一匹の昆虫
一枚の葉

それだけの世界
それだけでおしまい

卵からかえった時のことを
思い出していた

すぐそばに食べ物はあり
何も問題はなかった

ただ生きて死ぬだけだと
 ....
 それは遠い夏の日の話である。
 
 それが正確にいつのことなのか、もはや敬三には思い出せない。その程度には昔の話だった。
 ただそれが夏の日だと確信できるのは、あの日の太陽がぎらぎらと輝いてい ....
{引用=地上では
夏を散らす風
恋しくて水面をみあげた
なぜかしら
感じたことのないものを
わたしは知ってる


水面には
ひかりの乱舞
銀が背に降り積もり
手のひらの ....
私の魂は私の体から抜けて深夜どこかへ行ってしまう
私の意識は朦朧としてくる
ねえどこに行ってるの
わかんないよ
どこで遊んでるの
私君のせいで記憶が断片的にしかない
私が何人もいるみたいな ....
ガンダムってすげえよな

隣の席で男の子たちが騒いでいた

お台場に展示されている実物大のガンダムを見てきたらしく
それぞれ高揚した面持ちで身振り手振りが忙しい

ガンダムってモビルスー ....
夕暮れの歩道橋から 
今日も街ゆく人々を、眺める。 

一人として同じ顔はないけれど 
無数につらなる足音に耳を澄ませば 
ぼんやりと 
誰もがのっぺらぼうの 
丸い顔に見え ....
緑葉生い茂る森の奥
君を抱きしめる

   最初で最後の交わり

なだらかな曲線を描いた
背中が微かに痙攣し
時折流し目で見つめる
君の瞳が切なくて

   僕はまもなく他界
  ....
日曜日で小学校は休みである
縁側で日向ぼっこをしながら
ナシナシナシ
とぼくはつぶやく

自転車に乗れないのはおまえだけだと
次兄がぼくを小ばかにした
ぼくは言い返せないで澱んだ気分を
 ....
秘密の恋
こんなこと誰にも言えないよ
誰にも相談できない
女の子に恋してるなんて
先生に怒られちゃう
君の哲学
君の言葉を
私は愛する
この危険な恋
君への思いは私だけの美しくて儚い ....
空のどこかに 始まりと終わりがあるのか
いつまでも一日が終わらない ぼくたちの
浮遊する魂の 影を見失うころ
すべてのかげが消えて そこから
すべてのかげが あたらしく生まれる


幾夜 ....
片隅に置かれた人形は汗をかいている
滴る雫は畳に吸い込まれる
部屋は水槽
水が満ちて、満ちて、満ちて
月影を残して
わたしの体を夜にする

性と性が繋がり生になる
欲望と ....
押してみました
濡らしてみました
息吹きかけました
触れてみました
カサカサでした

今日からボクのものです
好きにさせていただきます

先ず
シャワーを浴びて
それから
ベッ ....
私 あ の 娘 の 中 に
眠 る 少 年 に
ハ ー ト を 刺 さ れ た
痛 い よ
血 が い っ ぱ い
出 た よ
血 が い っ ぱ い

恋 人 の 女 の 子 が
 ....
図書館へ行くと
いつも
てのひらに
穴が空けばよいのに

思う。

エラリー・クイーン

京極夏彦
に挟まれながら
金子みすゞ

アラン・ポー
に挟まれながら
真新 ....
鯵の開きってあのままの姿かたちで泳いでいるのかな
だなんて今さらながらにとぼけてみせても
私は私自身に過ぎなくて

迎え火で迎え
送り火で送る
ヒグラシの鳴く音に季節の移ろいを覚え

 ....
夏の空が広く見えるのは
余計なものが流されているからだろう


小学生の頃の一番の友だちは
国語の教科書と学級文庫と図書室の空気
頁をめくったときの薄っぺらい音と
綺麗に並ぶ印刷の文字が ....
厚く



熱の積層する
太陽の谷間で


流水を浴びたいと


切望の淵



地虫は揚力を手に入れて

夏の途中、



蒸す草いきれは陰を追い



木々の葉をひるがえす

風もなく

 ....
たましいが擦れ合って
生まれた音は
いつまでも胸のきざはしを
昇り降りしている

忘れてしまおうと思った
夕暮れの端から
温かい闇を連れてその音は
何度でも訪れる

君の仕草が ....
  昨日
  滅びていく愛が
  冬の名残の夕日のように
  山脈を焦がした


  山の向こう
  いつか
  わたしもあなたも
  あの夕日を追って
  そこへ行くのか ....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの 
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
 ....
少し遅刻気味の進路

ミスを気が付いて自分を呪った

あの頃に戻りたいのはみんな同じ

いつの間にかに出来上がった

シークレットエンディングを

見るための条件は

どれも自 ....
つまらないことを
ひとつずつ重ねて

積み上がったところで
オーブンで焼いた

不満と愚痴を挟んだパイは
意外と良い出来栄えだった

ナイフを入れて切り分け
フォークを突き刺して
 ....
優しい風に
吹かれて・・・・

あの日
僕は憎んだ
その風を

その微笑みを
その温もりを
その眼差しを

隠していた苦しみを
さりげなく触れられてしまったこと
言いだせない ....
 わたしよくわかっているの
 わたしなんでもわかってるの
 いろんなことが
 夏の影でうまれなかったせみのこととか
 木から落ちた熊のこととか

 いろんなことをわたし知ってるの
 だか ....
ひそかな風にあおられて
梢の葉裏がひるがえる
なぜなのだろう なぜかしら
瞳の奥がかすんでくるのは


指先をのばしても
風はすり抜けるばかりで


あなたは黙って
傍らの草をむ ....
生まれた家の前 
坂の途中に
おそろしく大きな石の門が
その中に白い木造洋館

年老いた医者のいる医院で
診察室の窓枠は
白塗り木の窓枠
窓の外には枇杷の木が…
枇杷の葉が風に揺れて ....
藍の闇、琥珀の星。
三日月の船が西に寄る頃、太陽の塔の石階段を陽の守人がゆっくりと上り始める。

金の弓を手に、まるで世界を起こしてしまわないよう気づかうように、
一歩ずつ、音をたてずにゆっく ....
  
水槽を抱えて
列車を待ってる
水槽の中には
やはり駅とホームがあって
幼いわたしがひとり
帽子を被って立っている
ある長い夏の休みの間
ずっと被っていた帽子だった
水の中もやは ....
八月の桟橋の上から夏を覗き込めば
青い空にはキラキラ、ゆらゆらと、
白い雲にはもこもこ、ムックリと、
緑の木々の枝葉にはニョキニョキ、ほんわかと季節の欠片達
そこらじゅうに浮かび上がり、
そこはか ....
飼い猫と捨て猫の違いぐらい
こんな私だってわきまえているよ

あなたに甘えられなくて
ミカン箱の中で過ごした一夜

大輪の花火きれいだとあなたは言った
そんな花火になりたくて
この街へ ....
未有花さんのおすすめリスト(6101)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 曠野自由詩209-8-19
鰻の行方- 亜樹散文(批評 ...109-8-18
こい- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...16*09-8-18
PINK- ゆりあ自由詩4*09-8-18
ガンダムなひと- 恋月 ぴ ...自由詩33*09-8-17
丸、に尽いて。_- 服部 剛自由詩6*09-8-17
契り- 乱太郎自由詩10*09-8-17
おまじない- 殿岡秀秋自由詩409-8-16
SELMA- ゆりあ自由詩2*09-8-16
星の命名- yo-yo自由詩8*09-8-15
わたしの体_-Night_or_Noon-- 百瀬朝子自由詩9*09-8-13
ボイン- 乱太郎自由詩8*09-8-12
君を殺したい- ゆりあ自由詩2*09-8-11
紙魚の眠り- 亜樹自由詩609-8-11
覆水のひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*09-8-10
かげおくり- あ。自由詩24*09-8-9
夏の戸陰- オリーヴ携帯写真+ ...2309-8-9
会いたい- nonya自由詩12*09-8-9
山の向う- 嘉野千尋自由詩5*09-8-8
- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...35*09-8-8
グッバイグッバイグッバイ- こめ自由詩2009-8-8
認識- 未完自由詩9*09-8-7
想い出- 乱太郎自由詩10*09-8-7
- 伊那 果自由詩109-8-7
夏の庭- 石瀬琳々自由詩8*09-8-5
びわの木- ……とあ ...自由詩15*09-8-5
太陽の塔- 瑠王自由詩7*09-8-5
夏帽子- たもつ自由詩2009-8-4
8月4日/過呼吸に見舞われない為に- 遊佐自由詩6*09-8-4
見つめるひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-8-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204