吉岡君
電車の中で思わず声をかけそうになった

よく考えてみれば
こんな時間、こんな場所に
吉岡君がいるはずもないというのに
あの日と同じ顔
学生服のままで

そんな僕はまだ
 ....
  きぃ

       きぃ

  きぃ


身体ごと
時間ごと
空に放り出される


日常の中で
くすぶった思いを抱えたままの
私を放り投げる
留まろうとする
観念 ....
重なるばかりの泡のなかから
一本の白い髪のように
細く硬くかがやきの無いものが
音も無くゆっくりと起き上がる



空から空へ
外骨格のつながりへ
いのり薄いいのりは
 ....
さらいにきました
年頃の女は
一人暮らしか 男と暮らしたほうがいい
じゃないと
どこか痛いとき
痛いところに布がかかってるか気にしないといけないじゃないか

終わった
いろいろと終わっ ....
道を分ける白線の上を
影のない影が歩いていて
こちらに気付くと
逆の方に歩きはじめて
突然消えた



日曜の夜は
誰もおいでおいでをしてくれない
お気に入りの本を
また読み終えた頃

窓の外が明るかったので
誘われて出掛けた


見慣れた景色の中で
繰り返している僕は
深く染まった緑の道に
違う景色を探している

繰り返 ....
俺の

たわいもない夢

あの人と暮らして

一緒に食事をしたり

ドライブをしたり

コーヒーを飲んだり

2人しかでてこない

素敵な夢

その夢は

「現実」 ....
ここで。
ほんとうのこと、を。

二つの道しかありません。

えいえんのあき
はるのくるふゆ

どちらを選びますか。

どちらを選びますか?
高い壁をかじる
音だけの生きもの
雨に沿う指
つまびく素顔
かがやく花
かがやく花



光さみしい午後の足跡
雨のまぶしさに左目を閉じる
右目を泳ぐ一人称の影 ....
「明日、注文していたものが届くの」と
 少女が嬉しそうに笑って言う

 何を? 私は訊く

 すると

 少女は真顔で黙り込む
〜かあちゃんが
 作ってくれる弁当は
 新聞紙に包んであって
 友だちの
 可愛らしいランチバッグの隣で
 開くのは 恥かしかった〜


きれいな黄色の卵焼きと
赤いプチトマト
ウ ....
壁に描かれた
巨きな逆さまの音符が
錆びた扉を指している
軋む音のなか やがてゆるりと
道しかない道が現れてくる



うすくけむる明るい夜に
けだものは光を聴いている
ひ ....
悲しい夢を見て
泣きながら目覚めた
悲しかった物語は
なんだったの
思い出せないけど
去ってゆくあなたの後ろ姿の
ラストシーンだけで充分

隣りに眠るあなたが
必ずそこにいるとは限ら ....
 梅雨ってどうしてこうジメジメするのかしら
 {ルビ通=つう}ってどうしてこう自滅自滅するのかしら


 ほんとうよねえ やっぱりお小遣いの話、けんかになったわあ
 混沌よねえ   やっぱ ....
ぼくを
ながくする
きょうのおわり

くうきうつ
かおにも
すがすがしい
ゆうぐれ

ほおをてらす
たいようが
ちへいせんから
ずらり ずり ずり
ずりおちて
ゆら ....
敷布団への埋没から
起き上がり損ねた体に
小さく開いた口腔、にて
夏って発音が粘つく


天井あたりの酸素眺めながら
吸気は低位置で間に合わせてしまうの
天井に届かない ....
手の甲を
濡れ遅れた微熱にあてがう
初夏だなんて
初夏、だなんて


密度を増しゆく空や緑を背景にしても尚明るく
誇るように明るく無数の二の腕が溢れていて
その無邪気さ、罪は無いけれど ....
すっかり草に覆われた
ぼくらが秘密基地と呼んでいたここに
今年もまた暑い季節がきました
打ち捨てられた自転車が
見捨てられたこの場所に
あの頃のまま忘れられて

なにが秘密だったんだろう ....
わたしは窓から身をのりだして
身投げのような夕陽を見ていた
消える 消える と小さな声が
両手をあげて泣き顔で
通り過ぎる祭を追った



わたしは高すぎて
わたし ....
頬から頬へ
まなじりからまなじりへ
打ち寄せる震えを
降りおりる応えを
音は見ていた
けして くちびるには訪れないものを
音は見ていた
ひとり 見ていた
:うっかりおとした粗塩 
:お砂糖小さじ一杯
:醤油大さじ三杯
:みりんキャップ一杯

それぞれ玄関にならべて一晩ねかせます

羽虫やアリが運びます そして よくわからない虫も
お ....
大きなガラスの花瓶に 

ストンッと そろえた花を生けて

すべての花の名と その特徴を 叮嚀に教えてくれました

私のために そんなにあっさり 

切り取ってしまって いいんですか
 ....
おともだちとお茶
いいかげんなわたしは
話し相手に
いいらしい

少し欠けた茶碗は
お気に入りのブルー
だから
捨てないで
使ってる

天気の良い日は
遠くへなんて行かないで
 ....
曇り空だった
白い灯台は
空に混ざっていた

5月も終わりだというのに
南の端は寒かった
電線に海鳥がゆれる
風がびゅうっと 鳴った

こんな景色に
あなたを連れてこなくてよかった ....
四十五分後に会うことになった
今掃除中で忙しいので
十五分ほど掃除をしてから
来るようにとの事
掃除は嫌いなので
詩を書くことにした
今書いている
15分で一篇
雨の日曜日の朝でも ....
俺の前の携帯電話は黒だった

ひそかに

あなたとおそろいにしたくて

白に変えた

俺の今の携帯電話は白だぜ

なのに

あなたの今の携帯電話は黒だ

なぜ黒に変えた
 ....
もう
なにも聞こえない
見えないけど
最後のちから
くちびるに集めて
ぼく
うたいます
きみに
あげられるもの 総目録
っていう歌

あー きみに
あげられるもの
夜のため息 ....
昼が終れば
必然と夜がやってくる
誰もが眠り休む時の
とばりがおりてくる
枯れることを知らない
泉のような夢たちを
今も見つめて 明日を待っている

Good night おやすみ
 ....
暑かった日の夕方

靄々の雲に 

溶けだしているような

太陽の色

見詰めるこころも 

染められていく


溶けかかったアイスクリームみたい

今の生き方なんて
 ....
手前どもの命日が近づいて参りましたので
赤の寺子文様
直線紬を虫干

お出かけする際は
この着物に 白髪のボブカットかつらをつけまして
すすきと下駄で闊歩したもので御座います
家に帰ると ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- たもつ自由詩2804-6-8
ブランコ- さち自由詩16*04-6-7
白空- 木立 悟自由詩304-6-7
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散歩している- 霜天自由詩504-6-6
☆137_ジュウダン- 貴水 水 ...自由詩304-6-5
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咲水- 木立 悟自由詩304-6-3
注文- 和泉 輪未詩・独白1304-6-3
弁当- さち自由詩5*04-6-2
光と言葉(わたしとけだもの)- 木立 悟自由詩1004-5-31
- さち自由詩5*04-5-31
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夏の日- ワタナベ自由詩15*04-5-30
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ノート(降る)- 木立 悟未詩・独白204-5-30
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同じ場所で- チアーヌ自由詩9*04-5-30
南の端の灯台から- 霜天自由詩404-5-30
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アイス- 蒼木りん未詩・独白1*04-5-27
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