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000902
古い写真を見ていたら
君の家が写っていた
緑の屋根に白い窓枠
林の陰にひっそりと
日当たりの良い畑を眺めてる
9月になって陸稲の花が咲き
コスモスの花も揺れ ....
130906
五重にお取り下さい
と聞こえたので
5枚頂いたところ
白い目で睨まれた
翌日は
....
101218
茶葉が
ポットの中で
踊っている
朝と
昼と
夜と
晩
これ以上、蒸らさないで
091117
季節外れの仲良しが
オタマジャクシを呑み込んだ
いいのかいいのかいいのかい
いいんだいいんだいいのだい
三回叫んで目が覚めた
オタマジ ....
091110
毛皮を着て
山の中を彷徨う
鉄砲で撃たれそうな気もするが
この山の中は静かで
誰も訪れない
雪が降ってきて
毛皮を着ていても寒い
コ ....
090719
きみどり
みどり
福神漬けが嫌い
怖いのは唐傘のお化け
愉快なのは鉢巻き
2人で遊んだ思い出
キミドリミドリの思い出を
紙の ....
090529
渚にて
渚に波が
押し寄せて
愉快な仲間が
溺死する
フナムシ
ヒトデ
カブトガニ
青い血液抜き取られ
渚の隅で息絶える
....
090429
バナナの実をもいで
大人たちが笑う
バナナは
食べられても
痛くない振りをしている
南国の
強烈な太陽で
鍛えられているのだ
....
090423
懐中時計をポケットにしまう
ジーパンのポケットにしまう
海の中には
海坊主がいて
溺れた人を
丸呑みにするのだと
笑いながら時計を見て ....
090302
新しい親戚がやって来て
遠くの景色が良く見えるから
うちの新築のベランダに
登ってみませんかと
自慢をしたいのか
それとも人見知り ....
000126
チャシャーキャット
教えておくれ
緑の子猫は
どこにいる
あの油絵の向こう側に
君の描いたクロッキーが
歩いているだろう
あの ....
090205
祐乗、光乗、宗乗、三作の三所物
カラマンダーのかけ声に
驚いた振りをすると
乾いた金明竹が笑いかけるので
知らない振りをして
姿勢を正す
....
090118
語感が好いからと言って
のんびりしすぎた
背伸びをしないで居たら
背中が堅くなってしまった
三重塔が美しい姿態を日に曝す
光り輝 ....
081122
メモ用紙に残した
犯罪の証拠
飯は済んだ
風呂に入る
口頭で済ませたはずのことを
記録に残したのが怪しいと
素人探偵は
メモを疑った
疑 ....
01/08/18
昨晩生まれたやぶ蚊3匹
夏枯れの貧しい藪をあとにする
やぶ蚊3匹霧の中
やぶ蚊3匹腹空いた
やぶ蚊3匹血を探し
初めて味わう朝7時
身 ....
080730
レモンの月が
パチンと弾け
花火になった
弾けて
星も光る夏
鳳仙花の種を播く
どこの誰が播いたのか
パチンと弾ける鳳仙花 ....
080611
六月になると
ブラインドを用意する
晴れたら暑い季節です
陽に焼かれ
暑いのは我慢して
幼い声でいわれても
降りるつもり ....
080513
たいこがとんとん
鳴っている
たいこはとんとん調子よく
とことこ トコトコ どんどこどん
空の財布を拾ったと
虚ろなセリフをはさみ込 ....
080411
乱れ飛ぶ
風景が飛んでゆく
車窓の景色
小父さんと小母さんが
席を立ったので
列車の窓は停止した。
舷を叩いて魚を脅す
古くさい ....
080404
コレでよい
コレで
ひとかけらの土塊を
脚で踏みつぶす
粉々にしてから
ふるいにかける
乾かしては水を加え
塊にして
叩く
叩く
....
07/02/03
回転計の願いに
知らん顔する
鶏頭の花
空には白い雲が群がり
レースの終りを告げている
ガス不足のマシンでは
回転も不足 ....
1999/10/05
襟元にひんやり秋風
まことに女ごころと秋の空
どこにも花なんか咲いてない
父母の供養に野の花を
野川の河原に来てみたが
あたりはすっかり ....
2007/04/21
実験開始まではなにもしないでよいですから
楽な姿勢で待機していてください
スタッフに言われて
朝から待機していたが
いつまで経っても始 ....
2007/04/02
椎の木林のすぐ傍に
小さな小山がありまして
小さな杉の子育ってた
育って育って大きくなって
美しい御国のためになりますと
....
2005/08/17
和太鼓 和太鼓
どんどこどん
どんどこ どんどこ
どこどこ どーん
おまえ百ならわしゃ九拾九まで
クロコダイルの尾っぼを借りて
....
2002/02/05
だめだ!だめだ、だめた!
絶対にダメだ!
どんなに懇願しようが許さねえ
たとえ明日地球が無くなるとしても
娘はやれねえ。
だめだ! ....
天の岩戸の完全黒体
まっくろくろの黒助と
揶揄された記憶も忘れ
世間は今も
岩戸景気に浮かれてる
黒体炉の中で目を覚ます
スペクトルの子供たち
明るい光に迎えられ
わいわい ....
笑い
2001/05/20
(現代詩フォーラム既出)
一人遊びの友は静かにほほえむ
彼の目にも明るい影が白く光り
....
ほおかぶりして
通り過ぎるのは
ぎりぎりの
きりきりの
痩せすぎた
頬の痩けた
猫のような男
おのれのことだと
思いながら
角を回るのを
見届けた
見えなくなって
一安心
....
今日はじめてモノレールに乗ったよ
淡いブルーと白のツートーンの車体だよ
眼下に広がる町並みを
地平を徘徊する太陽が
だいだい色に染めていったよ
....
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