涙だけをためた洗濯機に
渇ききってしなびれた心をつけ込んで何回もまわした
でも脱水するとまた、しわしわになり・・・
風にさらせば、パリッパリにまた乾く




じゃ口 ....
震災関連番組を見ている
私の背中に
六歳の娘が不意に覆い被さってくる

今朝思い切り叱られて
「ママなんか大嫌い」と
涙を溜めた目で私を睨みつけていた娘が
「ママ、大好き」と言いながら
 ....
目が疲れたので
書きかけた詩を止めた
いつも そんなことを考えては
暮れかけた思いの中をさまよう
部屋には 人はいないと気づく
誰の影もなく夕暮れが光を落とす


体が駄目になった ....
鍵を持たない動物の
手となり足となり
この檻を去る為の
手となり足となる
食いちぎられるのが怖くて
そこに温度は込められない

鍵を持たない動物の
鍵にはなれない
全てを与える事 ....
耕運機のように

ゆっくりと掘り返し積み重ね進んでいれば

あなたが悲しいとき

ぼくも悲しみ

疲れ

あなたの思うぼくになれたのかも知れない

でもぼくは耕運機じゃなかった ....
 
 
キリンが首を伸ばして
夜空の星を食べていた 
星がなくならないように 
父は星をつくった 
どうしてキリンが星を食べるのか
なんて関係なかった
父はただ星をつくった
やがてキ ....
どうしようもない憎しみが突然湧きだす日がある。強く烈しく悲しく深刻に。誰かが私を使って、人がどれだけ人を憎めるのか試すかのように。夫を。姉を。母を。父を。子を。私は憎む。何故か。血や生活が近ければ近い ....  
晴れた日にうたう歌がある

雨の日ににうたう歌がある

僕には、歌がある



 
意識の地中に
閉じ込められた想いは
言葉になることも許されず
凍てついた時間の底で
膝を抱え込んでいた

想い出したように吹く
溜息によく似た風を頼りに
出口を探したこともあったが ....
ひとつの鏡
三つの姿
耳の真上を
すぎてゆく花


つなわたりの月
心に削られ
かけらは降り
夜は
夜ではないかのように


水を昇り 黒は暴れ
さらに高く ....
孤独と隣り合わせの自由

愛と背中合わせの孤独

無数の愛と自由と孤独が春の風に舞う

窓から望む 菜の花畑は 春霞

重ねた手の温もりは幾つかの時のかけらを記憶の襞から呼び覚まして
 ....
化石少年は砂岩の中にある海中生物の
痕跡に魅入られていた

数十万あるいは数百万年の時を経て
無名の海底生物の生きた証左が地の中の眠りから
主亡き痕跡という奇跡の造形のままよみがえる

 ....
川沿いの道を歩いていると

川面で魚の跳ねる音

気のせいだった


子供が投げた

いたずらな小石


空を舞う鳥が嘴から

落としてしまった

子に与えるはずの ....
亀とは
亀のようにゆっくりなペースで成長中の私の長女
この間9歳になった

その亀
学校以外の場所では
とっても朗らかでおしゃべりなのに
小学校入学以来
教室で全く口を利けない
少人 ....
ドアを開けると その先にはまたドアがあって その鍵を開けるのに一苦労し そのドアをやっと開けてもその先にはまたドアがあることは 余りにもわかり切っていることだから 開けたドアをいったん閉めて しばらく .... 部屋を出て
日差しの鋭いこの街を
歩く 僕のことを
誰も何も知らない 
僕は 人とすれ違い
歩いていく そして 
それは正しいのだと言い聞かせる


繰り返される日々
僕は仕事 ....
午後の曇を浴び
しなる枝
鉛に降る銀
径をふちどる滴と滴


水を歩む蝶の後ろに
投げ棄てられたように虹は来て
飛沫 飛沫
水紋と歩幅の間をつなぐ


路の脇の ....
人の背たけほどある
横長の宇宙船を縦にかかえ
横断歩道をわたり
洞窟に入った


なかには同じかたちの
巨きな宇宙船があり
底のほうにある継ぎ目を押すと
むかって左側 ....
小便器ひたすら逃げる恥毛かな



じょろじょろと雌雄の小便まじるうた



洗わずに握ったにおい解き放つ



小便とハーフパイプと人生と



 ....
 生きる


乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを

人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
待っててくれ

いつまで?

かならず行くから

それまでもたない

からだが?

こころも

からだもこころも?

そう

そっちに行ったらどうなるの?

からだ ....
階段をみると
頂上を先に見てる

あんなに先だとか
ゆく前にあきらめている

仕方なしに
重いいっぽをだす
うつむきながら
いちだん いちだんあがる

おいこされ
ならんだり
 ....
  長靴の似あう男になるよ
  そこらに散らばる水たまり
  しょぼいスキップで駆けぬけてくよ



  きみが
  うまく涙を落とせない日は
  かたほうの手をギュッと握るよ ....
 1.湖畔に佇む1本の孤独

 2.湖面を滑る1羽の憂鬱

 3.季節は旋回しながら降
   りてきて

 4.あらゆるものの輪郭が
   緩やかに尖っていく頃

 5.1本の ....
季節はずれの蝉が鳴いている

故郷の林
白樺の梢
揺れる枝葉の間から
まっすぐに目を射る日ざし

緑に揃う稲
走って渡る
あぜ道をよぎる夕方の風
「おとうさーん、ごはんですよー」
 ....
むらさきが聞こえ
立ちどまる
むらさきから また
むらさきが降る


真昼に解かれた
窓の前を
光のふちどりの生きものが
淡く明るくすぎてゆく


銀は廻り
 ....
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
ひどく熱い台の上で
亡きひとの骨を
拾う

幼い
わたしを
抱き上げてくれただろう
腕をひとつ

もう二度と
わたしを呼ぶことのない
喉をひとつ


かつての命は
 ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
 
過去にとらわれた方は、遠い目をしてはります

未来にとらわれた方も、遠い目をしてはります


そして現在にとらわれた方は、白昼夢をみてはります




 
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