大好きな人よりも本当は
お弁当の方が好き

はっきり言ってももちろん愛は消えないさ
僕の方のね

でもさ愛がはっきり確かめられるんだ
たとえ見栄え悪くてもね

おかずはいいさはっきり ....
あたたかい水が
空の左右を動いている
小さなうさぎの横顔で
あなたが花を見つめるとき


待ちくたびれた蟷螂が
透きとおりながら死んでゆくとき
涸れ川に架かる二重の橋が ....
   あるけない ?

あるけない
このままじゃ
そう思って
靴を片方脱いだら
もっとあるけない
両方脱いだら
もっとあるけない
靴下も
脱いだら
あるけない


   あ ....
初々しいと言えば
きこえはよいが
あのころの私はとても無知だった

結婚して初めて過ごす夫の実家でのお正月
おせちに「くわい」を炊くという
新種の宝石のような
淡い水色でつやつやの丸い物 ....
季節の車輪を転がしながら

時代の坂道下って降りて

さあ年の終わりと始まりのテープが切られました

あなたの目にはどんな時代が見えますか

世界は灰色にもバラ色にも染まります

 ....
主婦が三日寝込んだだけで
高く高く それは高く
見事に築き上げられた
お皿の山
洗濯物の山
子供が引っ張り出したガラクタの山
塵・埃・ゴミの山…

実家を離れて初めて知った
美味しい ....
あの頃よりも綺麗になった君を
呼び止められなかった右手

苦し紛れの甘い褒め言葉に
不覚にも照れてしまった右手

掴み損ねた夢みたいなものを
慌てて誤魔化そうとした右手

振り返 ....
 
 
ひし形の歪んだ街に産まれて
時々、綿菓子の匂いを嗅いで育った

弱視だった母は
右手の生命線をなぞっている間に
左耳から発車する列車に
乗り遅れてしまった

毎日、どこかで ....
いつもなにか隠している
私のポケットは
私の手を隠してる

ほんとうのことって
だいたい残酷
綺麗な嘘でラッピングしても
すきまからみえてしまって
かえって傷をつける

不器用な人 ....
空の底の渦を見ていた
塩の海に降る
塩の陽を見ていた
岩から生まれる木を見ていた


息を吹き
声を吹き返される
上も下も
冷たい光の径


捕食の森の
 ....
爪は冬にのびやすい
良く水を飲み
多く分かれる
手のひらを埋める群集
白旗と痛みを今日も観に来る
耳もとに流れついたさまざまな木を
彫っても彫っても同じかたちにしかならないので
枕もとに置いたり
うなじにぶら下げたりしていたのだが
いつのまにかまた流れ去ってしまっていた
 ....
海まで歩いて五分
日当り良好の 
離れの寝室の
大きな窓辺から
隣の国が見えてくる

そんな気がして
今日は霞がないから
風来坊になって
紙切れのように
軽く飛ばされてみた

 ....
(創傷/創唱)

ことばが砂のようにサラサラ
つぶの気泡になって
おちてくるね
でも痛くない

痛いときはどうぞ
万能なぼうしをどうぞ
きずまみれにしないでね
いつかとけてゆくけれ ....
何のことはない

君自身が落し物なのだ



たとえば君が左のエレベーターに乗る時

右のエレベーターから降りてくる

すれ違ってばかりの斜に構えた運命が

今日も君を捜してい ....
わたしにある
他者の相

他者は正月にもちを食い
他者はゆっくり風呂に入る
他者は身繕い
他者は出かけ
他者は恭しい
他者は賀し
他者は帰り
他者は脱ぐ

他者を脱ぐ

ひ ....
ただ見ているしかなかった

こんなに弱い俺なのに

なんでかそれを見つめていた

そんなつもりもなかったのに

しがみついていたのだと

押し流されるのを見つめていた


理不尽?

無常?

離別
 ....
寒空の下にちょっとした
ほんのわずかな温度で ありがとうをおくる
やさしいことばを やっぱり手探りしている
たぶん いや 欲している
こんなにゆたかなのに

あなたのポケットに入っ ....
僕に守るべきものは何もない
潰れた喫茶店の前を通り過ぎる
そして 西海岸を 目指していた
瞼の中に 過去の自分を探していた


僕は書いていた 詩を
僕は有り金を無くした
できるこ ....
どうしても言い出せずに
降り積もってしまった言葉の灰を
掻き出す術もないまま
人気も疎らな遊歩道をそぞろ歩く

いつまでも辿り着けずに
色を失くした街を漂う吐息の白を
飲み込む術もな ....
金属の筒が
激しく回転している
曇の下に震えはひろがり
鳥は去り 雨が来る


一枚の羽 一枚の影
止まった時の重なりのなか
ひとつの声だけが声に到き
ひとつの滴の姿 ....
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
冬は突き放すような抱擁
軽くドレスの裾を振るだけで
白い吹雪が真昼を閉じ込める
冬は火傷するほど冷たいキス
サイドミラーの氷を指先で落とすと
風の中 君の声が聞こえてきた

子どものころ ....
 
凍えた体を温めてくれと願ったのは、あたいの罪
躊躇なく温めてくれたのは、あなたの罪

そんな罪を、微妙なあたいたちは愛とよんだ


 
おそらく僕の知らない
無数のははがいたのだろうと思う

まあ今も昔も聞いたってこたえないだろうが

母の遺品を整理している

書道用具

浦和のなんとか堂とかいうところで購入した
 ....
つまさき立ちの分だけ
人形は高く 人形は遠く
川の行方 径の行方
銀に銀に 昇るものたち


窓が入った袋のなかから
血まみれの手でひとつを選んだ
曇の多い午後
未だ ....
花のなかの蜘蛛が
雨を見ている
花を踏んでも 花は花のまま
垂直や そうでない水を受け入れている


自制の効かぬ音
道の途中の日時計
色褪せた鍵
水たまりの頬

 ....
ひとつはまだひとつです
ひとつを聴くから ひとつです
ひとつをひとつに捨てるもの
ひとつをひとつにまとうもの
ひとつの上には何も無く
ひとつの径がひとつです
ひとつがひ ....
鼻の上に居座ったまま
下りようとしない救世主
手も足も縛られたあなたが身体を揺さぶり
奴を落として死なせたとしても
誰も非難などするはずもない
あえてむらさきの血を口にす ....
見えない羽の
影だけがゆく
屋根の声 水の壁
土の壁が吐く
赤い花


午後から暮れに降る光
影から影へ流れる川を
何かの波がさかのぼる
がさがさとした
爪のはざま
 ....
砂木さんのおすすめリスト(5644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お弁当ってとっても- 梅昆布茶自由詩2013-1-3
夜と白_Ⅷ- 木立 悟自由詩213-1-2
あるけない- Lucy自由詩9*13-1-2
くわい- そらの珊 ...自由詩30*13-1-1
2013年_新年に思うこと- ただのみ ...自由詩24*13-1-1
私の前にある…- 夏美かを ...自由詩25*12-12-31
まねきねこ- nonya自由詩20*12-12-29
誕生日- たもつ自由詩2312-12-28
ふたつのポケット- 朧月自由詩412-12-28
夜と白_Ⅶ- 木立 悟自由詩312-12-27
ノート(49Y.12・27_Ⅱ)- 木立 悟自由詩312-12-27
ノート(49Y.12・27_Ⅰ)- 木立 悟自由詩512-12-27
海まで歩いて五分- subaru★自由詩21*12-12-27
ふゆのひに- 唐草フウ自由詩11*12-12-26
気休めという天使に足を踏まれた聖夜- ただのみ ...自由詩19*12-12-26
他者の相_(生体反応の設計)- 乾 加津 ...自由詩20*12-12-25
離別- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-12-23
ガール(冬)- 唐草フウ自由詩12+*12-12-23
肌寒い日- 番田 自由詩212-12-23
雪になればいいのに- nonya自由詩28*12-12-22
午後と双雨- 木立 悟自由詩412-12-20
アメリカという国の学校という場所- 夏美かを ...自由詩36+*12-12-20
幼馴染- ただのみ ...自由詩23*12-12-19
愛とよんだ- 殿上 童自由詩22*12-12-16
母の行方- 梅昆布茶自由詩2312-12-16
夜と白_Ⅵ- 木立 悟自由詩312-12-16
夜と白_Ⅴ- 木立 悟自由詩512-12-12
ノート(ひとつ_まだひとつ)- 木立 悟自由詩112-12-9
ノート(鼻の上)- 木立 悟自由詩212-12-9
夜と白_Ⅳ- 木立 悟自由詩212-12-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189