揺れる、
ということを
幾度も揺れながら

風景は、
まったくとおい
わたしで
あった


えがかれてゆく、海

まっ白なのに
それはもう
古いかげ

波 ....
刃が
葉のかたちを描く
死と夜は出会う


羽と羽以外のもののあいだにさかいめはなく
常に常に激しく
すべては行き来しつづけている


わずかに曲がるからだの線に
寄 ....
弾が来て
落ちると
なかは鳥だった


音だけの羽が
土になびく


三角の影が
道の端に
牙のようにつらなる


空をゆく弾が
曇に消える
遠い光が
聞こえ ....
泳ぐこどもの描く絵は
ぎこちなくてのびやかで 見る疲れ心地がよい
けして固まったりはせず
ことば固まってもおらず
夕日のうえを歩くような

ねむってしまっていたら
夏がこえてしまいそ ....
道を割る五つの草の上に
頭と両手と両脚を乗せ
冷える音を見ている間に
夜はふたつすぎてゆく


色の名を持つけだものが来て
建物を貫き 声を曲げ
闇のなかの虹
寒さの粒を ....
まばらなようで
まったく同じ

涙は
ひとから流れゆく



雨のぬくもりを
手探りつづける日々と

かぜの横顔について
語りあぐねてみる日々と

だれか
上 ....
あなたが夕刻を告げると
わたしのお遊戯が
奇妙な形で切り落とされて
真っ暗になって
ぽた、ぽた、落下する
わたし
という無数の子供たち
の見上げる、灯り
に群が ....
飛び立つ鳥のかたちの木と
降り立つ鳥のかたちの木とが
風のなかでとなりあい
はばたきと狩りを語りあう


常にどこかにいる冬と
めぐりつづけるものらとの
軋轢の色とかけらが ....
18歳のわたし

ジーンズにTシャツのシンプルな格好で
「もう、大人だよ」って自分に言い聞かせていた

でも 友達の言葉がわからなかった
わたしの頭が幼すぎて

友達のいってたのは
 ....
星が動く力の理由と
蟻が蟻である理由のはざまを
空はゆうるりとめぐりつづけ
かけらを降らせつづけている


定まりのないかたちの回転から来る
定まりのない音や色が
影まで至 ....
鈴の森触れては消える降るうたは触れては消える触れては消える



夜に泣く左目を知る鏡の子まなざし手繰る火の指の先



忌みの日の化粧のように白き喉うねりざわめく小径を照 ....
こたえ、という
ことばそのものは
とてもかよわいものです

だからといって
あきらめたりはせず
突きつけることもせず
こころは、そう
並んでいけたなら
じゅうぶんだと思います ....
木陰の雨雲
水を囲む
鈍の唱の輪
空を招く


海わたる羽
波に残る羽
ただよい ただよい
舟をつくる指に出会う


空に沈む手
水と同じ手
そのままを描く
 ....
  ヘンリー 私の膝の上でお眠り
  窓辺に当たる雨の音を聞きながら
  
  時々は 可愛い耳をぴくんとさせて
  解った振りをしてくれれば いい

  ひとり言を 話すから

 ....
ブラのホックを留めるのはうまいぜ
外すのはもっと得意だがね
心の掛け違いばかりだがお前とは

フロントはいけない
俺にはけっして留められない
白い谷間を見かけたら
男ならば誰でもそうさ
 ....
アラハバキ
傷のあつまり
攻め滅ぼされても
なおよみがえる
ただひとつの欠片から
なお猛々しくよみがえる


アテルイ
胸に突き立つ矢と刃
ひとつの穴のような赤い花
背の ....
小さな影に
小さな水が触れ
小さな手のひらのかたちとなり
雨の木陰に結ばれてゆく


風を後ろに
花はひらく
ひろく けむる
ひとつ ゆれる


野に落ちる光
川に立 ....
おじいちゃん

炒めるつもりも まるでなく
ただただ あなたが 刻みつくした
玉ねぎ一家から 飛び散った
汁の残霧が わたしの目にも ちょっとだけ しみます

でも、わたしは あなたが  ....
茉莉花はこのごろ 勉強してる
子どものころからの 夢を 叶えようと

茉莉花にとっては 今までに流した 涙 ぜんぶ すくいあつめて 
シューパロ湖ひとつ つくるくらい たいへんなこと

で ....
遅れて響く真昼の音が
午後をゆらりと追いかける
畏れのかたち
雲に去られた
空のかたち


緑と金が
ひらいては呼ぶ
空の端 地の辺に
呼び覚ます
呼び覚ます 火
 ....
一期一会
だなんて、ことばでは語りきれない

こんなデジタルの時代だからこそ
0と1の狭間にあるものを
あなたに伝えたい

それは
感動に震える心臓の鼓動であり
汗ばんでしまった掌の ....
世の中にはいつも恋が溢れている
そこかしこ失恋も含めれば
見渡す限り恋が溢れる

若きものは知らぬ間に恋に墜ち
老いたものは過去のシグナルを見つめる
一方的に見つめるだけのものだから
き ....
はばたく度に
世界は変わる
窓を重ねる
まぶた手のひら


グラス フォーク スプーン ナイフ
午後を切り取る宴の先に
波のように繰り返される
拙い夕べの唱がある


 ....
秋のりんご園では
赤に染まったりんごが
元気にりんりん実っていて

枝は垂れ下がり
重たい実
それに丁度よい枝

葉は光をつかもうと手を伸ばした
あのままの形
その向こうに広がる
 ....
おもてはどこですか

みぎは 
ひだりは
うらがわは


問いかけるほど
しずかになるから
物言わずには 
いられない

すぐにも 
あしたは来るけれど
ちいさな点 ....
葉の冠
羽の傷
石をめぐり
消えてゆく声


葉は羽になり
傷は消える
石の上に
残るささやき


木陰 波音
水から石へ
つづく足跡
飛び去る羽


曇に ....
水をつかみそこねて
ひとりでいる



いつまでも乾かない髪
水はしたたりつづけ
消えてゆく



窓には音だけが残り
ひとつひとつが
異なる外を映しながら
結 ....
遮光カーテンの四隅に朝が零れている
うつ伏せで眠る君をベッドに残し、
素肌にすばやくドレスシャツを着て、
夜の逞しい身体は、そっと部屋を出てゆく

落ちてゆくエレベーターのなかで――
右手 ....
触れようとすると
指は変わる

漏れ聴く 光


見ているものは
既に違う

遅い 光


雨のはじまりを鳴く鳥に
枝はまぶしく満ちてゆく
羽と幹と音のはざ ....
せつなさ

という名の花が

いま咲いている ので


時間という

風の中で

さびしい さびしい と

泣いている ので



あなた

水をくれるぐらいなら ....
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