葉はどれも光っていた
雨粒は露になって残り
雲の向こうの空のずっと高い向こうの
姿の見えない太陽の光を集めていた
雨あがりの空気は澄んでいる
埃だとかスモッグだとか
....
県立文化会館の大ホール!大ホール!大ホール!と
すっかりはしゃぎ過ぎてしまったのです
誰かサイダーを持って来てください
僕は観客席で日めくりカレンダーをめくり続けています
県立文化会館 ....
いつもなら
腕を組んで歩くのに
君は
僕の後ろから
うつむいて歩いてくる
巡礼者のように
哀しい顔で
僕はほんの少し
君が戻ってくるのを期待していたよ
....
旅に出るなら
夜の飛行機にしよう
このまま
一緒になるとも
別れるとも
僕らは決められない
別れらない二人には
夜の飛行機がいいよ
君は僕のことだけを
僕は君のことだけを ....
遥か西の国から旅を続けているマジシャンは
旅の途中で
マジックに使う鳩たちに逃げられてしまいました
それならば鳩を使わなければ良いのでしょうが
そのマジックは彼の最大の見せ場であり
....
ほんとうに哀しいときには
その哀しみを
詩にすることが出来ない
泣くことすら
どこかで自制している厄介
ベッドに入ったら
一秒で死んだように眠って
いっそ消滅 ....
「何故日本には詩を楽しむ人が少ないの?」と疑問に思い、思うまま書いてみました。
この世には、文字を媒体として、私達を楽しませてくれるものがたくさんあります。
歌詞のある歌やマンガやゲーム。小説 ....
今の日本において「詩人」は既に職業として成立しないと言っても過言ではない。職業として成立しないとは言い換えれば需要がないということだ。
私はかつて詩人が果たしていた役割を(エモーションの供給)今 ....
黒いノートの背表紙に黒い字で黒と書く
無意味
まるで全てを手に入れたような顔をするのね、
と君は言って ひどく辛そうに笑った
一つだけ欲しいものを言ってみなさいよ、
あんたの ....
薄曇の中途半端な昼下がりです
どうにかなるとつぶやいたあなたと
なんとかなると空を仰いだ僕と
いかがお過しでしょう
青混じりの雲は風に流れて
それでも僕等の真上です
少しずつ足 ....
詩を書く時に気をつけようと思うことを、書きます。
私が「詩」を書こうと思い立った瞬間から、その呪縛は現れる。
カッコイイ言葉であらねばならない。
誰かに読まれるためであらねばなら ....
詩を読んで
詩(のようなもの)を書いていたら
休日の半分使ってしまった。
「この詩の野郎!」
洗濯干しも 布団干しも
その前に 顔も洗ってないし、歯も磨いてないじゃな ....
私は一年ほどまえに勤めていた会社を退き失業保険となけなしの貯金にてパソコンを購入、偶然にもこの現代詩フォーラムに漂着、以来やっとこさ、人様に読んでいただくためにものを書くという行為に目覚めつつある寝坊 ....
午後三時の道の上
薄目を開けて寝そべっている
おまえの見る夢は多すぎて
電車がすぎても目覚めない
食い散らかして 蹴飛ばされ
胸も腹も治らない
同じ道 ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
俯きがちという言い方は生ぬるく
人々の首は、方角の違いはあれど
完全に折れています
それぞれに掛かる負荷の為に
多くの頭は地面の方向へ折れています
左や右へ折れている首も ....
さいきんの
きゅうじつには
あなたが
いない
カレンダーの
あかいすうじを
くろく
ぬりつぶす
だから
きょうも
きゅう ....
今日は雨だな
職場に
自転車で通っているあなたは
不便だろう
俺は暇なのか阿呆なのか
あなたのことを心配している
こっぴどく
ふられて
電話も
留 ....
ベッドの中の暗闇で
心音を聞いていた
果てのない連続だと
考えが浮かんでは消えた
かちゃり
どこかで開いた音がする
流れてくる朝の匂いを
あくびのついでに吸い込む
ざわざわ ....
虚像の滲みが 君を遠ざけてゆくので
僕のほうこそ滲んでしまって
実はもう消えてしまいそうだ
のばした手が 精一杯で
君はもちろん虚像だから
つまり 精一杯も届かない
ああ真 ....
おだやかなのに
おだやかでない
雲の陽の今日
この翳りの日
聞こえくる歌
不思議な歌
矢をつがえることなく
矢を放ち
届くことなく
消えゆく軌跡
向かう先なく
散 ....
今の時間までの投稿は
とりあえず全部読んだ。
本嫌い
(正確には長い文章を読み続けるのが苦手さん)の私が
ここまで読みふけるとは..
老けるわけだ..
さっきまで少 ....
人のなかに 波のなかに
言葉を放ち
よろこびもしあわせも捨てようとしている
見知らぬ雨 見知らぬ路
見知らぬ緑
石にはね返る言葉を見つめていた
誰もが居るのに 誰も見えない
....
[一階の収納の他にも]
揺り椅子を二階まで運んでくる昔の爺。
じゃあ捨てて。
[部屋の窓が大きくて陽をよく通すなら]
こちらから透けてるとわかったのは13才頃。
部屋中央に揺り椅 ....
こん
こん
こん
と、こんやも
とびらにノック
いらっしゃいませ
たくさん
ふくんだ
もののなかから
すきな
きもちを
どうぞ
いろいろ
ふくみすぎた
....
説明が出来ない
キッチンの片隅
気付かれないように
涙が流れた
想いは
こぼさないように
シンクの横に
そっと置いたまま
君の夕飯を作った
テレビに目をやりながら
明るい声 ....
ひとりの子が
ひとつの楽器の生まれる様を見ている
作るものも
奏でるものも去ったあとで
子は楽器に愛しげに触れる
おずおずと うずくように
楽器は
花になる
新しい言 ....
宵に待つ 一条の恋 春の路
窓を拭く 指の無言に 促され
アクセルを 優しく吹かす 恋心
ブレーキを 踏めば夕闇 追いすがる
遠ざかる テールランプは 赤い糸
ど ....
あちこちに月がひそむ夜
銀を一粒ずつ踏みしめて
雲をあおぎ歩みゆくひと
月の手は風
月の火は雨
ただなごむ
死のように
いのるひと いるりひと
いるり ....
音の無い空
音の無い花
近づきながら 離れながら
混じることなく
川の上に重なる川
川を映す川をゆく
花に触れ
鎮む流れ
陽は分かれ
影は過ぎる
花は音 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189