へなちょこ人のへらへら絵がかかれた薄っぺらなかみがくねくねしながら、
「ちょいと、そこのあんた、あたしと遊ばない?」と、指を誘う。
蓮っ葉かみは、指に抵抗ざらざら。
さらさらときれいに流れない ....
私の思いは何もない
そこで自分であることすらなくした
私は一体誰なのだろうかと立っている
言葉をなくたままの 私がいた
人であることのない
街の中に立ちつくした 思いが
目の片隅で ....
すべての<色>に撃たれていよう
業火に灼かれ白い灰となるまで
サービスエリアで雨に撃たれた
車のなかから外を見るようなふりをした
ひとは明日を信じていた
ひとは不安を信じていた
俺はだか ....
伊弉諾(イザナギ)の鼻から生まれた素戔嗚尊(スサノオ)は
母と逢ったことも無く
それでも母恋しさに泣きわめく
八拳須心前
(やつかひげむなさき)にいたるまでなき
いさちき青山は枯山なす。 ....
そんなに長く無いよなきっと
なんて笑いながら
まだまだ続くであろう長く横たわる俺のこの先の人生みたいなのについて考える
結婚とか老後とか何だかそんな事を言いながら貯金をする同級生を横目に
素敵 ....
よるおそく
きたくしたときに
たべようとおもっていた
カップラーメンが
ないのだ
これはふしぎなことだ
わたしいがいに
このいえで
だれかがくらしているのだ
おな ....
いかないで
寅年のおひと
Wonderful萌えっち犬より
(2010・12・29mixi)
暗がりが暗がりのなかを
剥がれながら落ちてゆく
滴が滴でなくなるまで
見つめ見つめ 見つめられてゆく
見えるものは そこにないもの
赤を隠した 白の毛糸玉
腕に咲く ....
私は死んだ
生きている だけど屍ではない
日記に存在した今日の世界を
私はいないから もう 眠ろう
草村に寝ころんだ
姿形ではない 人間の形をしている
水蒸気のような ....
わたしのなかの楽譜
(2010・12・28mixi)
煙突の突き出た丸太で作られた小屋
男は荒砥、中砥、仕上げ砥をそれぞれ一枚抜きの板におき
刃物を研ぎ始めた
小屋の中には丸いストーブがごうごうと燃えている
小屋の一角には一昨日捕らえた鹿が横たわ ....
灯火のような色を夕暮れのオレンジ色の無人の通りに見た
橋でもない影は 流れていく 時間なのだ
人と自分を比較しながらなんとなく思っていた どこかで
なびいていたのは黄色い 旗たちだった
....
されて
き
ちがい
ちがわない
どうにもここにも
きになる
(2010・12・27mixi)
私は世界の果てに 少しも立とうとはしていない
転がる 私は その思いの中だ
だけど私自身ではない
世界に存在する
君は街に その鼻先すら 見えていない
その 感じることの ....
窓がとぶ
屋根がとぶ
全裸のマネキンが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる
傘がとぶ
帽子がとぶ
純白のパンティーが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる
笑いやがれ、
笑いやがれ、
笑 ....
掌には何一つとしてない
私はそこに 色々な夢があった
見えている君には 存在するのかもしれない
姿を思いめぐらせた 頭の
私は 眠りに 落ちていく
それは すきま風の緩んだ日 無 ....
白い球はカーブを描き
握り損ねた手
ほら
頭上を、空高く飛び越え
砂原を駆け上がり
野を越え 谷を下り
小川をながれて
目のまえのどぶ板に 隠れると
あなたは道を横切りしゃ ....
するからこい
(2010・12・25mixi)
水底リザーブしておいて
これから、瞳は、こぼさず、もらさず
底までゆこう光の竿をたぐりよせあゆみつ
The wind dies down.
凪
少女は祈る少女世紀の立体少女症候群の。―――熱 ....
街に何であることもないのだと悟った
俺のベッドの小さな体として転がり落とされた
怒り狂う 人間どもめと
ああ 人間であることの
私の この何でもない暮らしが
そこでまた 踏みにじ ....
やける痛みで何度も寝返りをうち
あなたはわたしの
名を呼んでくれたのだろう
受け容れられないと知ったら
そのあとのことなど考えられない
凍りつく鏡に心を映す
力などなくして
それ ....
とまれない夜
(2010・12・24mixi)
少しも何もない自分を眠らされた夜
夢の暗い街角に人のようなものを見た
街の暗い夜の中で足を引きずった
金目当ての待っている君に散財しては帰ってくる
少し電車は止まりかけていた
そこで ....
浮浪者ですらない日
思いとなったそこから眠りに落とされていった
そこで一体私はマトモなのだろうかと思った
暗闇は 時の中の 言葉だった
私は君に迷わされただけだ
一体 君は 恋人なの ....
何もない場所に言葉があり
血のにおいをしている
隠れていて
近づくと現われる
正しいはずのない言葉
目をあけられないほど
美しい
何も聴こえぬ光をまとい
....
血の声や冬の器の底に降る割れた鏡を受けとめる指
どこまでも此処は何かが生きる場所たとえ多くが絶え沈んでも
冬たちはただ冬のみであるかぎりおまえにそれを告 ....
現在の場所で絶えず自分の感情を押し殺してまで働くということはあってはならない。それは心の中だけで全て本来の自由であるべき自分の本当の姿を破壊してしまうから。いつも、生きること自体が瞬く間に自分の中 ....
がだん
しだん
いずこもしもじさんが
だんだんクレッシェンドじこあい
美のけはい
(2010・12・22mixi)
できるだけしずかに
水子のゆくえを追いながら
いつまでも駁(まだら)のように
羊にだかれて
いたかったの
なのに
あの日から あなた(わたし)の
放水がはじまっている
あなたはそこ ....
澱んだまなこが粘りつく液体となってずるずると年月を嘗め回している。あふあふと飯をさらい込み、ゲテモノを隅から隅まで食いつくし、寄生昆虫のように板にへばりついている。自己憐憫の色艶がどす黒く光り、ねばい ....
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