日の光で目が覚める
時計は正確な音を刻み
私はいつものようにお湯を沸かす

全てはいつもと同じ
ただ心が苦しくて
大好きな紅茶の味も
ちょっぴり苦い

連絡をすれば
笑顔で来てくれ ....
雪が来ないから だろうか
遠い対岸の君を思い出してしまう
風船のひもをつかむ かのように
手を繋ぎあった昼下がりのことも
雪虹を見た冷たい夕暮れも

   私の影は黒いよね
   青い光 ....
影が動いた
はじめまして、と

永遠に動くはずのなかった影が

信じる心など、とうの昔に捨てきった
祈る心など、とうの昔に燃やし去った
頼る心など、とうの昔に腐敗し消えた
哀しむ心 ....
あなたがいつまでも
空の切れ端と手を繋いで眠るものだから

私は枕元でやわらかい髪を撫でるしかない
頬を寄せれば懐かしい夏の匂い

あなたの瞳の色と
私の夜の海のような色はよく似ている
 ....
 何度も何度も卒業してきた
 親から離れ
 友人から離れ
 故郷から離れ
 日本から離れ
 冷たいナイフが胸に突きつけられるような
 そんな思いもしてきたけど
 
 今、俺はここにいる ....
君と僕はいつ始まったのか
知る前から
すでに知っていたのかもしれない
君と僕に始まりはない
いつも二人で一緒にいる

辛い時も
うれしい時も
気がついたら
いつも一緒にいる

君 ....
  窓のむこうの
  樫の木のむこうの
  こがらしより むこうの
  空が染まるのをみた
  はずなのに いま
  なにもみえない



  窓はかすかにくもり
  樫の ....
例えば
風船のような希望に
幾千の針の雨が降ろうとしているとして

例えば
紙切れのような希望に
火が燃え移ろうとしているとして

例えば
今にも崩れそうな崖の先端に
希望が乗っか ....
いつだって君はそうなんだ
本当は塩ラーメンが食べたいくせに
なんでもいいよと答えてみせる
そのくせ
味噌ラーメンを食べたあと
必ずこう言うんだ
塩ラーメンが食べたかったのに


アイ ....
バーには墓標が売っていた
バーテンダーがシェイクすると
たちまち出来上がる

ドライジンと
ブルーキュラソー
レモン
あと何か

優雅に注ぐと
ちょうど一杯分だ

バーテンダー ....
 夢はゆっくり叶えられてゆく
 意識の底でくすぶる想いは
 知らず知らず現実に顔を覗かせ
 いろんなエピソードを通り過ぎながら
 確実に少しずつ形になる

 その傷も痛みも
 柔らか ....
いまだ冬の
凍える朝にも
こぼれる陽光の一筋に
穏やかなる日和を思い
目を細める

匂い召しませ
息つく春を
カーテンの裏に潜んだ結露を
指でなぞると
するすると雫は流れ落ちて
行き場のない小さな水溜まりは
冬の外気と人の温みのあいだで戸惑っている

わたしはうっすらと冷えた指先を持て余しながら
 ....
誰もいない
鳥の声もせず
花粉ばかりが熟れて

待ちわびるのは
ただ明日
コンクリートのかけらを見ていたら
子どもの頃を思い出しました
川で拾った石を交換した友だちの
重みが伝わりました
輝いた面影を
頭の中で追いかけました

自転車を見ていたら
青春時代を ....
                 

今日はじめてモノレールに乗ったよ
淡いブルーと白のツートーンの車体だよ
眼下に広がる町並みを
地平を徘徊する太陽が
だいだい色に染めていったよ

 ....
 人それぞれの顔が違うように
 人にはそれぞれ持っている力が違う
 
 同じ重さの石をもっても
 重たいと感じる者もいれば
 軽いと感じる者もいる

 仕事だって、人生だって
 同じ環 ....
工夫して
節約して
我慢して
それでも欲しいものが買えず
買うべきものも買えぬまま

苦労して
落ち込んで
叱られて
それでも人に認められず
行くべきところも行かれぬまま

何 ....
いつの頃からか
私の中に紅蜘蛛が
息づいています

最初は上品に
一匹だけがあなたのもとを
訪れたのです

あなたの爪から糸を引き
あの伝説の糸であると
信じさせようとして

 ....
『ヨーイドンッ!』
した瞬間に全力でこける。
全力出した結果なので正解。
でも後ろの人に後頭部を踏まれたので不正解。

『グチョッ!』
新品の靴で吐き捨てられたガムを踏む。
他の誰かが踏 ....
風には{ルビ詩=うた}がある

時に哀しく
時に喜び
時に怒り
時に笑う

聞こえるだろう
空から降りてくる詩を
山々を越えてくる詩を
海を渡ってくる詩を
森の木々を通り抜けてく ....
あの日
砂利道で蹴り上げたものは
小石 なんかじゃなくて
はっきりしない哀しさだった

どこかに行けそうな気がするのに
行くべきだと思うのに
どこにも行けない自分だった

何 ....
保育所に通っていた頃
家で、積み木を積んで遊んでいたっけ
積んで、積んで、積み上げて
だけどそれは、バベルの塔ほどではなかった

小学校に上がって
年を重ねることを覚えた
それからアタマ ....
もう昔のこと
ある国があった
その国の人々は
自分が良いと認めたものしか作らなかった
自分が気に入らないものは作っても全て壊した
自分が良いと認めたものしか使わなかった
自分が気に入らない ....
       1

鎖骨のようなライターを着火して、
円熟した蝋燭を灯せば、
仄暗いひかりの闇が、立ち上がり、
うな垂れて、黄ばんでいる静物たちを照らしては、
かつて丸い青空を支える尖塔が ....
たとえその花が
どんなに綺麗であったとしても
どんなにあなたが好きであったとしても
だれもが知っている
だれもが持っている
どこにでもある花では
だれもあなたらしさが見出せない

人は ....
ブランコの順番を並んで待っている
子ども達の笑い声が響き渡る
傍らで親達は井戸端会議
夕飯の献立で頭がいっぱい

この場所にミサイルは届かない

滑り台で横入りしたと
些細な事で喧嘩が ....
 お先が真っ暗だからこそ
 心に鮮やかな火を灯そう

 頭に絶望の花がさくのなら
 希望の詩を綴り続けよう

 社会の歪に負けてしまった友達の
 生贄なんかにならないように
 目に ....
君の心は黄緑色なので
僕のようなオレンジ色の心とは
似合わない
もともと黄色は同じだったのに
どこでどうしたのか
君は緑と
僕は赤と
混ざっていった

もう黄色をいくら混ぜたとしても ....
我が家には
幼馴染の家蜘蛛がいる
子供の頃から一緒なので
年齢は私よりも年上なのだろうが
1.5cmの小さな蜘蛛だ
気が向けば晩酌くらいはする
私と蜘蛛はそんな仲だ


『夜雪酒』
 ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
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寂しくて- 茉莉香自由詩507-1-28
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紅蜘蛛(くれないぐも)- 三条麗菜自由詩5*07-1-25
正解と不正解。- もののあ ...自由詩21*07-1-25
風には詩がある- ぽえむ君自由詩11*07-1-25
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71、積み上げる_【つみあげる】- 雨宮 之 ...自由詩4*07-1-24
もう昔のこと- ぽえむ君自由詩10*07-1-24
浮遊する夢の形状____デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-24
人は花を探している- ぽえむ君自由詩12*07-1-24
公園- 1486 106自由詩10*07-1-24
生存競争- 山崎 風 ...自由詩807-1-24
君の心は黄緑色- ぽえむ君自由詩15*07-1-23
夜雪酒- 蒸発王自由詩8*07-1-23

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