雪どけ水の流れる静脈
光の片目を両手で包み
生れ落ちた日の鈍色を聴く

にじみのにじみ
花の洞の道
雪の粉の服
笑みの鳥の羽

ひびきがひびきを
見つめにきている
も ....
陽は傾いて
粒の影たち
熱の在り処
闇のなかの
四角をまさぐる


目をさがしていた
水のなかにそれはあった
触れようとしたら
沈んでいった
今もそこにありつづける
 ....
光のにおいを
燃やすにおい
雪のにおい
水のにおい


空の青を掻く
音だけの吹雪
足もとにすがる
片羽の群れ


かがやきのない
氷の雲から
落ちてくる虹 ....
望まれない音の色とかたちが
夜明けのほうから降りおりる
まぶたの上のまぶたのかたち
ほのかに目覚めをさえぎるかたち


響きのなかに子らの手があり
母の行方をさがしている ....
わずかな凹凸が言葉をはじき
異なる言葉に積もり重なる
鳥やら 姫やら
肌やら 毒やら


木々のむこうをすぎる紙
たなびきは左へ
在るだけの音へ


まばたきのす ....
片方の手が火に花になり
もう片方の手が眠らず見ていた
寝床は静かだった
寝床は緑だった


熱の羽が取れ脚が取れ
ひたいとまぶたに降りつもり
また羽が生え脚が生え
手のは ....
 皆さんおはようございます。先日の「紅白ぽえとりー
劇場」では自分がほんとうにやりたい(なにか)が垣間
見えた夜で、それは皆さんが集まってくださったからだ
と思っています。職場に戻ってからも常に ....
涙をぬぐう手の甲ごしに
おまえが見つめた火の生きものは
空に焦がれて死にかけていた


朝は目のようにゆうるり動き
世界は風のなかの風にたなびく


こすり
火を生み
 ....
つまり
どうだっていいんだってことを確認するだけの思考回路
わたしはもういいかげん
大人になってしまったので
バカらしいことばかり増えて
「そんなのどうだっていいんだよ」
って言うためだけ ....
海へ倒れる曇を見ている
曇から生まれる鳥を見ている
降りそそぐかけらと水の柱と
波をついばむ音を見ている


道の上の羽と屍肉
夜になる曇
夜になる曇
羽と共に降りる曇
 ....
鈍色の唱の季節をかきまぜて微笑み交わす龍とけだもの



視が視から離れるたびに近くなるけだものは視る光のみなもと



おまえには自身を射抜く弓がある行方知れない弦のけだもの ....
{ルビYou Suffer=ユー サファー} 硝子の飯喰え {ルビYou Suffer =ユー サファー}


You Suffer {ルビ心=ゴミ}と石くれ You Suffer 
 ....
土を醒ます波があり
音は音のかたちを追う
水紋 はざま
ひとつ咲く花


ふつふつと赦され
指でたどりつづけている
四方が水の
{ルビ鈍=にび}の径


そこに ....
金を吐きます
ゆっくりと また
金を吐きます



緑です

みずいろのさかなを
凍ったうみで
凍ったうみの
その下で泳がせている

気泡の、結晶
つめたい手
掬うことのない
うたがう事もないさ
たとえばわたしたち
ストレスにまかせて
 ....
ひとりしか居ない器を器ごとひとり呑み干す冷えた指もて




呑みつづけ呑みつづけても酔えぬのはただ両目から流れ出るため




道を燃し壁を燃す手を振りほどき歩む ....
水晶を砕いてください船底でふゆの花びらかくまうように






捨ておいた言葉に幾度も拾われて星座のたもと鋭角を知る


閉じかけた波音の日がよみがえる月の鏡の無言を浴び ....
雨に不安と不機嫌を飾り
原のなかを歩いている
遠く 近く
水の姫は咲いてゆく


坂へ至る午後があり
ふいに流れ落ちてゆく
遊びも笑みも
到かぬほどに落ちてゆく


 ....
ねこがいなくなった
遊びに行ってると思っていたのに
帰ってこなくなった
家族はみんな心配した
一週間経っても帰ってこなくて

保健所にも連絡した
交番にも連絡した
近所の人にも話した
 ....
逆さまの絵が文字になり唱になり降り来るを視るひとりけだもの



かけらからかけらを生むはおのれなり触れもせぬまま砕きつづけて



水涸れて見えぬ片目に見えるもの ....
季節だけにではなく別れを告げるということ
窓のない部屋では聞こえないということ

   言葉で削った窓のむこうは万華鏡じゃないということ
   中途半端な闇の中
   (匂いのしない風がテレ ....
水色のそらを眺めていると
水ではないのに水であるような
或いは逆でも済むような
忘れものの気楽さを
ひとつふたつと
思い出す


 降るものは
 雨なのだろうか

 不思議そ ....
首から下の感情が
水の底にひらいている
水は濁り
水は隠す


鳥が一羽
木守りの実を突いている
子らの悪戯な指と目が
雪の枝に残っている


ほのかなものが上にな ....
妻が平日に東京へ行くことになった。
友だちが故郷の鹿児島から仕事の都合でこちらに来るので会いに行くということだった。
ほぼ十年ぶりの再会だそうだ。
鹿児島から東京に出てきて、僕と結婚し、千葉に引 ....
りんごを食べたら
なつかしい故郷の味がした

と言ってはみたものの
この街で生まれ
この街で育ったから
故郷らしい故郷なんてどこにも無いんだけど

でも、不思議なんだよね
ひとくちか ....
水は軽くなり
あたたかくなる
その道を通り
音は離れる


緑が
水を洗っている
映る景は減り
やがて失くなる


短い香を捜す指
見つけられたものは燃されゆく
 ....
もしもここに
うつくしい空き箱があったなら
お風呂のように入って
外を眺めよう
風の吹く
外はやさしいように見える
口笛も吹こう
あの懐かしい歌

箱の片隅には
ヒイラギが落ちてい ....
つかんだ指のむこう側に
つかむものの無い手のひらがあり
こだまにこだまを描いている


思い出せない景色の絵葉書
置き去りにされた花束の色
河口の波と雲の色


紙 ....
ひとつ静けさ 眠れずにいる
泣いてしまうほど やわらかなもの
放りなげた願いを数える
断崖 砂漠
わたり鳥の背


ひとつのなかに 異なる目がある
朝と夕が
水面を碧くす ....
日々過ぎて無言の声の荒れ様に{ルビ正常=まとも}なものの異常さを知る



つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている



咆哮の色もかたちも変 ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
降り来る言葉_XXXV- 木立 悟自由詩208-1-9
こがね_ゆくえ- 木立 悟自由詩408-1-5
ノート(火音)- 木立 悟自由詩608-1-1
離れる- 木立 悟自由詩107-12-31
夜紙- 木立 悟自由詩307-12-27
ノート(転輪)- 木立 悟自由詩107-12-25
「光の剣」_〜BUMP_OF_CHICKENに勇気をもらう〜 ...- 服部 剛散文(批評 ...3*07-12-20
こだま_手のひら- 木立 悟自由詩407-12-18
つまり- チアーヌ自由詩807-12-18
水応記- 木立 悟自由詩707-12-16
こがね_けだもの- 木立 悟短歌207-12-16
You_Suffer- 木立 悟川柳107-12-16
むらさき- 木立 悟自由詩307-12-11
ノート(44Y.12・11)- 木立 悟未詩・独白107-12-11
みずいろ- 唐草フウ自由詩18*07-12-9
客人- 木立 悟短歌407-12-9
◆ふゆの花びら- 千波 一 ...短歌19*07-12-9
冬神楽- 木立 悟自由詩407-12-5
いないねこ- チアーヌ自由詩907-12-4
双響- 木立 悟短歌807-12-2
僕に雨が降るということ- たりぽん ...自由詩16*07-12-2
水色のそら- 千波 一 ...自由詩8*07-12-2
遠還- 木立 悟自由詩307-11-30
今週、妻が東京に行きました- たもつ散文(批評 ...21*07-11-29
りんごの詩- 恋月 ぴ ...自由詩31*07-11-28
空とひとり- 木立 悟自由詩207-11-27
うつくしい空き箱- ふるる自由詩28*07-11-27
対岸- 木立 悟自由詩307-11-25
雨後- 木立 悟自由詩207-11-22
共振- 木立 悟短歌1007-11-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189