噴水のそばでは
アビリティーが無効になります
仕事の話はやめましょう
大声で電話しながら歩いている人
あなたの内側を掃除したい
2004年11月23日制作の上記「噴水の話」から、昨 ....
息子を公園に連れていって
一緒に滑り台で遊びながら
あんな時もあったな
なんて思う日がくるんだと思う
仕事が忙しくて
一緒に遊んであげられなくて
お父さんきらい、なんて
言われた時も ....
乗っている飛行機じゃなくて
遠くを飛んでいる飛行機が落ちる
夢を見た
空は高くて
青空には白い雲
飛行機って雲の上を飛ぶのだと
知ったのはもちろん初飛行の日だったけど
たくさんの ....
夢のなかの
無口な祖父のように
窓が
そっと近づいてくることがある
いつも同じ景色ばかり見ている
だから
無表情のままで
風のような息をしている
私は窓を見る
いや ....
垣根の灌木の枝は
年じゅう好き勝手にのびるので
つい気を抜くと
目も当てられない状態になる
裁断ばさみで
枝を切り落としながら
つい考え事をして
ざっくり切ってしまうと
枝のあいま ....
人は
二本足で歩く
不安があると
片方が立ち止まり
もう片方は
少し先で待っている
希望に向かって
息を合わせて
前へ進む
立ち止まる
その向こうにも
二本ある
....
ハープが奏でられる
悲しみが音をたてるようだ
ちいさな背中がふと揺れる
きみは灰色の途をゆく
とぼとぼとした音色を
にぶい光のなかに見つける
ぼくはきみを見送ろ ....
かつて私の心はまだ白く何も描かれず
風のような手触りがした
誰も知らず 一枚の草の葉のように
静かにそよいで穏やかだった
ふとあやまって落としたインクのように
すべてがいつか変わって ....
窓にうつった空が
本当の空になって
一枚ずつ剥がれていく
窓にうつった僕の顔も
どうやら本当の
僕らしい
雲が僕を覆いつくし
悲しくなって
雨が降る
窓を開ければ星 ....
わたしを手渡されたときの
あなた
ちょっと驚いたように目を丸くしてたよね
ぎこちなく両手で受け取ってくれて
すなおにお礼を言ってくれた
わたしは
この日のために生まれてきたようなもの
....
霧状に浮揚していた
掴みどころのない感情が
白い雪の下に沈殿していく
獣たちの目を避けて
二月の
星々の輝きが溶けていく
冷たい明けの刻
氷の群れが叫んでいる時刻
眠りなさい
....
ペンダントをください、 あの日共に見た赤い、
赤いずきんをかぶった女の子の飾りの付いた、
ペンダントを
いつの間にか馴れすぎたこの日常から離れる術が欲しいのです
あなたと笑った ....
俺を忘れてくれますか
ただ息がとまるのを
待つだけの身です
吹雪も永久ではありません
黄ばんだ夕日の
いずれ餌食になるわけですから
やさしく取り囲む
偽善 ....
まよなか
くらやみの中から線路が延びている
金属のレールの上に耳を触れると
同じ路線の上を歩く子供の足音が遠くに聞こえる
もう帰らない
もう帰らない
稲穂が風にしなう
線路か ....
血と、ローズダストの色彩が濃く染みた粗い石英の粒子。そしてジルコンを含んだ研かれた花崗岩の階段がつめたい光沢をともなって果てしなくオリンポスの山の頂から薄紫の色に滲んだ淡い雲の間にのびている。エーゲの ....
桜の花びらが風と行く
木は不動のまま空に帰る
永劫の時の中に
私達は在り続ける
夢のようだ。
紫色のくちびるを震わせ
熱いコーヒーで暖を取るわたしに背を向けて
あなたはストーブに薪をくべている
見覚えのあるチェック柄の毛布
あなたの匂いを胸一杯に吸い込んでみた
冬の嵐の去った ....
冬の永く寒い夜
ふと目覚めると
胸の近く
暗がりの辺り
うぶ毛に包まれた
小さくて黒いかたまりの
軽すぎる体重が
かわいらしい
ちょうど昼間に
家の子猫を呼ぶと
飛んで跳ねては ....
お日様の暖かさって自然と微笑んじゃうね。
わたしは今、たくさんの国を巡り、たくさんの卵をみつけました。
相変わらずいろんな色、形や大きさの卵たちを見つけては、
写真を撮って、集めて、そしておいし ....
†ヒスイ†
緑まばゆいこの丘に
君のヒスイを埋めよう
哀しみが溶け込んだ
君のヒスイを埋めよう
ぽつりと流れ落ちた
その温かなしずくの中に映りこむ ....
太陽がのぼると
鳩がえさをついばみ
{ルビ教会=イグレシア}の鐘が鳴り響く
レタマ・ブランカの花が
今日も甘い香りを漂わせている
もうひとつの町にも
ここと同じ朝がはじまる
....
哀しくなったとき
寂しくなったとき
僕はこの丘の上に立ってみる
海風が吹き抜けるこの丘に
大いなるこの海の
ゆれる水平線のあたりに
探し続けた言葉が漂っているの ....
背中に波紋がひろがって
さかながまずしい
呼吸をしている
ふりむいた目の底で
大きな鋏のザリガニが
餌をつかまえてる
僕はあなたの胸に飛びこんで
懐かしいいのちの水の中
ど ....
森に歌え
回廊に響け
ルチウスのヴァイオリン
少年の痛みを
世界にはびこる欺瞞を
ルチウスのヴァイオリン
まちがった正しさや
反吐をも ....
あの頃に僕らが描いた王国はシャボンみたいな永遠だった?
PH2のコーラの海できらきらと二人のあぶくが輪廻している
レシートに走り書きした名前なら商品棚にあるよ(誰だっけ?)
....
わたしの輪郭を言葉に乗せ
光の輪に潜らせ
あなたに送る
たましいは
ここではないどこかへ
輪郭にも満たない
あるいは満たされようと
発光できないたましいは
月の明かりと共に ....
君の身体の片隅に
夕焼けが腰をおろすころ
僕は心の模様をたどる
君の存在を指でなぞる
それは下書きのまま君にあげる
いつまでも清書でき ....
みかんの皮をむくと
いくつかのいのちが並んでいる
土にまけば
また
みかんといういのちが
生まれていたにちがいない
くやしがっているだろうか
人の手が汚いと
叫んでいるだろうか
....
水曜日の十字路で
はた迷惑な幻が前を横切る
覚えた顔もすぐに霞むが
並ぶ影の形は忘れずに
この世では
特別であり続けたい
胸の内は琥珀色が丁度いい
その人はそう言った ....
動くことのない世界でありますように
そう願って魔法をかけた
君が泣かずにすむ世界でありますように
そう望んで背伸びして手を伸ばした
すべてが壊れないように不器用な優しい手で
拒絶を知 ....
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