雨上がりの傘はステッキ代わり
クルクル回してスキップすれば、水たまりにパシャリ
そして、キャッキャ、キャッキャと
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小さい頃 私は
イチゴは木になるものだと思っていた
あの赤い実はサクランボのように
枝にたわわに実っていて
それを食べるのだと信じていた
....
野の花が
あんなにも
優しげに微笑むのは
きっと
手向けの花であるから
肉体を持たぬ人に
花以上に似合うものが
あるでしょうか
空腹も感じないので
食べ物はいらない
物欲も ....
根付いたまま、窓硝子の曇りでわかる
明日はきっと爽やかな風が吹くでしょう
…おかあさん…と呼べなくなってしまうおふくろ
自分を愛することを捨てた 。
あなたの背中を拒否するように
....
あなたの肌に聞こえるものが
他の何処にも聞こえぬという
蝕のあとには何も無くなり
皆あなたの肌を聴きたがる
カーニバル
雨の針
グライダー
嘆いても嘆いてもはじま ....
そんなこんなで途中下車
ここはどこだか畑が広がって
葱ばかり
綺麗にぴんと立ってます
空を眺めたら
雲ったら
そんなにすがすがしく
ゆったりと流れていたら
私は馬鹿のパカパカみたい ....
午後を夜に変える光を
首にまぶして遊んでいる
声の無い鳥たち
枝のなかのはばたき
土に臥せるほどかがやく花
枯れ野を歩む枯れ野の足音
砂と光が
空をなぞり 花 ....
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている
私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた
私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
くらやみを大きな箱でまっすぐ
ぐねぐねと 山越え
べっどたうん に 帰る
疲れた背中たちをみている
眼は うつむき 遠くを見てる
あきらかに この中に明るみはなく
ただ ....
ぼくはこれからも誤解され
ひとから見れば
損をして生きて行くだろう
でもそんな人生が気に入っているのだ
もうぼくの精神はひとりなのだから
それが選んだ道なのだから
同じようなひとのそばに ....
橙色の絵の具しか
見つからなかったので
君を描いてみた
夕焼けなんかじゃ
痛すぎると思ったから
青色の絵の具しか
見つからなかったので
僕を描いてみた
海なんかじゃ
....
今日は風が強いのでティラノザウルスは巣に閉じこもったきっり外に出ようとはしない。風が身にしみるのだ。ただひたすら蹲っている毎日。彼はハンターだが最近とんと獲物に遭遇したことがない。もちろん空腹で仕方が ....
この街のどこかで
何かを守っていた
光は夜と外灯だけ
オレンジの作業着
いつもありがとう
宇宙にありがとう
言葉で飾らなくても
言葉で飾れなくても
....
ぼくが逆立ちをする
父が支える
あれから数十年が経ち
今度は父が逆立ちをして
ぼくが支える番になった
それなのに
父はベッドに寝たまま
起きてこない
あなたはそれが
遠いところにあるとおもっているのでしょうか
海にわきあがる雲をみているように
自分にはかくれてるように感じたのでしょうか
風が蒔いていった種はどこかで芽吹いて
きっとそこ ....
まるく
表面張力で
膨らんだ一滴の
想いがいま落ち
触れる間際
はじけ
残像のように
ゆ っ くり ....
木々の緑とは虚無のことなのかも知れない
緑とは葉緑素の目に見える色のことだ
虚無とはどこか一点へと向かう苛々した無数の風のことだ
だから
色とは苛々した無数の風のことなのかも知れない
色は ....
この生が空しく過ぎることを悲しめば
問い返される
何が充実か
揚羽蝶がゆずの木にやってきた
仇やおろそかではない
ひらひらと儚くも天に任せる
愛しているさ、悲しんでいるさ
生の肯 ....
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま
それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみた
やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった
....
母のおむつと尿漏れパッドを買う
要介護度3でデイサービスと訪問介護で
助けてもらっている
食べ物にたいする執着がつよくなっているようだ
それが生きるということなのかもしれない
子供た ....
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま
それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみたけど
やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった
....
わしは実は ふたごだったと聞かされた日
そして わしのふたごの兄貴だった人は生後まもなく死んだのだと聞かされた日
ねぇちゃんと グリコを分けて食べるように わたされた
ねぇちゃんに 言うた
「 ....
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きらきら光る
硝子の破片
きらきら光る
小川のせせらぎ
寂しく独りで
光っている
きらきら
きらきら
光っている
....
青いひかりを見つめるために
ぼくは地球に生まれてきたんだ
それだけが意味だったんだよ
そう思うと楽になれた
死んで楽になるよりも
そっちのほうがずっと
楽チンに思えたんだよ
青いひか ....
君は右手の人差し指を空に挿し
微笑みながら僕を睨む
一行の眼差し
二行目の僕は
圧倒されて黙り込んでしまった
覚えてないの
私のこと
怒りの女神は叫ぶ
私の名を思い出しなさ ....
ああ 俺の態度は冷たかったかもしれない
だけど しかたがないだろ
君の愛が 本物だったなんて 分かるはずもなかった
そこいらじゅうに まがい物の宝石が光ってるんだ
騙されることに 誰もが慣 ....
ダーウィンはロンドン動物園の小さなジェニーがお気に入り
彼女は言葉を理解しおやつをおねだりし公爵夫人に自分の可愛いドレスを
見せびらかしたり本当に人間の子供のようだった
1832年にビーグル ....
夜中、近くで唐突に
金槌の連打が始まった
どこかで屋根を叩く
天気予報では
明日は雨と言っていた
大工は屋根を叩く
厚い雲の下、夜闇の中
もの皆眠る屋根の上
一人の大工が屋根を叩く
....
緑は雲か大空か
緑に光る山を見つめていると
そんな言葉がぼくに浮かんだ
緑は雲か大空か
雲ひとつない
きみは天気を
探しているの
緑は雲か大空か
緑に光る山を見つめていると
そん ....
月や星が必死に輝いているのを初めて知った
駅から出ると月が雲を照らし星が輝いていた
タクシーで久しぶりに家に戻ると泥のように眠った
夢の中でもずっと月や星が必死に輝いていた
ぼ ....
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