて
風を切ると
明るいシャツに羽虫のシミがぽつり
白や黄色の
果実の予感を湛えた花は
土埃の上で
清しく開き
匂いを放つでもなく
た ....
一日の終わりに
デニッシュパンを食べたら
甘かった
泣きたくなった
泣き方を忘れたので
泣けなかった
泣くと息が苦しくて
死んでしまいそうになるから
泣くのを止めてしまったのかもしれな ....
やがて雨が降るというとき

そんなとき
一度終れたらいいな、と思う。

魚になりたがっていたからといって
皆が皆、
魚になれるわけじゃない

でも、それでも充分

幸せそうだった ....
面を被ると
サンポーニャスの目に飛び込んできた
ふるさとの山が
村が
なによりアンデスの空が
これは
やめられないぜ
誘われてなんとなく来たのだが
正式入部を決意した
面を脱いだとき ....
生まれたばかりの君は
まだ数えるほどしか
ものを
もってない

まだ ものを 欲しがらないし
きっと わからない
でも、「これを君に。」ってあげるとき
僕はとてもドキドキする
君 ....
みえるものは
たとえば、光るに足らない星たち
それは遠く、遠くにいる
だいじなともだちの
からだに巻きつく
スパンコールの糸でんわ

暗がりでもこわくない
ほらね きみがいる


 ....
ゆっくりと、撫でてゆく
背中から本能までの
または、今日から命果てるまでの
測れない距離を、あの人の言葉は
簡単に届いて、そして、
明日に色を書き足してゆく


友情、と言っていた
 ....
夏のはじまりは
いつも雨

何処からともなくきこえてくる
海のうた

(セイレーン)

還る場所をさがすように旅をする
あの波の繰り返しのように響いてくる
記憶のような満ちひきに名 ....
砂浜に続く小さな花に
潮風が囁けば


あの日の
僕らのはしゃぐ声が

遠く、

残響していて




ふいに、

よせる波が
すべてを打ち消した

 ....
なにか食べたい
あまいあまいお菓子が食べたい
昼間デパートで見た
おいしそうな匂いのするクッキーが食べたい
でも
わたしにはお金がなくて買えなかった
あまいお菓子が食べたい
幸福な気持ち ....
 
 
商品棚に並べられた
きれいなゼリー状のものに囲まれて
カイちゃんが笑ってる
時々ふるふると震えて
何も言わない

床に落ちている
貝殻や干からびたヒトデを
二人で拾う
昔 ....
初めての朝は海の中で目覚めた

期待に似たものに満ちた光と
生まれたままの姿で
あの人と二人浮かんでいた

私はすごく幸福で
そうして少し悲しかった
こんなに幸福な朝は
二度とこない ....
そして扉の向こう側になにかがあふれている
閉じていた扉をあけるとそこには透明な顔ばかりがあっちやこっちを向いている
みんなばらばらにどこかにいこうとして
ただ浮かんでいるだけ
あたしもおなじよ ....
さよなら
といってしまうと
追いかけてこないこと
わかるから
エレベーターの中の
25秒間を
感じることに使うべきだったって
偶然は
つくってみるもの

ねえ
と問いかければ
 ....
すうっと堕ちていくような感覚と
鈍いしびれがあるという
それでいて苦痛ではないらしい

幼なじみのあの子も
隣の席の委員長も
さらにはわたしのママまで
患ったことがあるらしい

大人 ....
さやえんどうのかわをむく

ゆびのさきがみどりになって

ぷんとあおくさいにおい



うまくいえへんこと、いっぱいあるよ

っていいたかったのに

なかなかいえなかった

 ....
                        090522



進化をし続けて
人になった途端
ウィルスに脅かされて
右往左往している
マスクが売り切れたから
引き籠もっていても ....
ただ わたし
いるしかできなかった
ふもとで足が
すくんでたのかなあ
呼ぶこともできなかった
さけぶことも
云うことも
かみ殺すことも

ただ わたし
ここにいるしかできない
こ ....
これで投稿100個目になりました。

パチパチパチ

一番最初は2006年12月13日でした。
以来コツコツというかダラダラと言うか書いてきましたが
最近はめっきりペースダウンですね。
 ....
描きかけた まるい絵を
仕上げた事はなかった
曖昧な空に 風船を放つ
重さなどは いらない


この世界のたくさんの声が漏れて
帰り道、溶けそうな歌声に酔う
わたしはわずかに軽い

 ....
恒温動物である僕たち人間は正常に生きてる限り36℃前後の体温を維持し、起きていても眠っていても温かい。
一体僕らの何が熱を発しているのだろう。
流れている血か?
肉か?臓器なのか?
目に見えぬ ....
一生の約束使ったあとだからはみがき味のアイスもうまい



あら、貴方、背骨が曲がっていますわよ、パパ、新しい椅子買って、椅子



おなか痛いおでこにおなかの痛さ度を表示でき ....
パン作りに悪戦苦闘する教室の扉をそぉっと開くと
可愛らしい眼でこちらの様子を窺いだす

仲間外れされているとかの感情より好奇心が勝っているようで
親指を口に含みながらきょろきょろしてる
手足 ....
羽生さんが氏名を説明するたびにやさしい口調で羽が生まれる


初夏がきてみかがみのような水田の空にむかって落ちてゆく羽


ケチャップの湖沼に沈める手羽先をお箸でさくのが彼女の ....
提出物の水牛が
ゆったりとした様子で
机の上を
壊している

言葉や数字との戦いに
日々明け暮れ
同級生の一人は
衣替えを終えた次の日
バッタのように逝った
 
日直の人が学 ....
                 090517


お茶碗を落っことす
がちゃんという音
鋭い破片が飛び散って
皮膚を破り
鮮血を散らす
のはずだったのに
を期待で ....
たくさんの魚が、ほとんどのそれらが虹色で、真夜中の信号機が赤だというのに、ずっと点滅したままの赤だというのに横断している、横目に見ながら、触れそうで触れない手が魚のそばで踊っている手を、高校生とおぼし .... 僕たちは

諦めることに慣れていたのかもしれない


だから

島の美しさとか
戦の悲しさとか
人の優しさとか


全部全部押し付けて
なけなしのプライドで生きてきたのだ
 ....
夕暮ころがる銀小鈴
にじみしたたる青さと船頭

サイレンの歌に死する。
真砂の青貝に覚めない潜伏

みじか夜 みじか夜
つっと向こうへ鎮座して

さざなみこなみ生むわらべ
みかんの ....
テクノカットのアメリカバイソン
その呻き声が収録されたCDを再生すると
コーン紙からは液体が染み出してきた
スピーカーがよだれを垂らしているみたいだった
電源ケーブルを辿ると
プラグは冬瓜に ....
佐野権太さんのおすすめリスト(5563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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コンビニエンス・ストア- たもつ自由詩1609-5-23
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帰り道- さくら自由詩23*09-5-20
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ココナツミルク- あおば自由詩9*09-5-19
トワイス・アップ(トワイライト)- nm6自由詩509-5-19
バスケットボール- 自由詩4*09-5-18
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