暗がりは水
途切れるのは色
途切れつづく香
目をつむる自分



進むのは声
鱗に光る窓
走る夕べの端
散らばる自分



振動 針
撃ち出される音
あが ....
夕刻の代償として 
こぼれ始めた 影
あけすけに落ち込んだ明度のわたし
こぼれ始めて
こぼれたら 伸びました
おとなの後ろを跳ねる 少女の脚の
美しい柔らかい ケン・ケン ....
こんにちはの時刻の欠落の日々の続き過ぎで、ね
胸いっぱいにレトロを溜めこんだ
公園にはゆきたくない、幼稚園にも何処にもゆきません
正当な主張ではないことを知りながら
こんにち ....
赤い傘を、どうしても、心持ち高く掲げました
救われない愛らしさが骨を伝い腕を伝い無意味に流れてしまい
雨景色を溺れ終えた傘と掌が打ち上げられた上がり框にて
ああ、と言ったらそれ ....
水曜日の、朝
雨の、海
ここは、底。


数え切れない水曜日が
既に溢れはじめてしまって
数え切れない雨として
朝を打ち消している
あらゆる残り香が
あ、香りではなくな ....
路の灯りが
土を照らしている
土の下には
鳥が眠っている
目覚める鳥にも
目覚めぬ鳥にも
朝は
羽を置いてゆく



光のなかの穂
花のなかの舟
うなじ
呼び声
 ....
七日目の夕暮れ
悲しみの中身は今だあなたへの切願なる想い
大切にしてきた海の滴が
少しづつ込み上げて重ねた後の唇を辿り
瞬きという時に忘失を委ねていた
 
いつも夕立が来たら虹を見る
そ ....
朝には
テーブルの余白から
夜に吐いたお伽噺は消えていて
お伽噺の糧として要した液体の缶や瓶は
テーブルの余白にて
死に惚けた口腔のような
得体の知れない黒い空虚に成り果てて ....
  地下水脈が耳の下でゴウゴウと鳴り響く夜明け
        なんか起こりそうで


 
境界線に住む「鳥居」さんは
背中がムズムズと 引き裂かれそうに熱くなるのを感じ
家の窓を全部開 ....
目を 凝らしても
何も 見えない
穫り入れの 済んだ
果樹園
の 翳り


もう
崩れる 積荷
の 無い
軽トラック
の 傾き


目を 凝らしたら
余計 見 ....
沢山の肌があって、沢山の息があって
電車の水疱まみれの窓硝子は、耐え切れず、つつ、と、壊れた
そしてまた、つつ、と、何度でも壊れた
沢山の肌があって、沢山の息があった
私わかってい ....
道端の一本の木に
子どもが何百人も隠れていた
東の方から来たのだという



水がほしいというので
水をあげていたら明け方になった
狭い場所と
大きな音が嫌いだというので ....
片方の手のひとさし指に
目に見えない傷がついて
治っても治っても治らない日々にも
わたしは言葉を書きつづけている



くりかえす傷と傷のなかで
わたしは傷つけ傷ついてゆく
 ....
あの人は悲しい人だった

公園のベンチで

名も無い詩人の詩集を読んでいた

落葉を栞代わりに挟んでいた


あの人は悲しい人だった

誤字脱字だらけの

名も無い詩人の詩集 ....
君の使っていた香水を買ってみた

香りは忘れてしまったけど

名前は覚えていたよ

リメンバー・ミー

Remember Me


手首に少し付けてみると

君の香りが甦る
 ....
夕暮れの後の雨はどこも優しい
平静な音が響いて
空間が深まっていく、窓の外
思い返すほどに
心落ち着いていく


世界は円になっている
そんな
額面通りにはいかないらしい
言葉が繰 ....
透明な、瓶の底で
大人しく待っていよう
次の月曜日はきっと
明るく晴れるから

さみしい時、だれかに
傍にいてもらえるだけの
ちからを、
此処に注いで

夜は静かに止む
夜は静か ....
駅までの道を歩く
歩く
足の裏
からだを動かすと汗ばむくらいの陽気になるでしょうそのなかで
あたたかな陽射しをいっぱいに浴びて
まぶたが少し、ひらひら
眠っているような感覚が続いている
 ....
両手でそっと包んだ鳩が冷たく固くなっていくということ
小さな部屋でひとり眠る夢のこと
最後の言葉を告げるためにやってくる
自転車のこと
同じくらい愛し合っていると思える人と出会い
二人でしっ ....
歩むもののまわりを
木がまわり
林がまわり
色になり
光になり
やがて塔になったとき
音ははじめて姿をひらき
共に歩むものとなる



抱かれたままでいる
何かに ず ....
傷つけてきたものは何だった
知るのが怖くて触れもせず
通り過ぎた
傷つける気はなかったから
何も言わずに
風になろうとした

汚名はいつまでも
挽回されることはなく
夕日は紅く紅く沈 ....
 悪い事をしてはいけません 悪い事をしてはいけませんよ

       と 風が運ぶ 風が運ぶ


あなたは 朝8時に 長い坂道を転がって行ってしまう   
隣の人も その隣の人も 意を決 ....
子猫の小ささが懐かしかった

この小さなものの愛が懐かしくて
言葉のない温もりが欲しくて
お金を出してでも手に入れたい

人間の愛なんて

なんだか疲れる


他人が密かに語る
 ....
だきしめて だきしめかえして
こだまのように くりかえし

はらはら ゆらゆら
ほろほろ くるくる
おどる おどる

あなたのゆるんだ ほほ
あったかい すきが
わたしを みたして
 ....
背中に入り込んだ紐が
誰かに引かれて灯る羽
骨のあたりでちらちらとする



虫のあつまり
綿のあつまりのような光が
鉄の柱とともにつづいてゆく
追う音の少なく
見 ....
睫を
無理やり引っ張って持ち上げて
マスカラをつけて
失敗して
直して乾かして

私の目じゃない

睫は

もう持ち上げないと誓った日


私の顔貸します

職業人
プ ....
行方知れずの貴方は
死んでしまったのかしら

私は爪を染めることも忘れて
焦茶色の瞳だけ奇麗です

恨み言の渦に攫われては
振り切って

汚れた肌を晒したくないから
髪も身体も洗い ....
ドアが開くような音がすると
誰かが勢いよく飛び出していく
真っ直ぐに見せている道は
静かに湾曲していて
遠くの方で反射して、光が
不透明な景色を作っている

霧に浮かんでいる街で
探し ....
空にきらきらと輝く秘密
カランカランとかき集めて
まるい地球に閉じ込めた
そっと闇に隠れては覗き込む
太陽には言えない秘密
自分の詩作について、思うことです。

○伝えること、表現すること

「いかに多くの人に、うまく伝えるか」と「いかに自分が満足できるように、うまく表現するか」は対極にあると思うのです。
伝える ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(41Y.11・17)- 木立 悟未詩・独白104-11-18
夕刻の逃走- A道化未詩・独白604-11-17
レトロ- A道化未詩・独白304-11-17
上がり框にて- A道化未詩・独白504-11-17
水曜日の底- A道化自由詩1104-11-16
未明- 木立 悟自由詩204-11-15
竿灯祭り- 純太自由詩9*04-11-14
テーブルクロス- A道化自由詩504-11-14
空ノ中町は1丁目〜5丁目まで- 千月 話 ...自由詩6*04-11-12
暮れる感傷- A道化自由詩304-11-12
重々しい諦め- A道化自由詩804-11-12
ノート(入学式)- 木立 悟自由詩704-11-11
ノート(傷粉)- 木立 悟未詩・独白304-11-10
★113_ボクノ、シシュウ- 貴水 水 ...自由詩9*04-11-10
★112_Remenber_Me- 貴水 水 ...自由詩504-11-10
スロウダウン- 霜天自由詩1204-11-9
夜明け- かのこ自由詩2*04-11-9
四駅を越えての内部崩壊。- かのこ未詩・独白2*04-11-9
なにもない- チアーヌ自由詩1204-11-8
残像- 木立 悟自由詩304-11-8
誤想- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-5
「戻ってくれて_ありがと。」ね- 千月 話 ...自由詩9*04-11-5
猛禽- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-5
よあけ- 玉兎自由詩504-11-5
夜言花- 木立 悟自由詩504-11-4
愛して- 蒼木りん未詩・独白1*04-11-4
熟す- 蒼木りん未詩・独白2*04-11-4
氷面- 霜天自由詩904-11-3
秘密- 半分自由詩2*04-11-3
「伝えること、表現すること」- ふるる散文(批評 ...10*04-11-3

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