火と灯を巡る灯
闇の円
夜に水に
くくられた径


風とまぶしさ
互いに散り
冬の橋へ
ふりまかれてゆく


なぞり やがて
切り取られ 沈む
空の ....
耳の隣の滝と蝶
どちらもそのまま話しかける
星にも羽にも分かれることなく
午後の十年 二十年に笑む


つながりつながり つながらず
響きつづける爆発と
どこに ....
血のしたたる偽神の首や
偽預言者どもの首を持ち歩いているのに
誰も何も話しかけてこないのは何故だろうか


肩も首も隠れるほど
紐でつないで担いでいるのに


 ....
水を聴く樹を聴いている
指の先の夜の先
遠く深く落ちる雨
響きつづけるひとつの音


景を映して冷ややかな
すべての震え すべての風
灰は銀に 銀は灰に
川を ....
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ
おまえこそ誰だ 誰だ 誰だ


火も灯も陽も否も悲も卑も匪も
吹き消されるなか立ちつく ....
金属が
金属の腹をこする
わたしが生れ落ち
さみしく 生きてゆく
ひとりの遊びが鏡へ沈み
逆さの冬と共に居る
指を離し
糸をからめる


雪はやみ 夜は狭まり
呼び声の奥
目をふせている
ひとつの顔


霧を曳く灯 ....
膝の高さまで宙に浮く
小さな太鼓にしがみつき
駆け足ほどの速さで飛び
しんとした道を進んでゆく


しばらくすると止まる
鳴らせば また進む


いつのまにか人 ....
左肩を左壁に押しつけて
くたばってしまえ
打ち寄せて来いと
うたいつづけているのだ


左肩の血で壁に絵を
描いているのだ
猫のように餅のように
鳴いているのだ
 ....
誰も連れていってはくれない
共に歩いてもひとりになる
着く場所は
無いほどに遠い


てまりうた 狭窄
てまりうた 混濁
虹に刺され
四散する曇


花 ....
鏡の音を書きとめて
一晩がすぎ 二晩がすぎる
夜の鳥の声 水をわたり
水に映る


曇の時計
貝の内の午後
誰も見ない青
棘と牙の青


二つ三つ不確か ....
花と花の間 手と手のまにまに
祝福の無い冠が
どれほど過ぎゆき
過ぎゆこうとするのか


新しい月より
さらに新しい月が
夜を夜より暗くしている
音の手を引き ....
時と硝子
偽りと森
砂のなかの息
くりかえす泡


持ち上がり
青を発し
影に溶け込み
それでもそのままの己れで居る


髪の長い子がふたり
手の ....
ウィルスを喰って一つ目かがやかす



{ルビ脳廃爺=のすたるじい}感じるものだけ讃えゆく



泥酔の泥とは何か知る夜かな



雪混じる雨に漕ぎ出す{ルビ襤 ....
もう壊れてしまったから
捨ててしまうのですか?
ぼくの紡いだ時間の縦糸が
ぷっつりと切れてしまいました

重たい
川に入ると
そのままでは浮かんでこれない

壊れ物だけが集まる遊園 ....
沈む森空覆う森踏みつづけ隠れる陰なくさまよえる象




足跡のかたちに残る氷から時かき乱す水の手を知る




母を呼ぶ子を呼ぶ誰も居ぬ道の果ての果て ....
指絶って初めて銀の原を描く



午後の叉路おまえの臓物においたつ



戻るまま路地の夕べの猛るまま



望み無き月ゆき交うは自身なり



 ....
雪は雪に飛び
鱗の声は撒かれ散る
径に落ちたひとつの実
枝を曇を空を照らす実


腕は振られ
夜はむらさき
縫い針を失くし
捜す合い間に


造られすぎ ....
雨が宙の溝を流れる
音も光も流れ砕ける
見えない緑
見えない金に吼えつづける


夢と文は 同じ場所に居て
時おり向きを変えている
互いの息の影
互いの音の光を重 ....
今までそこにあった熱が
布にうつり
やがて消えるとき


滴の風が片脚を打ち
向こう岸に
点滅する音


かたむき かたむき
火は水に傾き
指は到かず
水 ....
とどこおれひとかけらまでとどこおれ



異国から細胞の{ルビ文=ふみ}打ち寄せる



冬の指ただ指に負う痛みかな



お前からお前を{ルビ奪=と}った非を ....
お母さんのこと嫌いなの?

携帯電話でのやり取りを気にされたのか
調布駅の改札抜けたところで、由紀さんが心配そうに尋ねてきた

母のことかぁ、どうなんだろうねぇ
好きとか嫌いとかそんな物差 ....
無い音が無い音のまま駆け廻る影より疾く影より疾く




花はただ花を呼吸し花に在るわたしたちでなくわたしらでなく




空つまみ冬を廻して雪を舐め夜を分 ....
鳥を越えやがて止む雪咽に剣



融雪も乳牛もただ濁りゆく



区切りから区切りへ曲がる午後の音



何も得ず何も失くさぬ冬木立



{ル ....
冬ふるえ夜ふりまわし地に血反吐


大声を信じる先は闇ばかり


文法と知識ひけらかす奴ばかり


文法はおまえに訊かぬ辞書に訊く


何様だ「そんな日本語 ....
真夜中の台所の暗闇を手探りでさがして
やっとみつけたスイッチを押したら
なにも起こらなかったとき
なにかを間違えてしまった気持ちになる


アイボリーのしかくいこれには
スイッチ以外の名 ....
在る理由を失くした肌にくちづける



閉ざされた行方歯車ひらく雪



空白に圧され振り出し戻りゆく



夜を呑み冬に呑まれる罪業徒



 ....
水紋を囲む風紋に
午後の陽紋は打ち寄せる
灰の路地をさらう羽
刺しては刺され 路につもる羽


砂と氷を指で梳き
髪とうなじを確かめている
ざらざらとかき分け
埋 ....
足音を数えて
今夜こそ
あなたの可愛い
乙女になるのだと
敬虔な祈りを
捧げます


私の
町に
雪が降ります
白い
小さな雪
私のまつ毛にも
少し
休んで
誰よりも
 ....
昼の終わり
脚の痛み
毒を盛られ
曇の十字


まぶた くちびる
閉じかけたまま
文字も色も火も
越えてゆく日々


生まれたばかりの
あたたかく小さな闇 ....
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