そしてボクはさかなになった
あ。

そしてボクはさかなになった


流線型にふちどられ
いつまで続くかわからないうねりを眺め
光の乱反射を遠くに感じながら


このまま泳げたらいいなって
明日も明後日も
ずうっとずうっと変わらずに


変わらずにいることが
どれほどの力を必要とするか
ボクはそのとき
まるでわかっていなくて


河原で積んでいた石は
いつの間にか蹴飛ばされ
他の石と混じっていた


流れに流され
形をうっすら作りながら



そしてボクはさかなになった


自由詩 そしてボクはさかなになった Copyright あ。 2008-11-20 14:10:49
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