心が疲れて
何を見ても
何も見えない
誰にも教えられず
ただもどかしさだけが
ずっと残ってゆく
人として生まれてきたことが
悲しく思うけれど
人として生まれてきたことが
自分だけの運 ....
あれは大阪長居の安アパートに転がり込んできた僕みたいに
公園の木の上で啼いているのを 当時、純朴だった妻がみつけ
憐憫の情が働いたのかどうか 
拾ってきた、傷だらけの尻尾のちぎれた子猫だった
 ....
真夜中 岸辺に泳ぎ寄る魚は
不吉なほど黒い


昼の海からは
想像もできないほど大きく
ものものしい動きをする


これは
寝静まつた陸に
少女をさらひにきた悪魔の影だ

 ....
朝顔の 露に張りつめた花びらは
美しい
しかし 弄れば弄るほど萎れていく
ダイヤは研けば研くほど
耀きをます


あなたはどちらが真に
美しいと思ふだらう
いや 野暮な問ひは止め ....
秋の森の中
もみじの壁に沿いながら
生きるうれしさを想いつつ
沼のほとりへと佇む

秋の森の中
水面に映る色彩は
揺れる自然の美
波紋は心に響き
心を回復する

どこかで遠く
 ....
わたしだって
夢見るおんなでいたいから
満月の夜
かぼちゃの馬車に乗り
お城の舞踏会にでも繰り出して
素敵な王子様と踊ったら
ガラスの靴の片方をわざと忘れてしまう
Shall we da ....
採りたての野菜を
そのまま食べてもおいしいけれど
その食材を工夫すれば
もっとおいしくなる
おいしいだけではなく
体にとっても栄養を与え
今日を明日を動かす源にもなる
人はそれを料理とい ....
群れて咲く淋しがりやのコスモスは気ままな風にこころ揺らせて 電車は学芸大学を過ぎた
橙の薄日が
くすくす眼を射り
わたしは数年前に
逃がしてしまった犬の事を
茫洋と考えていた

毛並みの良い犬だった
ルクスと云う名で呼んでいた
或る日鎖をひき ....
こんな日は誰が雲を運ぶのだろう


空を見る

雲が流れて

ゆっくりと ゆっくりと ゆっくりと


あの場所では風が吹いているのだろうか


決して手が届くわけもなく

 ....
精一杯の努力をします 窓外に 
枯れたまま{ルビ俯=うつむ}く 
{ルビ向日葵=ひまわり} 


辺りを照らす
太陽の花に
振り返っていた人々 

秋 
{ルビ独=ひと}り汚れ身を{ルビ晒=さら}しな ....
ごめんね
今まで気づかなかったよ


赤や黄色の季節の絵の具で
みずみずしく重ね塗りされた
桜の木の葉っぱの影に
ちいさなちいさな
土色の蕾


今までずっと蕾は  ....
 見上げた天井にそれは映る
 夜更けに甘い罪を犯す僕には
 その幻が見える

 艶やかな黒い髪の毛が輝き
 そしてまた好奇心に満ちた黒いつぶらな瞳
 僕に向って微笑んでいる

 きっと ....
革張りの
使い込んだ光沢の黒い
二人用のソファー
そこへ 少し沈み込んで

感動に不感症の夜
僕は孤独を気取って
コーヒーを片手に
読書をする

包み込まれた
文字はただゆらゆら ....
日が沈み
冷めてゆく土
その上を静かに
秋の夜を泳ぐ

月はすでに
凍てついたかのように
冷たい光を
地上へと降り注ぐ

その光を頼りに
秋の海は
風とともに波を起こす

 ....
弁当を開けると
中に海が広がっている
故郷の海のように
凪いできれいだった
朝の静かな台所で
君がどんなふうにこれを作ったのか
想像しようとしても
後姿しか目に浮かばない
帰れ ....
蝶とむくつけき昆虫が

ごつちやになつて

吹き飛ばされて行く。

空中を一方向に

平行移動するやうに。



蝶はいつ飛躍をして

その流れから抜け出すだら ....
秋は風
そよそよと風が吹き草の丘へ
薄穂が揺れその動きに
虫たちが自分の楽器を
思うままに奏でる

秋は色
はらはらと葉が落ち野の道へ
小枝が揺れその動きに
小鳥たちが自分のパートを ....
それは自然のなせる業にはちがひないが

梢からまつすぐ

命中するやうに頭に降つてきた木の実

重たく硬い木の実


何か不当な打擲を受けたやうで

穏やかではなかつ ....
 東の空から揚々と日の光りが白み始め
 僕らのこの街は柔らかに浮かび上がる
 すこし肌寒いひんやりとした空気
 胸いっぱいに吸い込んで蒼朝と一体になる

 まだ少し眠い目を大空に向ける
  ....
ちょっぴり悲しい思い出です ねぇ きみ
聞いてくれるかい
一つだけお願いがあるんだ
もし僕がなくなったら
ただの一粒でもいいから
涙を零してくれないかなぁ?
いつか忘れてくれていい
すぐにいつもの笑顔になればいい
 ....
熟されてワインのように薫る日々
    ひとひ{ルビ一日=ひとひ}を飲みほす人生
 

男泣き今にこの恋忘れるさ
    五臓六腑にいも焼酎よ


紫煙はき椅子に毒づくたったひとり
 ....
言葉は心と心を結ぶ橋だから
言葉をたくさん知ることと
言葉を多く使えることは
言葉と心が一つになる
言葉の心は心の言葉
言葉は自分の心と
言葉の心を結ぶ
言葉は結ばれ
言葉の心と
言 ....
盲目の道化がひとり
ごった返す真昼間の往来を
踊るような足取りで歩いてゆく

それを指差して嘲笑う子どもたち
囃し立てるように
手を叩いて大騒ぎする

皆がそれに気を取られている隙に
 ....
母が二階で
掃除機をかけている
天井が振動
する度に埃が落ちる

右側の窓を
あけておくのを忘れてしまった
閉めっぱなしでは祖母が
家の中に入ってこられないのに

 ....
体のまあるい婆ちゃんが 
ぜいぜいと団地の階段を上っていた 

通りがかりの少年は 
後ろから両手で腰を抱えて 
ゆっくりとした歩調と合わせ押し上げた 

( 振り返ると 
( 団地の ....
今日の空が知りたくて
朝から空を見上げれば
昨日と同じ秋の空

でもどこかが違う
昨日はつぼみだった山ゆりが
白く大きく咲いている
今日の空は少しだけ
昨日の空より白かった

今日 ....
しらないものが多すぎて
わたしたちはいつも
上手におぼれる

陽射しとは
なにを探し出すための
あかりだろう
こたえなどわかる筈もなく
求めるわけもなく
わたしたちはいつも
上 ....
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