女はいつも災いをもたらす
憂いを含んだ微笑みで
鏡に向かい髪を梳く
後ろ姿に見惚れてはいけない
鏡の中の女と
視線を合わせてはいけない
男はいつも災いをもたらす ....
私の部屋の金魚鉢には
金魚が一匹いる
金魚鉢を見ていたら
すうと引き込まれて
泳いでいた
涼しい青い水の中
緑の水草ゆうらゆら
赤い尻尾はひいらひら
たくさん泳いだら
す ....
新聞社主催の文学賞に
ひとつの詩を送ってみた
いわゆる大御所さんの目にふれるとこまで
は選考に残ったのだが
評には
「命を削った言葉をぶつけてください」
というコメント
とっくに
....
待合室には
女の子を連れた母親と
少し離れたところに
人の良さそうなおばあさんが
座っていた
熱のせいでボゥッとなった私の目も耳も
何も見ようとも聞こうともしていなかった
「お子 ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
そりゃあきれいでサラサラのボウズさ
プールからあがって
シャワーを浴びたばかりの
音も殺して近づくんだもの
それで顔にティッシュ乗っけて逃げてくから
なんともはや、
すごいでか ....
海という隙間で息も絶えだえに
船がただひとつ進めない方角があり
羅針盤の鏡にこうして映すと
宇宙も空も無くなる時間なのに鏡は
越えられない境界線を示すだけなのです
宇宙に似た深い暗闇を
....
地獄とは
何も死なねば行けぬ所とは限らない
今日もまた
隣り近所の
ありふれた四畳半の部屋が
救ひの無い無間地獄となる
食事を与へず衰弱死・・・
体中に煙草の火を押し付けた跡 ....
蝶の花 蝶の花
土の下へ
飛び去りゆく輪
蝶の花
塩の火 塩の火
燃えつきぬ糸
人の色でなく
向かうものはなく
甘いにおいは風に消え
ただふるえだけが降り ....
以前、私は、現実とはなんであるのか、という事について触れた。
最近、現実とは「何かをつかむ(実感)」ものだと思いはじめてきた。
確かに、全てを虚構といえば、虚構であるかもしれない。しかし、それ ....
誰にも変えられない、
どうしようもないくらいに哀しい
夕焼けのうかぶ空だ
巨大な軍艦みたいな工場を出ると、
街はたそがれ
百円均一の人だかりも
赤く染まっている
ネオンと張り ....
メモを片手に料理上手
冷蔵庫の残りもの
なんでもかんでも炒めよう
卵にレタスに牛肉
小エビにきくらげしいたけ
長ネギかまぼこにんじん
ついでに日頃の鬱憤も
炒めて炒めてご機嫌 ....
夏の涼しい夕暮れに
恋の病にうつむく友と
噴水前の石段に腰掛けていた
( 左手の薬指に指輪をした
( 女に惚れた友が
( 気づかぬうちにかけている
( 魔法の眼鏡は外せない ....
濡れた月は、
この上ない美味である。
薄く雲のかかった、
十六夜月の、
あの豊穣さといったら、
想い出しただけで、
灰色の大脳が蕩けてしまう。
満月の ....
夜を乗り越える呪文
古いノートの落書きから思い出す
詠み方を忘れた大人には
雑踏に落ちている足音に似て
あどけなく残酷な
季節を乗り越える呪文
変色した写真の束から探し出す
今日しか ....
バザールは活気に満ち溢れていた
女たちは色鮮やかな衣装を身に纏い
自慢の品々を並べて
旅人たちに朗らかな笑みを投げかける
すべては明日の命の糧の
マナトを稼ぐための軽妙な話術
....
「人に語りかけるような、優しい口調の、飾らない言葉で綴った詩を描きたい」(僕にとって詩は風景画と似た感覚なのであえて「描く」と表記します)
そう思ってたはずだったんです。
かっこいいことは ....
南の海に、
どんぶら浮かぶ、
にぽぽ島は、
独立国である。
にぽぽ島は王政で、
現国王は、
にぽぽ・ぱぱ十四世。
にぽぽ歴、
四百年に即位した彼 ....
片葉だけが聞こえ来るとき
片葉は片葉の前にいる
片葉は見えず
片葉はふるえ
片葉は片葉と片葉の重なり
羽の目から流れるひかり
左手にたまり 鉱になり
手のひらから手の ....
春の陽射しに包まれた
消えゆく雪のその薫り
蒼白の日々の儚げな薫り
ひんやりとしたあたたかさは
春の命にとけて
空の色になって
泥に塗れた冷たさは
思い出を残すこともなく
....
「こんばんは、お久しぶりね」
聞き覚えのある声に振り返ると
おんながひとり乗っている
「今日ぐらい早く帰ってきてね」と
妻にせがまれたのに残業を強いられた
可愛いひとり娘の誕生日だっていうの ....
1
すくすくと日向にのびはえた高層のビルや、さまざまなカタチの建物が、まるで墓石のならぶ広大な霊園を想わせてずっと何処までも遠くひろがり、マモンの森へむかうクルマのながれは絶え間なく ....
ごみ袋を引きずって、
外に出る。
家の外に出るのは、
三日ぶりだ。
ずるずると、
アスファルトの上を、
引きずって運ぶ。
集積所の周りでは、
ご ....
それで、詩についてですが・・・。
あまりどうでもいいことかもしれませんが、
暗い詩、絶望的な詩を書いている人が、残酷であるだとか、
明るい展望ある詩を書く人が、やさしいだとか、
そんな事は ....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました
あ、
そういえば、
非常階 ....
A子(主婦39歳)は嘆いていた
価格破壊の世の中を
街を見渡せば
いたるところに100円ショップ
(なのにレジでは105円取られるのよね)
超ディスカウントショップも蔓延し ....
(でっかいのが、死んだ。)
風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
夜をすぎて混ざりあった
イエローとピンク
パステルカラーの朝が
たなびく空に滲み、
潮の香りと膨らんだワンピース
裸足になったキミがひとり
貝殻をあつめては、
子どものように
....
風のなかを
水がそよいでいる
遠い水
互いに見えない ふたつの水
濃い影 薄い影の重なり
音は溜まり
低く連なり
夜の道を速くする
やわらかな菓子
指 ....
1.
もわもわ
と、ふくれあがる嫉妬心
あなたが遠くをみつめるその先に
見えるはずのない影を見ては
心に広がる黒い雲
2.
クルクル
と、まわる私の猜疑心
ゆう ....
砂木さんのおすすめリスト
(5644)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
シンメトリー・パンドラ
-
落合朱美
自由詩
25*
06-8-3
金魚鉢
-
ふるる
自由詩
21*
06-8-2
ブラックジョーク/ホワイトノイズ
-
AB(な ...
未詩・独白
9
06-8-1
病院
-
さち
自由詩
14*
06-8-1
捨てられない運動靴
-
恋月 ぴ ...
自由詩
47*
06-8-1
悪夢はそよ風に乗って
-
ふるる
自由詩
12*
06-7-31
ひとしずくの水彩
-
たりぽん ...
自由詩
17
06-7-31
地獄の部屋
-
三州生桑
自由詩
3
06-7-31
夜へ夜へ(朝へ)
-
木立 悟
自由詩
7
06-7-31
神さまが教えてくれたんだお☆(実際、アホみたいなもんですが汗
-
奥津 強
散文(批評 ...
4
06-7-31
どうしようもないくらいに哀しい夕焼けのうかぶ空
-
atsuchan69
自由詩
3*
06-7-31
炒飯アッ飯ブギウギ・メモ
-
落合朱美
自由詩
15*
06-7-31
呼声
-
服部 剛
自由詩
20*
06-7-30
「_ひとくちの月。ふたくちの夜。_」
-
PULL.
自由詩
21*
06-7-30
驟雨の足音、あどけなく
-
たりぽん ...
自由詩
17*
06-7-29
世界の社長から〜今日はトルクメニスタンです〜
-
落合朱美
自由詩
20*
06-7-29
詩が好きなんです、多分。
-
仲本いす ...
散文(批評 ...
5
06-7-28
「_にぽぽ島から、こんにちは。_-_にぽぽ島お昼寝だより、そ ...
-
PULL.
自由詩
14*
06-7-28
てるては
-
木立 悟
自由詩
4
06-7-28
春の陽射し、冬の残り香
-
チェザー ...
自由詩
8
06-7-28
帰らざる海まで
-
恋月 ぴ ...
自由詩
20*
06-7-28
夜の子供たち
-
atsuchan69
散文(批評 ...
3*
06-7-28
「_みごみ。_」
-
PULL.
自由詩
10*
06-7-27
女なんて嫌いだよぉ。ううっ・・・(あんまり関係ない
-
奥津 強
散文(批評 ...
3+*
06-7-27
脱衣録
-
A道化
自由詩
25
06-7-27
いちきゅっぱ症候群
-
落合朱美
自由詩
20*
06-7-27
パサヤ・ドニバネには道が一本きりしかない
-
水在らあ ...
自由詩
56*
06-7-27
荒い風
-
atsuchan69
自由詩
5*
06-7-25
しずく_うつわ_ゆび
-
木立 悟
自由詩
5
06-7-25
もわもわ_クルクル_ぷっちん_コロン
-
落合朱美
自由詩
32+*
06-7-25
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