降り始めた雪に濡れながら
 翔る若葉よ
 じゃれて 絡まり
 互いに触れた体の温もりを
 互いの手の平に感じただろう
 彼等は 彼等は

 何処へ行ったのだろう



  ....
糸のほつれた万華鏡が
壊れかけながら空へ昇り
鳥に追われる鳥を隠した


ふるえつづけるふたつのものが
失いながら抱きあいながら
空を光にもどしてゆく


青と金は ....
水に打たれて
鳥になる雪
おしとやかなだけで
いいのですか


花の吸いがら
雪硝子の背
どこかの国の
旗のよな空


黒い丸から
生まれた春とて
羽を知らぬは ....
遠くにいる人を想っている

列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
月の咲く頃、青鷺が溺れた
川辺の彼岸花のように 恋に焦がれた

ひらがなの響きで、わたしを呼ぶ あの人
辛辣な言葉を並べるくせに
どうして時々 柔らかく、呼ぶ の

青い紙で鶴を折って、 ....
伝わらぬ想いは水に成り果ててかたち失くした器かなでる




しあわせの過ぎる時刻もわからずに待てど狂えど来ぬものは来ぬ




冬空の鉄は緑に手は鈍に雪か ....
こうべをたれて
両手をあわせ
じっと目をふせ
みかんを持つ子



あなたにとって今までで
いちばんおいしい
おいしいひとつの
みかんでありますように




 ....
玄関先で可愛く鳴いた
多分 白い綿毛の小さなワルツ


昨日の残りの納豆巻きを手でわし掴み
走って探した 
陽だまりの道


僕が好きなものを キミも好きだと思ってた
テーブル越し ....
水に姿と色を浮かべ
二枚の白い布をひたして
染まるもの染まらぬもの
ただそのままを見つめている


渇いた指で手のひらに
水がほしいと幾度も書くとき
空をまわりつづける葉は ....
手のひらのなか揺れる手のひら
波のかけらを抄いあげると
しずくは双つ微笑んで
仲たがいを終えた羽
海の光に照らされて


風は強く
雪をけしてつもらせてはくれない
ひとつ ....
あ、


あ、鳩の
光、銀杏の
光、それらの



ぱた、ぱた、


一時的な昼下がりが
水銀の微粒子の鳩として
アスファルトの日向へ、群がり
アスファルト ....
隣の白蛇が、
皮を脱ぐ。

彼は失恋すると、
いつも絶食して、
いつも脱皮する。

センチメンタルなのだ。

脱皮する少し前から、
蛇の目は白濁しはじめる。 ....
海へと向かう夜を見ていた
蒼い蒼い
光を見ていた


光をぬぐう水の手が
冷たい曇に触れていき
たくさんの小さな影をつくった


影は夜通し降りつづけ
肌の上で
 ....
    女


愛しいあなたを抱きたくて
透明から青
青から碧へ
変色する
この静かな淀みの池で
禊(ミソギ) する


今夜の月は丸いから
お前、美しい女になるのでしょう ....
他人に優しいって事は
自分にも優しいって事かな
君に優しい顔を見せるたびに
僕は自ら犯した罪を
古いものから順に消し込む



過去に犯した罪を贖う為に
君の気侭な振る舞いにも優しさ ....
ほつれ湧き出る緑の影
ふいに生まれ溺れるもの
双つの空と迷いの木々
巡りかがやく枝と枝
無数の緑のなかの一葉


空に立つ空
こがねの樹
波打ちながら遠去かる陽
金は緑 ....
「あの光、鉄に運ばれ折れ曲がる!」(聞くともなしに?)「聴く友無しに!」



行方には何も満たない満たせない欠けた器がただ響くのみ



赦されしこの道のりが生な ....
ゆうるりと朝が来る
顔の群れは消えてゆく
ゆうるりがゆうるりと
いくつかのゆうるりを摘み取って吸い
ゆうるりと朝に満ちてゆく


波の光を背にして座り
髪は音にひたされてゆ ....
雨の日 川は海へ行かない
右へ曲がりまた右へ曲がり
虫を食べ
土に帰る



逢魔 負う魔
壊れた時計
逢魔 負う魔
流れる水紋



どこへもいかず
め ....
まぼろしの重さと
重さのまぼろし
戸惑いと迷いと
緑のはざま
きらきらときらきらと
取りもどせないものの列
手のひらに 手のひらに
降り来るものたち


むらさきが
 ....
朝の
冬の
わたしだけの酸素分子が
冷たく、サラサラと
肺に触れてくれわたしは
震えました


少しの日のぬくさにも圧され
再び惰眠の目つきで
食卓に傾斜してゆく
 ....
ときとき と 痛む胸
憧れなのか
せつなさなのか
見上げたら 空が青かった
冷たくなった風に
私の心がついて行けない

まだ
そんなに確かじゃない
決められない
このまま冬になろう ....
冷たい雪の降る夜に

わたしのからだは凍えてゆくから
わたしのからだは
小さくなる

わたしはわたしを抱き締める



冷たい雪の降る夜に

わたしのことを
わたしのほかに
 ....
頬を追い越してゆく風と
手招きをするような
まばゆい光

目指すべき方角は一つだと信じて疑わず
出口へと向かって
足を運んでいたつもりだった


不思議だね
振り返ることは敗北では ....
半分描かれた
絵のなかの原
どこへそよぐ
絵のなかの原



ことり
ことり屋の前をゆく
ことり
声は少なく



一本空けた
りんごの酒
二本めは苦く ....
ねむりたい頭のうえの冬蜜柑



渚なきからだ横たえ冬を聴く



白髪に月がふたつの冬夜空



斃れるはきさまだと知れ雪つぶて



おのれこそ ....
月が冴えわたる冬の夜
田園の雪の波が
月光に青白くきらめいて
をんなの肌に深く映ります
あぁしんど
酔い醒ましにちょいと表に出てきたけれど
伏し目がちな月影は
わかばにマッチをすっていま ....
はいいろ
ぎんいろ
雲の上に
雲がのるいろ
錆びた欄干がぱらぱらと曲がり
きんいろとむらさきいろを抱き寄せて
ゆくあてのない歩みを照らしている


置き去りにされた水 ....
ひとりでぶつぶつ言っています。

ベルギーの画家マグリットは言いました。
「私の絵の題名は説明でないし、絵は題名の図解ではない。題名と絵のつながりは詩的なものである」

いい。いいねーと思っ ....
嘘つきだった君を剥がしてあげよう


昼間のシャツは
白すぎたんじゃないか
夕飯のサラダは
潔すぎたんじゃないか

嘘つきだった君を剥がしてあげよう



すべてを明け渡し ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
若葉の行方- 千月 話 ...自由詩13*05-12-24
鳥と鏡- 木立 悟自由詩705-12-23
ノート(ひかり_たわむれ)- 木立 悟未詩・独白505-12-22
遠くにいる- ふるる自由詩37*05-12-18
硝子皿の上- 士狼(銀)自由詩8*05-12-16
しあわせと冬- 木立 悟短歌705-12-16
ノート(いのり)- 木立 悟未詩・独白205-12-16
子犬のワルツ- 千月 話 ...自由詩5*05-12-15
午後と彩水- 木立 悟自由詩405-12-15
羽と手- 木立 悟自由詩405-12-12
明るい成り行き- A道化自由詩705-12-10
「_皮を脱ぐ。_」- PULL.自由詩16*05-12-8
ノート(42Y.12・5)- 木立 悟未詩・独白505-12-6
秘密- 千月 話 ...自由詩13*05-12-2
優しい関係- 恋月 ぴ ...自由詩28+*05-12-2
羽灯火- 木立 悟自由詩905-12-1
夜の声- 木立 悟短歌405-11-28
ノート(逢瀬)- 木立 悟自由詩505-11-27
ノート(42Y.11・27)- 木立 悟未詩・独白105-11-27
むらさきの日- 木立 悟自由詩405-11-26
窒息器系- A道化自由詩1505-11-26
霜月の青- さち自由詩13*05-11-25
冷たい雪の降る夜に- 千波 一 ...自由詩18*05-11-25
壁画- 千波 一 ...自由詩24*05-11-22
ノート(42Y.11・21)- 木立 悟未詩・独白505-11-22
冬とからだ- 木立 悟俳句805-11-22
密約- こしごえ自由詩16*05-11-22
みどりに_みどりに- 木立 悟自由詩405-11-21
独り言(視覚詩の題名ってものについて)- ふるる未詩・独白5+*05-11-21
彫刻家の夜- 千波 一 ...自由詩16+*05-11-20

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