古い家の梁に
ロープを掛けただけの
私の特製ぶらんこ
ゆらゆら揺れているのが好きだった


目をつぶると
ぶらんこの旅がはじまる
家ごとゆらゆら揺れて
私は遠いところまで行ってしまう ....
散らかった新聞紙やカップヌードルの食べ残しに紛れて
暗号が見え隠れするこの部屋で心の銃をみがく狙撃手
ぼくらは思想をもたないトラブルメーカー

いまさら乱数表でこの世界のキーワードがやりとりさ ....
 
エノコログサがじゃれついて
あなたのこころにも可愛い穗がひとつ
くすぐってよ と飛び付いたのは
いじられっ子の陽気な風
カメラのレンズ越しに睨んでいたのは
優しい光線だよ
昼下がりの ....
{画像=120827231158.jpg}


BF1に深く息するぼくら
階段を降りて行くと
下界は白く霧が架かって
謎の大陸に降りて行くみたい

色々な生き物が
棲息する謎の大陸で ....
急に外からブレーキ音が聞こえて
部屋のカーテンを開けると
景色がゆっくり動いて止まった

どうやら
どこかの駅に着いたようだ

部屋の窓が電車の窓と繋がる事は
たまに起きるらしいから
 ....
読みかけの本を閉じて結んだ髪をほどく
夜は音もなくすべってゆくベルベット
やわらかに{ルビ項=うなじ}にまとわりつき


わたしは旅に出る 夜の時間に分け入り
夢の中で出会ったあなたに会い ....
蟻だ
物凄い数の蟻だ

僕は
涎を垂らしながら
テレビのニュース映像に
釘付けになっている

パレードだ
角砂糖の数珠繋ぎだ

僕は
指をくわえながら
熱狂と陶酔の蟻の行 ....
熱射を吐き出してしまった夏は
老いて死んでいく
鎮魂歌を捧げられながら

あれは一時のめまい

傾斜する意識が
さらに勢いを増して
海の底に沈もうとしている

戦場に散った無名戦士 ....
{画像=120820013040.jpg}


風の音がとまった
日の光が強く押え付けてくる
ガラス窓のこちら側は醒めた水の中だ
連れ立った女学生が口をパクパク動かしている
子供を連れた ....
忘れ物に気がついて
もと来た道を引き返す

立ち塞がる湿気
項垂れた街路樹
焦げた揚羽蝶
嫌々巻き戻される遊歩道

本当は忘れたままで
良かったのかもしれない

纏いつく濁っ ....
そらくんたちと
子供公園であそぶ
気温36.2℃

親たちは木陰に避難し
子供たちだけが
めまいのする夏のさなかの灼熱を
嬉々としてうけとめている

なつをワンダーランドに変える魔法を
いつしか使えな ....
苦々しい限りの“本音”を
彼女は黙って受け止める

そして、私をまっすぐ見つめて笑った

「まったく、口が悪いんだから!」

私も意地の悪い顔でふふんと鼻を鳴らし
「お互い様でしょ ....
{画像=120814011903.jpg}



喫茶店を出て目を上げるとポプラ並木が

今日も朝の熱気が
夏の日の予感を感じさせる
今日も暑い一日が始まるよ

朝一番のぼくはとて ....
追憶の
夏は幾重に
折りたたまん


遠花火
ひとつふたつと
過去があり


朱に染まり
空を制覇す
きみとぼく


抜け殻が
抜け殻を生み
夢さめぬ


この ....
熱を帯びたむず痒さが
背中の真ん中あたりから
尾骨に向かって這い降りていく

机の上の観葉植物の彼方に
白い砂浜が見えたことにして
遠い目をしてやり過ごす

生まれた時から猫背の内 ....
昨日とおなじものは
いらないのに
明日になったらやっぱり
おなじもの?

君はかわっても
ぼくはかわらないのかな
いくつになっても?
うん。
将来のゆめを語るひとでいたい

九十 ....
それは命を宿す なみだをながす そして朽ちる

やがてこどもたちはそれぞれの死を選択せねばならない
たやすく眠らせるようにやってくるのだから

ぼくがあの子を選ぶのに理由なんていらない
指 ....
おばあちゃんが言った
ふりかえっちゃいけないよ

茄子の牛に乗って空へ帰る人たちを
見てはいけないと言った

だってさみしくなるだろう
送る方も
送られる方も、さ

藁を燃やして送 ....
ひんやりと
乙に澄ました器に
シャキシャキと
君が
降り積もる

すでに膝小僧が
溶けかけていた
僕は
やんちゃな眼差しで
それを見守る

じんわりと
熱を帯びた午後に
 ....
気温 29℃
風速 3.1m
湿度 78%





鋼鉄の肌に汗がつたう
夜空をきりとった 明かり窓」からの月光
ウラン235の心臓の鼓動


「「 父さん、ここはひどく蒸 ....
ブリューゲルの「イカロスの墜落のある風景」
野間宏に暗い絵と表現させた作品のひとつでもあろう

ボッシュなどの流れを汲んだ暗い閉ざされた色彩に
海中に墜落したイカロスの足だけがみえる

ギ ....
瓢箪から駒みたいな約束
吐いて
はしゃいでみたものの
閻魔様にも負けず劣らず
舌抜いて
いっそのこと
こっそり禁○の看板
燃やしてしまおうかと取り出して

マッチ棒擦って
暖めてく ....
{画像=120805195041.jpg}


一つ忘れることは
一つ自由になることかも知れない
我々は過去に囚われ
過去に生きているように思うが
想いは日々新しい記憶に塗り替えられてい ....
うなじに貼りつく蝉の声を
拭ったハンカチの上に


炎天下の用水路に浸した
素足のこそばゆさを重ねて


最後の線香花火が消えた後の
かすれた火薬の匂いの上に


水着の跡 ....
おひさまに干されたふとんは
懐かしい匂いがする

平屋建ての木造家屋
屋根より高く育ったヒマワリ
リュウノヒゲにふちどられた細い通路
赤いバラのアーチでは
テントウムシがアブラムシを食べ ....
僕の冷蔵庫ではつぎつぎとものが腐ってゆく
賞味期限は半月前は当たり前野菜は黴としなびで
使い切れないぞ独身奇族

そこで整理もかねて古い野菜をかたっぱしから検閲し
余命少ないあるいはアンチエ ....
亜寒帯のオフィスを出て
果てしない温水プールを
東から西へ

亜寒帯の百貨店を目指し
思考停止のままの潜水で
東から西へ

最後の力を振り絞って
エレベーターのRボタンに
タッ ....
また、夏が
また、あの光景が見えて来る
田圃の畦道を
母と一緒に歩いている
手を繋いで歩いていく

畦道の陽射しは強く
麦わら帽子の隙間から
頭髪の汗をさす
揺らめく道端
青い稲
 ....
{画像=120729111956.jpg}


夏の朝は
牡蠣殻がプッと息を吐き
bulletが恋しい季節です

秋には死んでいるだろう
冬には死んでいるだろう

夏の朝は
牡蠣 ....
メジルシが多過ぎる街を
さまよい続ける男は
メヂカラが強過ぎる小悪魔に
あっさり魅入られて
メクバリし過ぎた日々を
少しずつ取り崩しながら
メベリし過ぎたときめきを
愚かにも取り戻そ ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鞦韆(ぶらんこ)- yo-yo自由詩1412-9-3
さいごの狙撃者- 梅昆布茶自由詩1912-9-1
ハイ!_ポーズ- 乱太郎自由詩17*12-8-31
地下帝国の住人_/_いつものスターバックスは暗い洞窟に続いて ...- beebee自由詩21*12-8-27
ブレーキ!ブレーキ!- Seia自由詩312-8-27
瓶詰の夜- 石瀬琳々自由詩9*12-8-23
パレードには行かない- nonya自由詩29*12-8-22
不可逆- 乱太郎自由詩25*12-8-21
マクドナルドから見える夏- beebee自由詩25*12-8-20
残暑- nonya自由詩21*12-8-16
なつのそら- 梅昆布茶携帯写真+ ...1512-8-16
ティータイムのお時間です- 三奈自由詩1412-8-13
8月の空とポプラ並木- beebee自由詩1812-8-13
空の淵より、五七五- yo-yo自由詩612-8-13
背の虫- nonya自由詩19*12-8-12
- たま自由詩30*12-8-11
- 梅昆布茶自由詩1012-8-11
盆送り- そらの珊 ...自由詩2312-8-10
カキ氷- nonya自由詩18*12-8-9
テニアンの少年- 月乃助自由詩21*12-8-8
イカロスの墜落- 梅昆布茶自由詩812-8-7
禁煙- 乱太郎自由詩15*12-8-6
一つ忘れることは_/_新生する自我- beebee自由詩27*12-8-5
盛夏- nonya自由詩18*12-8-4
黄昏待ち- そらの珊 ...自由詩2312-8-4
怪しい料理教室- 梅昆布茶自由詩2012-8-3
ビアガーデン- nonya自由詩16*12-8-1
夏休み- ……とあ ...自由詩17*12-8-1
永訣の朝- beebee自由詩25*12-7-29
- nonya自由詩20*12-7-28

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