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湿度高き日に
あなたの白き指を想う
その指がなぞる先
北上する飛行機雲のひとすじ
オホーツクを抜け、
北極海へと達するに違いない航跡の
さて、
北の海も、夏ともなれば、
さすがに日差し ....
季節はめぐったばかりだというのに

いきなりの寒気で

空がずいぶん高く背伸びしているのを

ビルの二階から眺めながら,マグロのすり身と卵をかけた丼を食べる。

北国の雪解けを思わせる ....
君の思い出を引き連れて
春の陽気の古都をさまよう

新しいものと古いものとが
同居するこの町を

訪れたのは
二十年ぶりか

あの頃の私は
ここにはいない

もちろん
あの頃 ....
飛行機が高度を下げ
雲の平原が途切れると
一面の白い大地が現れた
ところどころに
きれいに刈り揃えられた陰毛のような
針葉樹林の群れ
一列であったり、林であったりする
その間をアスファル ....
遥か高みには
まだ、冬が居座るらしいが、今日の空は
新しい季節の名前を冠せられた
無色の風がひそやかに通り過ぎ
木々を一斉に芽吹かせる

遮るもの一つ無く
高みに向けて突き抜けた

 ....
ここは、
坂の多い街だ

だからだろうか
気持ちが左斜めに傾いている

喫茶店の中から
土曜日の朝が動き出すのを

流行の曲を聴きながら
見ていると

坂道を
君が下って行く ....
降るのではない
吹かれ来るのだ

寒暖の激しい悠久を
安住の地と決め
とどまりいたところを
いきなり大気に持ち上げられ
大空を揚々と移動する雲を抜け,
丸く広がる黄色の大地と,さんざめ ....
風は,
記憶に乗って吹きすさぶ
寒空であれば,あるほどに
記憶だけを頼りに
吹きすさぶのだ

星々の瞬く
張り詰めた夜の中
かつて海であった場所や
切り崩された山の頂を
手探りで渡 ....
Dear Fujiko

出がけに大雨だったので,
駅まで車で送れと女房に言ったら,
ブツブツいわれて,
キレタ


(オッ,なんだか詩みたいだなぁ)


タクシー拾おうとし ....
歴史はよぉ,こねーな乱暴狼藉が生み出すんでにゃーでよぉ

五十六人目と,自らをそう名乗る藤吉郎が言う
泥だらけの顔で,目だけをぎらぎらと血走らせ,
長い旗指物を持ってのそりと立つ
見渡す ....
佐野権太さんのdo_pi_canさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
2006年夏_暑中お見舞い申し上げます- do_pi_can未詩・独白406-8-15
歴史は結局,街に吸収されていく- do_pi_can自由詩306-4-25
金沢にて- do_pi_can自由詩106-4-20
北の面影- do_pi_can自由詩206-4-17
春の微動- do_pi_can自由詩106-4-12
半蔵門- do_pi_can自由詩206-4-8
「黄砂」- do_pi_can自由詩106-4-5
風は.....- do_pi_can自由詩206-3-19
フジコ,俺は切れる寸前だ- do_pi_can自由詩506-3-8
桶狭間にて,_五十六人目の藤吉郎- do_pi_can未詩・独白604-3-17

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