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君のそろえた手のひらのくぼみに湖が
あるなら
ちょうど夜が明けて霧も晴れてきて
青い山々がすっかり見えるだろう

僕は湖畔に寝そべって
君に捧げる歌を作る
君がふっと息を吹きかけるだけで ....
心臓の検査で二時間待たされた
結果説明をするのは
驚くほど穏やかな話し方の医師だ
この穏やかさは
草食動物がまどろんでいるかのようなぼんやり
草食動物が説明しはじめた
非常に穏やかにしかし ....
結婚記念日に新聞ばかり読んでいる夫に抱き付いて
文句を言う
じゃあどこかに食事に行こうか
近くのステーキ屋とか

結婚記念日に仕事で遅くなった夫を待ちかまえて
文句を言う
じゃあどこかに ....
20代の頃、10年間すごく仲がいい(と思っていた)友人に音信不通になられて以来(年賀状が宛先不明で返ってきて、電話も不通)友人というものへのほんわかした気持ちがなくなってしまいました。
すごく仲がい ....
指先でぬぐえない
苦しみの跡が
陸にあり

次の世代に期待、と今の老人がいうとき
それは諦めでもある
問題を解決しても次の問題が持ち上がる
償いをしても次の償いを要求される
支配者を排 ....
あの大きな地震から三年たって
家を建て直した人の窓ガラスが悪意で割られるという現実
廃炉問題や生活再建や瓦礫処理はまだまだ続きその一方で
こちらの生活は元通り
スーパーで売っていないものはない ....
黄昏にA.I.少女降り積もる


君纏う鈍色緋色の幸福を


うず高く重なり合っていい匂い


貴重品(遺伝子組み換えでない)彼


禍々しスイッチ切ってハエ眠る


腕 ....
図書館やツタヤで借りて読んだ本です。ネタバレあります。

『RDG レッドデータガール 1〜6』荻原規子 著
アニメ化されているので読んでみました。面白かったけど、色々少女マンガぽかった。今どき ....
鏡から手首生えてる二本半


生活臭隠すためだと家を焼く


心臓が別れ話を切り出した


仔羊の肉脳内で水洗い


髪の毛に侵入されて操られ


冬が来る非常ボタンを押 ....

お玉におかゆが残ってて

夕べ
ゆきひらでほとほと煮ました
温かいものが食べたくて
お米しかなくて

夕べ
お米を見ました
白くてひかっていて
さらさら洗うとすきとおる ....
Kさんとお知り合いになったのは、かれこれ9年前。フォーラムに投稿をはじめて少したった頃、Aさんという方から、「新しい詩のサイトを作ったので遊びにきてね」とお誘いを受け、行ってみたらいらっしゃった。
 ....
暗く
うっそうとした
朝に
あなたの手が
すうっと
のびてくる

顔のまんなかに
みずうみはある
まつげかすかに
風にゆれ

返し忘れた本
窓辺 の 「ね」

つのる 想 ....
夜ご飯の支度をしていると
息子が
「今日はなに?」と聞きました
「コロッケだよ、手伝って」
「ああ」

寝そべってゲームをしている息子は
14歳
去年私の身長を抜きました
伸ばした手 ....
傷のある道だよ歩くと痛がるよ


銀色の風吹き電車落ちてくる


線路から君のささやき聞こえます


屋上で台風誘いベリーダンス


UFO直視し視覚野犯された


頼り ....
海への道を進む

枯れ枝の軌跡を追う
その感動的なフレーズが生まれたのは偶然

はるかと名づけられた子供が
遠くを見ている
一生その名に囚われ続ける
その名から出ることはできない

 ....
洗濯機原始の海はこんなかな


誰置いたプリンタの上にコロッケが


結露した窓にトマトと書いてみる


掃除機を撫でているうち日が暮れた


お布団を取り込みはんぺん買いにゆ ....
届かないところに百個呼び鈴が


対岸で家が燃えてる渡し守


トランプを男と女に分けなさい


食洗機生きてたものの音がする


豊胸手術する人魚姫二十歳


おじいさ ....
のっけからもう
激しいのなんので
いつも街にやってくる
サーカスのテントが燃えている

さんご礁のように街は
雪と夜で静か
人と噂で秘か
道行く人たちの背中に
ひれがあるけど内緒
 ....
雑種の黒い犬を飼っていた
足と耳のさきっぽが白い犬
散歩もご飯の世話もブラッシングもわたしがしてた

学校から帰ると
尻尾をふってぴょんぴょん飛びついてきて
ハッハ言いながらどこまでもつい ....
小学生から高校途中まで、住んでいた家の庭の思い出です。
果樹や花木が色々植えてありましたが、梅は2本ありました。2月のまだ寒い頃につぼみがふくらみ始め、もうすぐ春が来ることを教えてくれます。黒い木肌 ....
困らせたいわけじゃない
だけど困ってしまったらごめんね

トーキン

はる
左の耳から出てきた紙くずが
右の耳へと入っていくような
かさかさしたおわりのなさ

木の間にぶら下がる健 ....
小刻みに刻むチョコレート
ロンサム・ジョージのために

部活をさぼってクローバーをちぎる
きみのためだよ

小学生向け科学雑誌がなくなってひさしいね
ちいさなピンホールカメラを
覚えて ....
傘のベランダから見る
雨のとんとん

ポケットにはビスケットおじさん
割れたりしけったり

自転車タイヤの螺旋階段を
のぼっていけば虹

ストロートンネルを抜ければ
サイダーのくす ....
ポーリーとポリアンナ
いつも一緒に逃げている
雷から
青ざめて貧血で倒れても
どっちかがしっかりしているから大丈夫

ポーリーとポリアンナ
時々もめる
どっちがお皿を洗うかで
どっち ....
驚きもした
五月晴れの雲間に
自転車集団
あればいいと思ったものは
ないんだけれど
君と僕との間に信号機はあって
ずっと

耳たぶを引っ張るしぐさは
多分照れ隠し
ひぐらしの声がコ ....
わたしはCちゃんにわるいと思った
でも下手くそなところがわたしの
いいところだと思った

上手いひとにのせられて
するするすーすーいけたら
しあわせだし
一生って
言えると思う

 ....
大きな森の
地面に降りた
耳をすますと
聴こえるのは新しい年の風

さて、街の写真館では
カメラが売られていた
フィルムもそのまま
何が写っているのかは
謎のまま

さて、飛行機 ....
さざなみと待ち合わせの時間だった
薄くなってゆく空とおおいかぶさる雲
淡い紫色とオレンジ色

飛行機の窓から見える雨の気配
寄り添えない事情がある
耳あてに、やわらかい言葉がくっついている ....
豆腐屋で静かに足を洗う馬


さみしいと言う砂壁の砂になる


目がくぼんでゆく穴の中にこども


嫁ぎます重い方のつづら持って


嫁ぎます一番軽い首持って


紙コッ ....
一つ、二つ、と灯りのともっている木の枝

波が君の白い服
星はボタン

細い腕にからまるひんやりしたツタ
暗い緑ですべすべ

沖に流された小瓶の中に丸い光

降り積もるのは君の言葉 ....
砂木さんのふるるさんおすすめリスト(148)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
くぼみ- ふるる自由詩19*16-7-1
心臓の検査- ふるる自由詩20*15-10-29
結婚記念日- ふるる自由詩15*15-7-28
遠くから幸せを- ふるる散文(批評 ...3*15-6-10
僕たちは生きているだけで人生については十分論じ合っている- ふるる自由詩12*14-4-3
後ろからくる崖- ふるる自由詩10*14-4-1
個人の感想です- ふるる川柳8*13-7-13
最近読んだ本- ふるる散文(批評 ...4*13-5-8
ちょっとずつ食べられたいな- ふるる川柳7*13-4-5
お玉におかゆ- ふるる自由詩15*13-1-17
Kさんのこと- ふるる散文(批評 ...6+*12-7-30
気配- ふるる自由詩9*12-6-13
コロッケ_その2- ふるる自由詩13*12-6-3
小指から全速力で- ふるる川柳8*12-6-1
海への道- ふるる自由詩9*12-5-5
そこら中- ふるる川柳5*12-4-3
呼び鈴- ふるる川柳11*12-3-30
下手にすみれ- ふるる自由詩6*12-3-22
ちろ- ふるる自由詩10*12-3-17
冬の遊び- ふるる散文(批評 ...5*12-3-10
トーキン- ふるる自由詩9+*12-2-23
窓から- ふるる自由詩5*12-1-30
なけなしのはなし- ふるる自由詩5*12-1-26
ポーリーとポリアンナ- ふるる自由詩4*11-12-5
あった方が君- ふるる自由詩5*11-6-18
Cちゃんにわるい- ふるる自由詩8*11-2-26
大きな森- ふるる自由詩9*11-1-1
空を追って- ふるる自由詩7*10-12-2
だんだんきつくなって幕- ふるる川柳9*10-11-29
怖くない- ふるる自由詩5*10-11-28

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