お洒落な 満月なんて要らない
雨が降りそうだし ブルームーンなんて お洒落な言葉は要らない 
青い満月をみたら 幸せになれるなんていう 言葉は要らない
要らない言葉は 小鳥にしか読めないほ ....
遅い帰り道は
雨に濡れててらてら光る
路側の白線に沿って歩くと
導かれているようで
なんだか安心する

怖いものは何もない
たとえば気づかずに
かたつむりを踏みつぶしていた
なんてこ ....
途中で途切れた時刻表は
遠い昔に自分で書こうとして
そのまま諦め
しまい込んだものです。

今引き出しの中で見つけ出し
ボロボロになった時刻表を
膝において眺めていると
随分、発車時刻 ....
まっさらな春の手紙を開封す花びらこぼれていちめんの花


雨のように心は君をおぼえてるインクのにじみ幾度もなぞり


桜闇何を待ちわびあの日からかごめかごめの輪のなかにいる


雨で ....
中庭の芝生の上に
プリーツスカートを
花のように拡げ
背筋を伸ばし、
聖書の言葉を引用する彼女は
修道女みたいで
美しく聡明なその先輩を
私は崇拝していた
(彼女は廃部が既に決定し ....
爽やかな初夏の朝
コーヒーショップの窓の外では
スズメ達が噴水に集まって
小さな翼をシャンプーしている
音大行きのバス乗り場では
客はバスの屋上に梯子で登り
ピアノを楽譜初見で弾かない ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
遠くしじまを想う 夜がもたらすやすらぎ
優しい眠りの精のおとずれを待つ ラフマニノフの楽の音にのせて

しめやかにさすらう こころのままに
繊細なしろい指を想う 懐かしい夜のかおり

 ....
簾越しに夏の太陽

舗装されていない通りの先

木造の橋をトコトコ渡る

爺一人

手ぬぐいを首に巻き

麦わら帽

やぁと挙げた掌に

いくらか赤みを帯びた顔の皺

 ....
泥を沈めた水田が
澄んで
さかさまに写す
熊笹
イタドリ

ヒメジョオン
ミズナラ
ブナ
岳樺
胡桃
落葉松

ヤチダモ

山はまだ若い緑で
ふんわりと盛り上がって ....
赤とんぼ 無数に浮かぶ 夕まぐれ
あの石切り場 遊び呆けて つまづいて
ちょっとこころをおいてきた
指切り忘れて ふりかえる

鼻水垂らしたあいつやら しょんべんちびったあいつやら
みんな ....
  #

さびしさが一輪咲いて
ほら風にそよいでいるよ
きのうも、
あしたもあさっても

  ♭

いつかのうたが立ち去りがたく
苦いの我慢してお薬飲んでる

  #

か ....
ケチャップ切らしちゃってと
大人の笑顔で彼女は言った

僕の目の前に置かれたのは
ケチャップがのっていない黄色い肥満体だった

まあいいさとスプウンを入れたのだが
腹から出てきたのは ....
風になびくしなやかなロン毛
枯れ木のような長身の体躯
痩せた頬 ニヒルな口元
あいつは武蔵野の小平市あたりの
砂塵の中から姿を現わすと
背にしていたソフトケースから
フェンダー・ストラ ....
その神殿は太陽に向かって開かれていた 聖餐に若い処女が捧げられた

雨が大地を潤す頃 僕の大好きな人は太陽に嫁いで行った そこは太陽の王国だった

神話は陽光に満たされ 北国の花嫁たちが掠奪さ ....
摂氏零度付近で繰り返す
憤りと自己批判
つい今しがた晴天だったはずも
霰の降る未熟さ
頭を垂れるつららになれたらと
空を仰いでみた

雪解けの光沢に偽りはないのだが
春の陽射しは強すぎ ....
                 
体の中を這い回るヤスデのような生き物と
近くを流れる水の気配に目覚める

が 眼は閉じたまま
それでも見える 
隣のテントから覗く逆三角形の顔
とがっ ....
打ち上がる花火が空を赤く染め繋いでた手をギュッと握った 僕って何ってききながら優しさ求めて彷徨ってでも結局は君の膝に居る

誰が好き僕が好きって言ったらば散々ぶたれて玉砕日

相聞歌相手がいなくて空っぽのメールを送る遠い宇宙へ

もう親父恋も終 ....
1966年 ザ・マッコイズは
アメリカ中西部の街で「Come On, Let's Go」を歌った
飛行機事故で死んだメキシコ系アメリカンのロックン・ローラー
リッチー・ヴァレンスの曲のカヴァ ....
【暮れかねる】

ある日 冷蔵庫の中のものが
すべて 薔薇の花になってしまった
五月が さえざえと冷蔵庫の中で咲いていた

ばら肉は どこへいったのだ
薔薇が ここにはあるだけ ....
前の家のばあさんが死んでしまった
腰より低く背を曲げた八十いくつのばあさんだ
息子夫婦は遠くに住んで
干からびたみたいな平屋に一人で住んでいたが
隣近所に迷惑のかからないように
死んだら近親 ....
開いて
閉じて
開き直る

胸のちょうつがいを
ギシギシ言わせて
自分の扉を開け放つ

隅から隅までよく見てみやがれと
立ち塞がった戸口の後ろで
気弱な本体が震えている

 ....
それから、ぼくたちは
かくれんぼをした
十数えて目を開けて
探したけれどきみはいなくて


それなのに、例えば
ぼくの腰近くまで伸びた草だとか
時折何かがはねているせせらぎとか
どれ ....
手賀沼の畔

今、道の駅があるあたり

河童が一匹人を待つ

臆病河童の三太郎

道祖神の裏に隠れて人を待つ

手賀沼の畔

大きな椨(たぶのき)の影で

臆病河童の三太郎 ....
宇宙人みたいな顔のやつがTVに出ている
どのチャンネルに変えても、
出てくるのは宇宙人みたいな顔のやつばかりだ

そして久しぶりに街に出ると、
高級ファッションで身を固めた
超ド派手な宇宙 ....
穏やかな
朝の何処かで
キジバトが鳴いているけれど
耳で
探しかけてすぐやめる

どうでもいいじゃないか
そんなこと

美味しい
朝の何かが
芳ばしい匂いをたてているけれど
 ....
いつからだろう
背中に川が流れている
岸辺には
大きな榎の木がある

その川には
エノハという美しい魚が棲んでいた
むかし
榎の葉っぱが魚に変身するのを
おじいさんは見たという

 ....
 トキエは泣いている。薄暗い納戸の奥の、
紅い鏡掛を開いた鏡台の前に座り、泣きなが
ら化粧をしている。「おかあちゃん」幼い私
はトキエに纏わり付いて、その名を呼び続け
ている。戸外から蜜柑 ....
かつて僕は七つの海を知っていた
もちろんエーゲ海や神々でさえ

風は僕の味方僕は自由に世界中の港に停泊したものだ
もちろん君たちのジパングも遠い昔訪れたさ

僕にはエンジンというものはない ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
_お洒落な_言葉なんて要らない- るるりら自由詩12*13-6-20
気がかりについて- 春日線香自由詩713-6-20
時刻表- ……とあ ...自由詩9*13-6-19
手紙- 石瀬琳々短歌7*13-6-19
わたしが子羊だった時(詩人サークル「群青」6月の課題「慈」よ ...- Lucy自由詩21*13-6-18
プレリュード- 壮佑自由詩14*13-6-17
また明日- nonya自由詩23*13-6-15
ラフマニノフの夜- 梅昆布茶自由詩1013-6-12
木の橋- ……とあ ...自由詩14*13-6-11
夏の稜線- Lucy自由詩18*13-6-10
夕まぐれ- 梅昆布茶自由詩1613-6-9
うた- もっぷ自由詩713-6-9
オムライスなんて大っ嫌いだっ- nonya自由詩29*13-6-8
遥かなるギターバトル- 壮佑自由詩16*13-6-7
太陽の王国- 梅昆布茶自由詩1013-6-7
反省- 乱太郎自由詩19*13-6-6
病床で- イナエ自由詩5*13-6-6
打ち上がる花火が空を赤く染め繋いでた手をギュッと握った- 北大路京 ...短歌413-6-5
ちょっと相聞歌__未有花さんのおまけ- 梅昆布茶短歌213-6-4
カモン・レッツ・ゴー- 壮佑自由詩10*13-6-2
暮れかねる- るるりら携帯写真+ ...10*13-6-1
前の家のばあさん- オイタル自由詩7*13-6-1
ちょうつがい- nonya自由詩23*13-5-31
天使は川辺にて- あ。自由詩8*13-5-30
河童のおはなし- ……とあ ...自由詩14*13-5-30
宇宙人みたいな顔のやつ- atsuchan69自由詩11*13-5-28
小満_(しょうまん)- nonya自由詩14*13-5-26
榎の葉っぱ- yo-yo自由詩613-5-24
記憶- 壮佑自由詩25*13-5-23
沈没船の独り言- 梅昆布茶自由詩1013-5-23

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