のうぜんかつらはからまるの
のうぜんかつらはからみつき きにからみつき
いつかじぶんがきになるの
あの樹の下で抱きました
背に腕まわし触れました
確かに刻む鼓動の音を ....
ゆっくりと水を一杯飲む
カーテンを閉めて
好きな音楽をかける
何をしてもいいし
何もしなくてもいい
鏡に映った自分を見る
左肩を撫でてみる
前髪をかきあげる
電話のベルを無視して
今 ....
夜から朝の為に空いたボトル押し退けたら
ふらふらの激しさが昼の為のコップ倒した
テーブル掛けの端で
黄色い花柄、千切れ
そこから床へ滴るも
滴るも、美しい麦茶
息の要ら ....
「逢いたい」という言葉ひとつで川を渡る
私は
腰まで浸かる深さに少し不安を抱きながらも進んでいく
幸いにも
晴れた日の水の流れは穏やかで
こころ乱す喧騒のない水音だけに ....
すがたがすがたを
かたちがかたちを追いかける
線だけがゆうるりと
異なる時間に重なってゆく
光と無音がつくるまなざし
視線の端で 笑みの隅で
あなたはあなたを ....
「今日のような月は 何と言うのですか」
そんな話を
そんな
生きるのに さして必要も無いような話を
私は好んでいるのかもしれないですね
だって
苦しいじゃな ....
読みかけの詩集を逆さまにすると
文字の列たちは
不ぞろいのビルディングになりました
そして
下のほうにあった余白は
広い空に
しばらくその様子に見とれていましたが
何かが足りない気が ....
夕立でもぎ取れた蝉が
丁度今乾き切りました
私はアスファルトに足を揃えました
腹をかえし対の肢を合わせたその亡骸は
無音の言祝ぎでした
夕立のあと再び燃えていた日は、結局 ....
歌声が
僕を動かす
なんて言ったら
歌う君はさ
信じるだろか
ミルキーの紙包みがすきで
ミルキーの白いのもすきで
ミルキーのミルク味も病み付きで つづけて四つ食べた
なぜか
ミルキーのことが気になって どうしても
でもないけれど
....
見えない光のなか
両腕をひらくと
波打ち際に
捧げものが打ち寄せる
まわりつづける羽の窓
羽のかたちに燃える窓
光を赦す声を背に
風に濡れて立っている
捧げものを抱 ....
めにいたい夏のひかり
アスファルトも臭い
おんなのしろい服が
めにつき刺さる
ちぎれた草はかれ
みみずも土にひからびる
ほした服はゆれ
あっというまに乾く
猫よけのみかんも
ぱり ....
旅立ちの道は心地よく
熱を残していたのに
いま太陽の下の冷たさは
独りの歩みを空へとつなぐのか
願いに満ちた足跡が
雨のなか消えることなくつづき
標のようにまたたいて
....
手作りのハンバーグは
やっぱり
しあわせとか
そんな
ぜったい いいものなんだろうな
今日のイベント
「手作りのハンバーグ」
玉ねぎ切って 挽肉 卵 パン粉 ....
数学者は
0より小さい100の存在について考えながら
歯を磨き
大学前の坂道を登り
故郷の母親に手紙を書きます
今日は
0より小さい100の存在を確認するため
のみ市で
中 ....
とおくから
しとしと やってきて
きがつけば ずぶぬれ
こころは ゆるやかに しっとり
であい
よろこび
はんせい
こうかい
わかれ
....
私
贈り物が嫌いなのよ
贈られるのも 贈るのも
なんでって?
気持ちのこもってるもの粗末にできないし
ありがとうございますって頭下げなくちゃならないし
話さなくちゃならないし ....
素敵な言葉を 誰かの中に
一つでも残せたなら
もう死んでもいい
心に生きるさまを
ゆっくり見つめよう
月はもう 沈んでしまったんだろうね
沈んでしまうまでの間
ずぅっと見ていられたら いいのにな
楽しいことも 好きなものも 綺麗なものも
みんな みんな
いずれ いなくなっ ....
出会う直前のゆるやかな空気の中で
小さな振動に身体をゆだねる
日常の大きな振動は皮膚をかすめ
記憶の穴をすり抜ける
身体にしみ込む小さな振動
紛れもなく
理由もなく
一番深いとこ ....
今思えば
すべてのことは
半径二キロの輪の中で
起こっていた
その中は
やさしい
繭のなかのように
柔らかくて
はじめて刺繍糸を買いに行った日のこと
鮮やかに覚えてる
刺繍で風 ....
君がいたから、どんなことも乗り越えてきた。
君がいたから、僕は「愛する心」がわかった。
君がいなかったら・・・僕は、何一つかわらなかっただろう。
君がいなかったら・・・・僕はここにいなかっただろ ....
「今・・・一番何がほしい?」
もしも、今そう聞かれたら、僕はまっさきにこう言うだろう。
「愛がほしい。」と。
今まで何でも手に入れてきた。
だけど・・・愛は・・愛だけは、どうしても手に入らない ....
本当はすべてをあなたにさらしたい
私の脳裏に気付いてくれますか
窓辺から叶わぬ願いを捧げていることを
全身で未来を抱き締めて
出来るだけ広い世界と呼吸を合わせていることを
溢れそうな心の雫は ....
「さようなら」
だけど
ここより行くところはないのです
あなたは今夜も
うろうろと うろついて
寂びしさ 侘しさ 紛らせて
ママに 話を聞いてほしいの?
大人のあなた ....
俺は
あなたに巡り会えた
もしかしたら
もう会えないかもしれない
それでも
俺とあなたの運命は
一瞬重なった
俺の傷とあなたの傷は
まったく同じじゃないけれど
よく似 ....
ある日 私が見捨てた鳥が
私の目のなかに棲みついて
朝は右目 午後は左目と忙しい
ある夜 視線が重なったとき
鳥が見るもの
私が見るもの
憎しみにそんなに違いは無く ....
小さな部屋から
見上げた夜空に
架空の乗り物
架空の星座
笑みのように燃えては飛び交う
カーニバル
カーニバル コンテニュー
小さないのち
小さなかたち
散り急ぐ ....
つかれちゃった
こころのおくに
なげやりになった
こころのおくに
いろんなことが
いやになっちゃった
こころのおくに
ほんとうの
つよさが
ねむっているように
おも ....
ともだちなら
ひとりもいません
ここ何年も
ともだちとして
誰かと 話したことは
ありません
職場にいるのは 同僚
サークルで会うのは 仲間
特に寂しくはありません
....
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